日南先生から学ぶ対人誘導術『弱キャラ友崎くん』
俺一押しのラブコメ『弱キャラ友崎くん』5話を見て、学んだことを書く。やはりヒロインは可愛いよりカッコいい方が良い。
日南がエリカのメンタルぼっこぼこにするために周りの人間を誘導していった手腕が素晴らしかった。大衆扇動や外交のテクニックがこれでもかと詰め込まれていた。とりあえず気づいた点を列挙してみる。
・エリカグループの分断政策
・相手の弱点やこだわりを徹底的に突く戦術
・まず相手から手を出させる
・相手の性格を利用して逃げ道を塞ぐ
・自分は支援や仲裁役に徹し、実質的な攻撃は他人にやらせる戦略
・人に”悪いこと”をさせるために大義名分を与える
・視線を使った会話の誘導
これらを組み合わてあの絵を描けたのも日頃の情報収集と分析の賜物。日南は本当にすごい。
次は劇中での流れを追ってみる。
対集団戦において分断政策は定石。相手陣営にも中立的だったり、融和的な勢力は必ず存在する。そいつらに事前にコンタクトを取り、内戦を誘導しておいたところがすばらしい。
そして、エリカがおしゃれにこだわりがあること、他人から見下されるのが嫌なことを把握し、そこを挑発。まず相手から先制攻撃してくるように仕向ける(机をぶっ倒してあったのはギリ挑発?)。これによって自分たちサイドが攻撃する時の大義名分を得る。この挑発行為も自分の手を汚さずに武器(情報)を支援し他人にやらせるところが策士。
エリカが謝ろうとしたところを先手で謝れと命令。他人に見下されたくないエリカは謝罪の機会を失う。逃げ道を塞いでフルボッコの体制を整える。
通常人は自分が善人であると信じたいもの。だから、寄ってたかって一人の人間を攻撃することに普通は抵抗感を覚える。しかし、大義名分を与えてやれば人はどんなに悪いことでも平気でやれる。特に”悪人”に対する制裁は快楽を覚えるので皆やりたがる。そういう状況へ誘導。
視線を使って、中村、泉の賛同を誘導。エリカの身内(泉)に甘いところとそもそも中村に好意を向けているところを利用し反論できないようにする。追加効果として、そもそもエリカの行動の原因がこの二人が付き合ったことに対する嫉妬が原因ということで、メンタルをえぐる。
あとは抵抗力を失ったエリカを一方的になぶる。エリカの性格上一番嫌がることを善人面して攻めまくる。エリカは中村のことが好きということを隠しているという体裁だったのも踏みにじり恥さらしにしたところは流石。もうこれで制裁はおしまいと見せかけてからのとどめもすばらしい。日南もあの場面では結構表に出ていたのでやるなら二度とさからってこないくらい徹底的に潰しておかないと復讐が怖い。
日南のやったことは歴史の勉強をしていると良く出てくる。それを学校物というスケールで見せてくれたのでこのアニメ見て良かった。俺も実生活でこれらのテクニックを使う時の具体例として参考にさせてもらおうと思う。視線を使って賛同を得るテクニックは実践してみようと思う。
おまけ
俺が友崎の立場だったらどうしただろうかの妄想。
とりあえず担任の教師に「クラスの女子でいざこざがあっていじめが起きそう。釘を刺しておいた方がいいんじゃないか?」などと進言。
教師がHRなんかでくぎを刺してきたタイミングで、日南あたりに「ちょっとしたけんかはあったけどもうおさまった」などと言ってもらう。これによって、クラス全体に「これ以上続けると教師がいじめがどうこう騒ぎ出して面倒だ」と思わせ、「せめて自分はこの件に関わらんとこ」と思わせる(クラスの大半の鎮静化・無害化)。
花火がこれ以上騒ぎ出さないように、七海を使って気を逸らさせる(花火ケア)。
エリカに対しては、周囲の人間を使って中村上げしまくる。人は皆が皆が良いというものに寧ろ不信感を抱く。恋は盲目状態から冷静状態にして、思っていたより中村はそうでもないかもと思わせる(エリカケア)。案外いっそのこと泉が「中村最高超ハッピー」ってやっていれば熱が冷める気もする。
みたいな行動を取るだろうなと思った。この手の良くある設定で、いじめっこ自身が親から虐待されていてその反動で~みたいなパターンだと解決難しいけど、すべて学校内の人間関係で完結しているこのパターンは割と解決楽そうと思った。日南さんエリカに対してあれだけのことが出来たのに案外事の鎮静化に苦労してたのは手抜きプレーかなんかじゃないか?
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