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#新婚旅行でニューヨークに行った話 〜写真編〜 no.8「Vampire Weekend」

今回の旅行で、僕らは自由の女神もワールドトレードセンター跡地も行かなかった。他に行きたいところがありすぎた結果なので後悔はしていない。ただ、個人的に少し心残りなことがある。イーストビレッジにあるCBGBというライブハウスの跡地に行けなかったことだ。

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ニューヨークからは過去そして現在でも様々な音楽が生まれているけれど、どれか一つと言われたら僕は70年代にニューヨークのパンクシーンから活動を始めたバンド、Talking Headsを選ぶ。(どれくらい好きかというと、メンバーによるバンド内バンドTom Tom ClubのGenius of Loveをサンプリングしたマライヤ・キャリーの曲を結婚披露宴の入場に使うくらい好き)
そのTalking Headsが活動の拠点としていたのがCBGBだった。他にもラモーンズやパティ・スミスなど、数多くのミュージシャンが演奏したニューヨークパンクの聖地である。

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Talking Headsは80年代を目前に控えた頃、アフリカのフェラ・クティというアーティストが生み出した「アフロ・ビート」を取り入れることによってその音楽性を大きく変える。それから約30年後、アフロビートを取り入れたサウンドで再びニューヨークを沸かせることになるのがVampire Weekendである。
彼らを含め、2000年代後半はブルックリンを拠点に活動するインディペンデントなミュージシャンから本当に多くの作品が生み出された。僕がブルックリンのことを知ったのもその時で、今回滞在したかった理由にもなっている。

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そのブルックリンに泊まることになっていたその日、偶然にもVampire Weekendの実に5年振りとなるアルバムFather of the Brideがリリースされた。日本語で「花嫁の父」と題されたこの作品の公開は本当に寝耳に水で、ホテルに着いてiPhoneをWiFiに接続し、部屋に備え付けのスピーカーで音楽を掛けようとApple Musicを開いた時に知った。

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興奮した僕はその夜、音楽をかけながらひとしきり踊り、翌朝近くのRough Tradeというレコード屋に走り、リリースされたばかりのアルバムのカセットテープを買った。

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ニューヨークの過去と現在をつなぐ、この古くて新しいカセットテープは、僕にとってあの日の記憶を永遠に記録する最高のおみやげになった。

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Rough Trade NYC
64 N 9th St, Brooklyn, NY 11249




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