マンハッタンからブルックリン橋を渡ってすぐところに、Dumboと呼ばれる地区がある。

「Down Under the Manhattan Bridge Overpass」が呼び名の由来で、そのマンハッタン高架道路下で毎週日曜日に開催されているのがBrooklyn Freaである。
海外の蚤の市に強い憧れを持っていた僕は、ニューヨーク行きが決まった時から現地のフリーマーケットには必ず行くと決めていた。滞在期間で唯一の日曜日、朝ごはんを食べて地下鉄に乗り込み、Brooklyn Bridge-City Hall駅で降りる。

大勢の観光客と共にブルックリン橋を歩いて渡り、僕らはダンボへと向かった。

会場は小雨にも関わらずそこそこの人だかりで、古着、雑貨、クラフト系のアクセサリー、多肉植物にビンテージ家具までが所狭しと並ぶ。

レコードの売り手はアンプで昔のロックを流し、ワゴン車ではコーヒースタンドに窯焼きのピザ（！）まで出店されていた。

現地コミュニティの、そこにしか存在しないと思える空気感の中で僕は、ただその光景を眺めているだけで幸せだった。
「渡航時の荷物は少なく、足りないものは現地調達で」が今回の旅行の基本方針。このマーケットで妻は、翌日ジャズクラブでドレスアップするためのピアスとハンドバッグを買った。

リサイクルショップが好きで、服もほとんど古着を着ている僕はその後、5つのThrift Shop（リサイクルショップのこと）に妻を付き合わせることになる。その話は、またいずれ。

Brooklyn Flea
80 Pearl St, Brooklyn, NY 11201 アメリカ合衆国