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続・フィルムシミュレーションとはなんなのか

前回のつづき。前回は遥か過去。

ここまでのあらすじ。
SNS上のフィルムとフィルム風が自身の記憶の中のフィルムとかけ離れていることに気付いた俺はDxO FilmPack 6で検証を始めるのであった。

DxO FilmPack 6

DxO FilmPack 6
DxO FilmPack ELITE 版は、ラボで実施される独自のキャリブレーションプロセスを活用して、伝説の銀塩フィルムの色と粒状感を忠実に再現します。DxO FilmPack はデジタル写真に色相、彩度、コントラストを加え、84 本の銀塩フィルムの本格的な仕上がりを再現します。また、独自のアプローチにより、写真の歴史を築いたさまざまな時代を確認することもできます。

伝説の銀塩フィルム……!!

好きなフィルムシミュレーション決定戦みたいになってきたのですがまずはシミュレーションを限定しないと比較もできないのでね。

71枚の写真にこれはと思った9種類のシミュレーションを摘要
ブラインドで3種類づつ選んだ

前回は1枚9種類の中から、良いと思う3種類を選ぶことを71枚で行い、選ばれた枚数の多いシミュレーションを残してみました。

今回は9種類の中で1種類のみを選択、これにより、より多くのシチュエーションでベストとなるシミュレーションを浮かび上がらせます。
さっそく結果を見ていきましょう!
ベスト3を発表です!

Fuji Superia Reala 100

3位 Fuji Superia Reala 100 11枚
前回3位のレアラがまたも3位!
一般的なフィルムということで、イメージの中の”フィルム”に近いのだと思います。
青系の彩度が上がり、赤系が下がる印象。
model:sari

Agfa Ultra Color 100

2位 Agfa Ultra Color 100 14枚
前回5位だったAgfa Ultraが僅差で2位!
そして前回1位のAgfa Vistaはなんと圏外(5位)です!
確かにフィルムで使っている時もとんだじゃじゃ馬ながらハマると強いのがウルトラでしたね。
model:残夢風花

そして、1位は……

Generik Kodak Kodachrome

1位 Generik Kodak Kodachrome 15枚
ジェネリックってなんだよ!?というところですがコダクロームです。
アグファとの差は僅か1枚。
彩度上昇、特に緑が大きく上がっています。
ハイライトとアンダーが攻めててコントラストが強くダイナミックレンジが低下します。写真によってはサチって見えない領域が増えますが概ね彩度強めな初心者ウケしそうな写真となっております。なんかCCDっぽいな!?
model:sari

ベスト3が分かったところで総合ランクを見てみましょう。
前回の3枚選別での選ばれた枚数を1点、今回の枚数を3点として計算します。
若干なんのために何をしているのか分からなくなってきていますが数字はあるので見てみますよ!笑

   Agfa Precisa 100   16+12=28
3位☆Agfa Ultra Color 100 21+42=63
4位☆Agfa Vista 200    35+24=59
   Fuji Provia 100F    30+18=48
2位☆Fuji Superia Reala 100 31+33=64
1位☆Generik Kodak Kodachrome 33 +45=78
   jfk 3+0=3
5位☆Kodak Ektar 100  29+27=56
  Kodak Portra 160 NC 15+12=27

Generik Kodak Kodachromeが78点と圧倒的な強さを見せます。
続くFuji Superia Reala 100 64点。やはりフジとコダックが強いのか。
僅差でAgfa Ultra Color 100 63点、同じくAgfa Vista 200 59点。フィルム時代Agfaユーザーだった自分が評価するということはかなり再現度が高いのではないでしょうか?
5位はKodak Ektar 100でした。

3位までをオリジナルと比べて見よー!

オリジナル
Generik Kodak Kodachrome
Fuji Superia Reala 100
Agfa Ultra Color 100

全部いいんだけどこれフィルムか??
なんかフィルムにもデジにも見えるね!?
ざっくり言うと、コダクロームはコントラスト上昇緑マシマシ、フジは彩度低下(若干黄色被り?)、アグファは意味深なマゼンタ強調と粒子の追加ですね。

さて、ではここで、本物のフィルムを見てみましょう!

Agfa Ultra Color 100
たぶんフジ モデルは大島朋恵

……雲行きがあやしくなってきました。
粒子やばいしコントラスト低い、色が不思議。
SNSでよくあるフィルム風では……?
ちなみにこれはお店のフジカラーのスキャナでフィルムを読み込んだものをWBだけ調整してそのまま載せています。
本当にこんなだったっけ……?

というわけでプリントを発掘です!
やっぱり全然違う!

5500K 演色性AAAの照明で複写しモニタ6500K130カンデラで見た目に近い調整をしたもの
複写の平面性等はご了承ください。

フィルムスキャナーさん、あなたシャープネスかけてますね?
それによってノイズが強調&追加されてますね??
それから、バックライトの色かぶりも起きてますね?
さらに、特にアグファのフィルムはスキャナーの色域で捕らえ切れず、サチュレーション飽和が起きてますね??

ええと、とは言えネガフィルムのプリントもプロラボに頼まない限りは一度スキャナーで取込んで印画紙にプリントしてます。
違いはモニターで見るか、一度印画紙というアナログに戻したから、なのか……?

Carpe diem🍺Memento mori💕

つづきます!(着地点どこー!?)

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