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旅は短し歩けよジジイ 京都旅行 2023年3月 中編 一日目

(前編 旅立ちの前に から続く 前編はこちら)

一日目(36,536歩)


東京駅7:33発ヒカリ→京都駅10:12着
①伏見稲荷大社(山頂まで続く赤鳥居。ととのった)
②ランチ(七条駅で九条ネギうどん)
③三十三間堂(圧巻荘厳の千手観音立像)
④清水寺(人混みにゲンナリ)
⑤八坂神社(疲れてきた)
⑥祇園・四条大橋・レストラン菊水(ビール、ビール)
⑦先斗町・四条木屋町(うわー、素敵だ)
⑧錦市場(ほぼ終わってた)
⑨ラーメン断念(新福菜館、第一旭、並べないわ)
京都駅前ホテル20:30チェックイン

一日目は「バス地下鉄フリーキップ」は買わず、効率よく駅近くから。

7:33東京発 新幹線ヒカリ→10:12京都着
JR奈良線稲荷駅 10:30着

10:30 伏見稲荷大社

山頂まで続く赤鳥居

最初の目的地は「伏見稲荷大社」。
JR奈良線は新幹線ホームからの乗り換えも近く、新幹線の切符(京都市内)で追加料金もなくそのまま行けるので、効率がいい。
神社は稲荷駅のすぐ目の前。
限られた旅行時間のなか、山頂まで行くか迷うが、せっかく来たのだからと、歩くよジジイ。
外国人観光客は多いが、山の中腹を超えると、途端に人が少なくなる。
どこまでも続く赤い鳥居、木々の間から差す春の日差し、山の静けさ、うぐいすが鳴いている。
人が少なくなってくると、ぐっと雰囲気がでる。すげー、どこまで行っても赤い鳥居が続く。
山登りはなかなかハードで、すでにヘタレ顔だったのだろう。すれ違った西洋系かっこいい外国人が、
「5minutes!5minutes!」
と声をかけてくれた。
あと5分で頂上か。こういうのは元気がでる。
「Oh、5minutesね。がんばるよ!」
「山頂」と書いた看板はあるが、とくに景観が広がっているわけではない。それでも、何か、清々しい。
気持ちがクリアになっていく。
パワースポットのパワーを浴びている。
サウナで整ったときと同じ感覚。
ととのったー。
お参りして、おみくじひいて、山を一周(山頂まで行って帰ってくる)して、その他いろいろみて約一時間半。
ちょうど昼だった。
伏見稲荷大社、おみくじは後吉だった。

12:00 京阪伏見稲荷駅→七条駅

ランチも一期一会 九条ネギうどん

JRではなく、ここで京阪伏見稲荷駅から七条駅に向かう。
電車がなかなかこないので、伏見でランチでも良かったなと思いながら、七条駅近辺のランチをスマホで探す。
「さあ、何を食べよう」と電車のなかでランチ検索するも、検索下手なジジイにはいまひとつヒットせず。
スマホを見てたら、一駅乗り過ごしていた。
あちゃー。
奥様はこういうところに抜かりがない。
何が美味しくて、何時頃は混んでいて、と事前情報収集は万全だ。
私より食いしん坊なのだ。
行き当たりばったりの私は、スマホに頼らず、足を信じる。
電車を降りたら、ほら、いい感じの店あるじゃないですか。
「鴨川製麺所」。
九条ネギうどんにしよう。いなりとかしわ天もつけて、1,000円ちょっと。
美味しいものを検索するのもいいけれど、「孤独のグルメ」の五郎さんみたいに、自分の足、自分の嗅覚を信じるのも大事。
あとは出会いというか、食事もそのお店も一期一会なんだよね。
手頃でさくっと、ちょうどいいお店でした。

13:30 蓮華王院 三十三間堂 千手観音立像

思いがけず、今回の旅で一番よかったところ。
この日はちょうど桃の節句。三十三間堂の三と三月三日の三が重なる日、たまたま無料の日だった。 
圧巻、荘厳、重厚、華美、霊幻…
あの空気感を、どう表現したらいいのだろう。
それはやはり、自分の目で見て、体感しないと分からない。
「美味い」しか言えない食レポのごとく、「すげー」しか言葉がでてこない。
「すげー…すげー…こいつはすげー…なんてすげー」
千体の観音様と歴史の重みに圧倒されながら、長い長い三十三間堂を歩いていた。

14:00 三十三間堂→清水寺 歩くよ、ジジイ

歩きます

三十三間堂から清水寺までは、地図で見ると大した距離じゃない。1キロちょっとかな。坂はあるけれど、30分も歩けば着いた。
普通は茶わん坂を登っていくようだけど、人混みが苦手な私は、右側のお寺の中から通り抜けていく。
誰も通らない小道を登っていくと、見たこともないくらいの数のお墓が、山一面にぎっしりと並んでいて、本当にたどり着けるのか不安になる。
が、まもなく世界が代わり、今回で一番の人混みとなった。
清水寺の混雑は最悪だった。
コロナが落ち着き、着物をきた外国人観光客で溢れている。
混雑が最悪なのであって、清水寺はなにも悪くない。おそらく朝早くに行けば、まったく違う感想になるはず。朝8時、朝9時でも、きっと感動的に清々しい気持になれるだろう。だけど午後は人が多すぎて、もうだめだ。
ナンバーワンスポットだからこそ、仕方がない。
次回もしくるのであれば、早朝にしてみよう。
清水寺、おみくじは凶だった。

15:30 清水寺から、産寧坂、二寧坂

スタバは混んでて入れないので
営業マンのジジイらしく公園で休憩

外国人観光客でごった返し、参道散歩どころではなかった。
金曜日だから私にとっては平日だけど、外国人観光客には平日とかあまり関係ないのかもしれない。
人混みが苦手な私は、ここでもう疲れてしまい、休憩をしたいのだが、混んでいるお店に入る気はなかった。
京都風スターバックスも並んでいる。
だめだ。疲れた。歩けない。
へばっていたとき、ねねの道、高台寺のとなりに、ちょうどいい公園があった。ベンチも自動販売機もある。
助かった。
営業マンだったジジイは公園で休憩するのが得意なのであった。
ベンチに座って缶コーヒーを飲みながらしばし休憩。
これからの作戦を練り直す。
休憩は大切。
微糖の缶コーヒーで元気を取り戻して再び歩く。
石塀小路・円山公園・八坂神社・祇園。そして四条大橋へ。

17:00 四条大橋 レストラン菊水

老舗 レストラン菊水 

夕方、暗くなる前にたどり着いた。
もうビールを飲んでしまおう!!
四条大橋の一角に、大正、昭和を感じさせるレトロな建物あり。
真ん中だけ丸くぽこっと飛び出たおかしな建築物だ。
創業大正5年、100年以上歴史のある老舗、レストラン菊水。
店の外にあるメニューには、アルコール類が一切のっていなかったので、ビールが飲めるか不安だったけど、店に入ったらありました。飲めました。
これから、まだたくさん飲み食いするつもりなので、まずは軽く腹ごしらえ。
生ビールとふわふわオムライスをいただきました。オムライスにらっきょうと福神漬がつくのね。

17:30 木屋町・先斗町

大好きだ。
路地にひしめく、オレンジ色の灯、歩いているだけで大好きだ。
ただ、事前情報がないところで、えいっと扉をあける勇気がなく、気軽に飲める立ち飲み屋さんをぶらぶらするのに惹かれてしまう。
バームーンウォークはとても怪しい感じのところにあって、おそるおそる階段を上ったが、時間が早すぎてまだやっていなかった。
もう一周して帰りに来ようと思ったけど、その後酔っ払って忘れてしまった。
こういうところ、間抜けだ。残念だ。
また京都に来なくては…

19:00 錦市場→京都駅

錦市場が面白いけど、結構早めに閉まってしまう、という噂を小耳にはさみ、店が閉まる前にと向かった。歩いて10分くらいかな。
が、19:00にしてほとんどの店が閉まっており、なかなか寂しい。海鮮焼が美味しそうな店でイカ焼とビール。
宿泊は京都駅近く、JRグループのヴィアインというホテルだったが、何しろ土地勘がなく、今夜のホテルの場所も分かっていないので、四条木屋町で飲んだくれる勇気がなく、地下鉄で京都駅に戻る。酔っぱらってチェックインできないなんてなったら大変だし、あとはラーメンも食べたいし。
明日は朝から動く予定だから、今夜のうちに「バス地下鉄一日フリー切符」を買っておこう。どこで売ってるんだ?と売り場を探しているうちにバス案内所は終わっていた。19:30までだった。朝は7:30からか。失敗した、仕方ない。
はじめてのことで京都駅の北と南、中央口とか八条口とか分からんちん。連絡通路も分からず、かなり大回りしてしまった。
ラーメンの新福菜館が美味しいと聞いたことがあり、京都駅から徒歩10分くらいなので行ってみた。
すごい行列していたのは隣の第一旭で、新福菜館は入れそう。
と思ったら、ここも終わっていた。20時までだと。
隣の第一旭も行ってみたかったけど、あまりの行列に断念。
この辺りでもう大人しくホテルに帰ろうと決心。

20:30 京都駅前ホテルチェックイン

とてもきれいで快適なホテルだった。
一人旅には十分だ。
缶ビールとおつまみで、明日の計画を練りつつ、就寝。

後半は、もう少し事前調査をしておけばよかったかな、先にチェックインしてから遊びにでればもう少し余裕があったかな、と思う面もあるが、これはこれで行き当たりばったりの醍醐味ということで。

一人旅で良いのは、誰にも文句を言われないこと。
どこに行こうが、何をしようが、何が起ころうが、とにかく、誰にも文句を言われない。
誰にもって、奥様か息子しかいないのだけれど。
京都駅の中央口と八条口を行ったり来たりしたり、
行きたかったラーメン屋さんが20時閉店でギリギリ間に合わなかったり、
公園で缶コーヒーで休憩したり、
旅行なのにコンビニのつまみを食べていたり、
こんなことをしていたら家族旅行では非難轟々だ。
というか、家族旅行では、しっかりものの奥様と次男坊がいるから、こんなことにはならない。
私は迷惑をかけないように、あまり意見を言わずについていったほうが、うまくいく。
そうなのだ。
そうなのだ。
(後編 二日目に続く)

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