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経済史は、人間社会の経済活動の歴史を研究する学問です。主に18世紀にヨーロッパで始まり、世界中に広がった資本主義経済の歴史が焦点とされます。近年では、アジアの経済発展に着目し、過去のアジア経済にも注目が集まっています。また、さらに広い視野で、世界各地で育まれてきた多様な経済システムを扱う「グローバル・ヒストリー」という分野も注目を集めています。

  1. 経済史の意義

    • 経済史は、過去の経済現象やその背景を明らかにし、現在の状況を理解し、将来の行動に生かすための学問です。

    • 経済学の他の分野と異なり、経済史は過去の事例を通じて教訓を得ることができます。

    • 経済理論の実証にも役立ちます。

  2. 西洋中心史観の経済史

    • 伝統的な経済史は、18世紀から20世紀初頭までの西洋主導の世界経済に焦点を当ててきました。

    • 資本主義の発生と拡大のメカニズムが重要なテーマでしたが、近年ではその視点が相対化されています。

  3. アジア交易圏論

    • アジアの経済発展に焦点を当てた研究が盛んになりました。特に、アジア独自の経済性や商業ネットワークの役割が強調されています。

    • 日本の経済史研究もアジア交易圏論の影響を受け、新たな視点が生まれました。

  4. グローバル・ヒストリー

    • 近代以前の世界各地の経済発展に焦点を当てた新たな学問潮流です。

    • 従来の西洋中心の歴史観にとらわれず、多様な地域の経済発展を研究します。

これらの研究は、過去の経済活動や構造を理解するだけでなく、現在の経済問題や将来の展望にも示唆を与えます。

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