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神様のために削られた通り道 (沖縄 大神島)

この手の不思議な話や、感覚的な話をnoteで書くことが多くなっています。特別スピリチュアルなものに興味があるわけでも、何かの信仰も「残念ながら」全くありません。

それなりに疲れる日常生活や仕事柄、感性や感受性を豊かにしておくことが自分にとってはとても重要なことです。どうしても何もせずにいるとどんどん鈍ってきます。そこでときどき活を入れてやる必要があります。私にとっての旅とはそんなものです。スピリチュアルツアーでもパワースポット巡りでもありません。

大神島は、宮古島の北東に位置する小さな島です。現地に行くまでその存在さえ知りませんでした。2度めの宮古島滞在のときに、池間大橋から見える小さな島の存在が気にかかり、船で渡ることができる神聖な島であると知ったので渡ってみたのです。2014年8月19日です。

宮古島の北東にある島尻漁港から船で渡ります。
こちらは大神漁港から

大神島は宮古島の北東4キロの場所にあり、人口はわずか20名ほどです。所要時間はフェリーで15分ほどで往復670円です。1日4、5往復就航しています。人口20名に対して5往復はかなり多く、観光客がほとんどです。といっても船は小さく、1便につき10名ほどしか乗っていないと思います。小さな島であることと、中央部は傾斜もあるので歩いて十分回ることができます。レンタサイクルもあるようですが、島の周回道路は途中で行き止まりだから必要ないです。のんびり歩きましょう。

大神漁港から少し奥に入った場所から宮古島を臨む
島の民家
サンゴの積み石
島の看板犬のユリちゃん、まだ元気かな?

島の中央部には物見台があります。360度のパノラマです。物見台の少し手前に、神事を行う拝所があります。安易に入る雰囲気ではありません。私はこういう場所ではあくまでもよそ者ですから、最低限の礼だけで済ますようにしています。中途半端なコミュニケーションはかえって良くない気がするからです。

南側
東側
北側

訪れた日は最初あまり天気が良くなく、4時間ほどの滞在中にだんだん晴れてきました。島の西側のビーチはところどころ白い砂地になっていて、潮の具合によって小さな砂の島になるタイミングもあります。遊泳が禁止されているわけではなさそうですが、海水浴場ではないので何の施設もありません。水着で訪れて軽く水遊びするのも悪くないと思います。私はただぼーっと潮の変化を眺めて過ごしました。

砂の島ができはじめました
右に見えるのは池間大橋と池間島


島には外周道路がありますが、北側と南東側で行き止まりです。なんでも神様の許しを得ることなく工事をおこなったため、事故が多発して中断したままいうことのようですが、真相は確認していません。真相はともかく、島の北半分にアクセスする必要は誰にもないのだと思います。

外周道路


私がピンときたのは、この外周道路の港から少し右(東)に行ったところのこれです。事前情報は持ち合わせていなかったので、最初は気にも留めていませんでした。

下の写真は外周道路から海側を撮影していまして、その後ろ側には御嶽か拝所かがあり、私はそのとき軽く頭を下げました。すると何かが閃いて、振り返って海側をもう一度見てみると、すぐに事情がわかりました。下の写真の真ん中部分のコンクリート構造物が、中央部分を明らかに後から削られているのです。

写真を撮影しているときも、この線上にはパワーではないのですが、身体の真ん中を風が貫通していくような不思議な感覚がありました。

その場ですべてを理解することができました。そして後でネットで調べてみると、このコンクリート構造物(浜に降りられる階段になっています。)の工事後に島の巫女が「ここは神様の通り道なので開けるように」と告げたのでこうなったという記事を見つけました。この場所自体が強いものを持っている感じではなく、何か結界みたいな、うまく説明できませんが見えない棒?管?みたいなものがここを通っていることを感じることが私にはできます。決して嫌な感じでも良い感じでもないです。

写真右側に見えているのは宮古島の東海岸から城辺(ぐすくべ)方面です。この神の道は、久高島で感じた「ニライカナイ」の方向ではありません。

雲の形が素敵です


大神島を出て宮古島(正確には宿はいつものここ)に戻る頃には、すっかり青空が広がっていました。そして港では誰だかわかりませんが、こちらに向かってずっと手を振っていました。そして船上には手を振られているだろう相手はどこにも見当たりませんでした。

誰に手を降っているのかわかりませんでした
まだ手を降っていました

大神島も何もない島です。唯一のお店である港のすぐ近くの「おぶゆう食堂」では泊まることもできるようです。いつか島で夜を過ごしてみたい気がします。

大神島自治会、大神海運ホームページ、おぶゆう食堂に関する記事はこちら


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