深夜三時、鼻に悦が走る 800文字ショートショート 96日目
コンビニで買ったカフェラテを手にし、敷地内あるコインランドリーの外壁を背もたれにして地べたに座る。
もう片方の手はスマホを握っているため、器用に口ですいすいと逃げるストローを捕らえた。残暑が続くこもった熱を溶かす、澄んだカフェインが喉を冷やしていく。
コンビニ店内の灯りに負けず、スマホ画面が煌々と輝いている。芸能人の誰それが不倫した、機能しない政府への批判、なんでも○○ハラと呼びたがる世間の風潮。雑音じみたトピックスを流し読みながら、ちらちらとランドリーの入口を確認する。