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サクラマス、なぜ遡上(のぼ)る。

8/11 北海道は清里町青葉 さくら滝。

地球少年ことANTCICADAの篠原さんのインスタに
サクラマスが遡上している滝があることを発見し
場所が近かったのでいってみることに。

あまりにも信号機もなくまっすぐな道で1km/minペースで進むことができる
知床の道々。

山道を30kmほど進んで民家もなく人気のないエリアに細い川あり
砕石が引かれた駐車場が整備されている。
仮設トイレが二つ、オレンジのコンパネに囲われて、そのコンパネには
「トイレ」と赤文字。
奥にさくら滝に通じる道あり。
階段を降りると小さなソーラーパネル。何かの観測機かな。
さらに降って50m。

パッと開けたところに幅の広い轟々と流れる滝あり。
昨日の雨により増水している。
そこにピョンピョンと跳ねる魚影が!

滝の水の壁に向かって果敢に飛び込む。
水かさが増しているため見る限り遡上は不可能、、、。
自分がサクラマスなら今日はやめて無謀に登っている仲間達を外から見ているだろう。

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遡上。

または母川回帰というらしい。
幼魚期に知覚した嗅覚刺激物質(2.3種)を覚えていて
沖からでもそれを嗅ぎつけ戻ってくる。
それがここの滝で起こっている遡上なのだね。

母なる大地をそこに含まれているミネラル分などで知覚して帰ってくる。
母をたずねて三千里のあの子もビックリだろうし
母を探してFacebookをつくったザッカーバーグもビックリだろう。
においで帰ってくるんだよ。

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どうして、登れないかもしれない滝をわざわざ登るんだろう。
ここがひたすらなぞだよね。
増えたいのなら安全そうな海の底やサンゴの影などに卵を産み付けるたらいいだろうに、、。
逆にニホンウナギは海溝で産卵、孵化して川に遡上する降河回遊という習性があるらしい。

ニホンウナギは最も安全である海溝に集団で産卵、孵化することで
数の力でマンボウ的な力で生き残ってきたのかなと思う。
そういう自然淘汰の原理が働いているんだね。
数産めなかった、海溝で産まなかったうなぎは消えていった。

一方サケやマス類は??

サケやマスの顔、特にオスは遡上で上顎が曲がっている様子が思い起こされると思う。
あんな形になってしまうまで滝を登り、登れなかったものは子孫を増やせず亡骸となっていく、、
すごく物理的強者の自然淘汰だ。
遡上できるほどの強い体を持った個体だけ生き残ることができた、、
今でもその系譜が脈々を引き継がれている。
物理的身体の強化。魚、動物、諸々の生物のミームの箱舟としての進化の宿命だ。

彼らは物理的身体をミームのために進化させるために遡上る。

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