その音と共に眠る
懐かしい歌を再生しながら夜を過ごす。懐かしいといってもまだ数年前の曲で、それでも懐かしいと感じるくらいには私にとって馴染んだり愛している曲なのかもしれない。
愛している、浮かんだその言葉に少しだけ笑いそうになりながらベッドに寝転がり目を閉じて流れる曲に意識を向けて一節だけ歌ってみたりする。歌詞を覚えていない訳じゃないけど、個人的に印象に残っているそこだけを歌いたくなるのだ。
そんな風にしながら泣きそうな感覚になるのは、この歌詞に対して何とも言えない感情や切なさを持っているからかもしれなくて。ああ、やはりどんなに想っても孤独でしかないのだなと思いながら窓の外から聞こえる雨音に嫌気がして寝返りを打つ。
どれだけの夜を過ごせばこの心は何も感じなくなるのだろう。そう思いながらスリープモードの設定をして眠りに落ちることにした。
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