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無視されるのを楽しむ

 最近、職場で一人の同僚に無視をされている。
 意図的かどうかは本人ではないので、私には判断出来ないが、今のところ5回挨拶して一回生返事が返ってくれば良い方、という状態だ。
 理由は分かっている。私がこの同僚の自分ルールを破ったからだ。心底どうでもいいのだが、この同僚独自のルールがあって、休憩室に○時を過ぎないと入ってはいけないという決まりがあったらしく、この前すごく怒られてしまった。
 ただ、私の指導係の人にはそんなことを言われたことはなく、この同僚以外の人達はそんなことおかまいなしに休憩室に入って休憩をしている。(この同僚は休憩室に入るまでの間、別の部屋でタバコを吸っている)

 まあ、自分ルールの押し付けまではいい。
一応、このルールを押し付けている理由としては、休憩時間が決まっているのにそれより前に休憩してはいけないのではないか、という理由があるみたいだ。
 「でもお前、タバコ吸って別の部屋で休憩してんじゃん」っとツッコミたくはなるが私がルールを破っていたのは事実なので、そこは100歩譲って許そう。ちなみに言われた後はこのルールをきちんと守っている。

 ただ、この同僚が私のことを軽い存在として扱っている気がしてそれが本当に許せない。
 私のことを軽く扱っていいのは私だけだ。
 例えば姪っ子1号や2号のためになら自分がどんな犠牲になっても構わないが、どうでもいい他人のストレス発散のために私が犠牲になる必要は絶対にない。

だから、なるべくでかい声でこの同僚に挨拶をしてやることにした。

 なんで挨拶?と思った方はおそらく善良な方なのだと思う。要するに、この同僚が一番何をされたら嫌がるか、ということを考えた末に思いついたのが挨拶だったのだ。

 多分、この同僚が一番喜ぶのは、私がしょんぼりして人間関係を避けるようになり、段々と言いなりになったり、仕事を辞めていくというパターンだと思う。

 だから喜ぶことと、逆のことをしてやろうと思った。おそらく、この同僚は既に私のことを敵としてロックオンしてるだろうから、私に挨拶をされるだけで、かなりストレスが溜まることだろう。
 でも、それだけではない。
 他の同僚達から見たら、元気に新人が挨拶をしているのに、それを無視しているやつ、という目線で見られることなる。

 ついでに、この同僚以外の人達には既に、ありのままの事実だけを伝えてある。何故かみんな私の話を信じて、その同僚が悪いと同情の声をかけてくれた。
 ちなみに、私は入社して2ヶ月で、件の同僚は10年以上のベテランである。よほどその同僚は日頃の行いが悪いのだろう。みんなそれぞれ不満を抱えていたみたいで、聞いてもいない悪口を色々と聞かされてしまった。

 色々と書いてきたがつまり、私の挨拶を無視すればするほど、ただでさえ低いこの同僚の評判が下がっていく、というわけである。

 私は普段通り、みんなに挨拶をして過ごしているだけなので、何も悪いことはしていない。 
 できればこの同僚にはこれからも、無視を貫いてほしいなあと思っている。
 その結果がどうなるか、実に楽しみだ。

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