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Excelで初心者が知るべきこと

ITサポーターTsuchidaの土田です。PCを使う業務ではExcelを使用する機会が多いです。Excelの講習では、操作や関数やグラフの使い方ばかり紹介されます。ところが関数やグラフってデータが出来上がってから使うものなので、データを作る作業においては、如何にデータ入力を早くするかが重要です。今回は初心者向けの入力特化について紹介します。

前回の記事でExcelで重要なことはセルには数式・値・書式があるということを紹介しました。データの入力作業はセルに入るのは、数式と値で、「=」を先頭につけなければ数式と値は同じデータが入ります。Excelのデータ入力で一番大切なことは、正しい値を入力することです。値が一番大事なのです。

このことを踏まえて、Excelで新しい表を作成するときには、次の順序で作業を行います。

データ(値)の入力→数式→表示形式・列幅などの書式設定・罫線

ところが、日本人の中には罫線を先にひいてからデータ入力を始めようとする人がいます。罫線は最終の仕上げに使うもので、最初に設定すると、移動・コピー・挿入・削除で罫線の書式が崩れます。罫線の書式が崩れるたびに、罫線を引きなおす行為を見ると非効率的に感じます。Excelは表計算ソフトなので、正しいデータを入力してから書式設定をして仕上げます。手書きの表を作ってから文字を書き込むことになれている日本人は、書式設定を先にやりたがる傾向にあります。ただこのやり方は作業効率を低下します。Excelで入力特化のポイントは値・数式・書式・罫線の順番で作業することです。

次のポイントは、データを連続で入力する際に、キーボートから手を離さないことで、逆に言えば極力マウスを使わないことです。マウスを使わないために、知っておく必要があるのは、ショートカットキーを覚えることです。以前作成した私が使うExcelのショートカットキーを図で紹介します。

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特にCtrl+↓やCtrl+←は最終行や最前列に移動するときに使い、既に入力した行と同じ行をコピーするときは、Ctrl+Fで文字列を検索して、見つかった行でCtrl+←で最前列に移動して、Ctrl+Shift+→で範囲選択して、Ctrl+Cでコピーし、Ctrl+↓で最終行に移動して、↓で次の行に移動して、Ctrl+Vで貼り付けます。データ入力作業って単純作業なので、単純作業を効率よくを行うには、キーボードだけで作業することが大切です。

なお、Ctrl+Gのジャンプですが、ジャンプの機能の中でセル選択という機能が重要になります。セル選択はデータ入力よりもデータ編集で役立つ機能になります。

単純なデータ入力では、値・数式・書式・罫線の順番を守ることとショートカットキーを使えばかなり作業時間が短縮できます。ただ、単純なデータ入力ではなく、データ編集をしなければいけない場合があります。その時に、便利な機能としてオートフィルの操作を紹介されますが、実際にデータ編集作業ではもっと別な知識があったほうが、時間短縮につながります。

例えば去年作成した表の中で、数式は消したくないけど数式でないデータだけ削除したいということがあります。その場合には、ジャンプのセル選択の機能を使います。

去年作成したデータを範囲選択します。範囲選択はマウスでもCtrl+Shift+矢印キーでも構いません。範囲選択の中から数式を選びたくない場合は、範囲選択された状態でCrtl+Gのジャンプ機能を使います。ジャンプの中でセル選択ボタンをクリックし、選択から定数を選び、OKとすると数式以外のセルが選択されます。数式以外のデータを削除して新たにデータを入力しなおし場合は、この手順で数式以外のデータを選択してDeleteキーでデータ削除ができます。この方法を応用すると、データ入力の際に0は省略して入力すると未入力セルになります。未入力セルは空白セルと同じ意味になので空白セルで選択ができますので、空白セルを選択後に0入力後にCtrl+Enterキーを押すと、未入力セルに0が入力できます。

ジャンプのセル選択の機能はExcelの初期バージョンから備わっている機能で、オートフィルよりも前から存在しています。意外と知られていない機能で、形式を選択して貼り付けの機能で四則演算ができる機能です。

前年に作成した表の中で日付を1年後にしたい場合に、日付を再入力するのは意外に面倒です。関数をよく使うし人は、DATEVALUE関数とYEAR関数とMONTH関数とDAY関数を組み合わせて値貼り付けしたりします。

関数使って値貼り付けするくらいなら、365の値を値貼り付けで加算するやり方の方が簡単だったりします。365という値を新規シートのセルに入力してコピーし、翌年の日付にしたいセルを範囲選択し、形式を選択して貼り付けで値と加算を選択してOKをすると、1年後の日付になります。ただし閏年の関係で月によって1日足りない場合は、もう1回1の値を加算するという手間はあります。

集計表を作る場合にも、関数やデータタブの小計やピボットテーブルなどがあるので臨機応変に使い分けすることができます。このあたりは何が正解ではなく、正解を導き出す方法なので、初心者が次の段階で学ぶものです。

パソコン教室の講習では、初心者に特化したデータ入力・データ編集のコースがあると実務に直結して役立つと思うのです。パソコンの講師をやめて数年経つので、今は存在するのかもしれませんね。

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