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Hくんの話

私が普段生活していて体験したしょうもない話をここに書いていくことにします。

これは1年くらい前の出来事なんですが、私はよくクソすくねえ大学の友だちのうちの1人とそいつの家で宅飲みをしていました。しかし、宅飲みもマンネリ化してきたので、大学の近くで一人暮らしをしている滋賀出身のH君を誘ってみようとなりました。Hくんは私と、友だちと大学1年生のときに関わりがあり、お互いの家を訪れたこともありました。さっそくHくんに電話をしてみましたが、反応はなく、2、3回かけ直しても出なかったので、しょうがなく友だちとサシで宅飲みすることが決まりました。

飲み始めて2時間ほど経ち、いい感じに酔っ払いはじめ、会話も弾み、かなり盛り上がっていたところ、急にインターホンがなりました。
「やべぇ..流石に声デカかったかな?」
「多分これ、うるせえよって注意しに来たやつだよね」
恐る恐る玄関まで行き、扉を二人で開けました。が、そこには誰も居ませんでした。

「え、どういうこと?うるせえよって意味でインターホン鳴らしたのかな..?」
「わかんない、けど怒らんなくてラッキーじゃん」

私たちはまた飲み始めました。飲み直して10分ほど経った頃、またインターホンが鳴りました。今度は、さっきインターホンを鳴らされたばかりだったので、鳴らされる前よりかは声のボリュームを下げていました。

今回は心当たりないぞと思いながらも玄関へ向かい、扉を開けました。するとそこには、ビニール袋が置いてありました。

「えぇ、、怖、、ピンポン鳴らしてきてビニール袋だけ置いてくって何?」
「一応中身だけ確認してみない?」

今思うと、そんな得体の知れないもん放っておけよと思うのですが、その時は酔っ払っていたので正常な判断ができなかったのかも知れません。
ビビりながらも袋の中をのぞいてみたところ、中には「俺の」と書かれた白濁液が入っている容器が見つかりました。


*イメージ


それをみた瞬間、一瞬で酔いが覚め、楽しかった雰囲気が一変しました。

「これって、あれだよね、、、?ちょっと笑えなくない?」
「インターホン鳴らしてきたのって注意じゃなくてイタズラだったってことだよね、、流石に怖いわ」

私たちは怖くなり、今起きたことをどう対処したらいいか分からず、プチパニックになっていました。
他の友人に連絡したりして、警察に相談するか考えていました。

ここで、私はふとHくんのことを思い出しました。というのも、彼はちょっと不思議ちゃんなとこがあるので、彼がやったのではないかと疑いを持ったからです。
ですが、不思議ちゃんとはいえここまでのようなことをするのか、彼に電話をかけても出なかったし、ましてや私たちが飲んでいることも知らないはずと私は考えました。

しかし、彼も大学の近くに住んでいるので、一応こんなことが起こったから注意した方がいいよという旨の電話をかけることにしました。
Hくんは「いや〜それは怖かったな〜、そんなことしてくるやつおんねや、、きいつけるわ!ありがとう」
と応えました。思ったよりも普通の反応だったので、彼に対する疑念が消えました。

また5分ほど経った後、Hくんから友だちにカルピスの写真だけが送られてきました。
「なんか、Hくんがこんなん送ってきたんだけど」
そう友だちに言われた時、雲行きが一気に怪しくなりました。
白濁液が入ってる容器を再確認してみると、「アレ」にしてはとてもさらさらしていることに気がつきました。

するとここで友だちが「俺、これ飲んでみるわ」と言い放ち、それを一気飲みしました。
お前まじかとめちゃくちゃ引きましたが、彼は飲み干して一言
「カルピスだ」と呟きました。

この発言でまた血の気がひき、Hくんが犯人だったことが確信に変わりました。
(だがしかし待てよ、Hくんはなぜ電話に出なかったのに私たちが飲んでいることを知っているんだ?しかも電話をかけたのはもう3時間も前のことだぞ)と考えましたが、とりあえずHくんに電話をして問い詰めることにしました。
すると彼は、何回か否定した後こう言いました。
「全部、僕がやったことやで」

とりあえず、彼を家に呼び出し、取り調べをすることにしました。
彼になぜ私たちが宅飲みしていたことがわかったのか問うと、「なんとなく察した」と答えました。怖い、怖すぎる。

彼いわく、電話がかかってきたことに気づき、きっと宅飲みしているに違いないと踏みサプライズで驚かせてやろうという計画だったとの事でした。

最初に電話した時に電話に答えた後にこれをやるならまだしも、そもそも電話に出てないのにこれをやるのは怖すぎます。

取り調べが終わり犯行動機がわかったところでHくんは水筒を取り出しこう言いました。
「あんな〜、これあんま人に言わないんで欲しいんやけどさ〜、、、、僕な〜、家で自分でビール作ってんねん」と

これを言われた時に、あ、こいつ本物だわと思いました。 

今回は、文字数も多くなってしまったのでここまでにします。この続きの話はまた今度書きます。しょうもない話を書くとか最初に言っておきながら若干ホラーテイストになってしまい申し訳ないです。Hくんの話以外はたぶんしょうもないです。この話は全て実話です。

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