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盛り上がる東京ミクソロジー観光

Vol.126
コロナ前からもずっと追っていたミクソロジーの世界。
いわゆるカクテルとかバーの世界。
ようやっとコロナが終焉し、バーにも気軽に行けるようになったので、バーホッピングがたまらなく楽しい最近。
ほぼ完全に戻ったといってもいいだろうインバウンドだが、どうも東京のミクソロジーをめぐるカクテルバー観光が結構盛り上がっていることがわかった。


液体を調合するミクソロジー

  • バーでカクテルを作る人はバーテンダー。
    であればミクソロジーってなに? っていうところがだ、基本的なところではカクテルを作るというか、調合する(ミックス)という言い方の方が正しいだろう。

  • そして、伝統的なカクテルを作るのはバーマン(バーテンダー)だが、アレンジを加えて現代風にオリジナリティを持ったカクテルを作る、いや調合するのがミクソロジストであるとも言えよう。

  • なので、流行りのバーに伺えば、たいてい「シグネチャー」という、お店名刺がわりにもなっているオリジナルのカクテルメニューがあるのも、このミクソロジーブームの外せないエッセンスだ。

ラム酒が好きでデザートみたいなとリクエストして作ってくれたカクテル。

渋谷はミクソロジー激戦区

私の渋谷の朝カフェをする場所が、たまたまバー激戦区の渦中にある渋谷宇田川町にある。ここリキッドファクトリーは、17時からカクテルの提供を開始するのだが、朝から昼はのんびりとコーヒーを提供している。

のんびりとコーヒーを飲んでいると、携帯電話で地図を見ながら入ってくる外国人の方ががとてつもなく多いと毎回思う。
そして必ずカクテルメニューをくださいとオーダーしてくる。
「残念ながら、カクテルは17時からです」とお伝えするとコーヒーだけのサービスのオーダーはせずに店を出て、また17時以降に戻ってくるという。

たいていのコースは、世界のTOP BAR500アジア BEST BAR 50に上位ランキングのSGクラブ。そして同じくランク入りしているBELL WOOD、そしてリキッドファクトリーという。この界隈だけでもとてつもない外国人が流れてきている。
そして実際店内に入ると外国人で溢れかえっており、ここは日本? というような錯覚すら覚える。

そしてすごいと思ったのは、スタッフの皆様の語学力!
もはや英語だけではなく、中国語までもマスターしてお客様を接客しているから、海外旅行で日本にきたとしても、語学ストレスなく楽しんでいると言える。

日本を知る?! 梅ジャムソースせんべいと合わせていただくカクテル。

時々イタリアから来日するイタリア人ですら、東京のバーのことを良く知っているから本当に驚かされる。

渋谷駅中心だけでなく、恵比寿、代官山、中目黒方面も素晴らしいバーが点在していて、こんなとこにも外国人? みたいなことを何度と思ったであろうかと。
GOOGLE MAP様々なんだろうが、それにしても東京の人ですら迷う代官山の奥の辺りまでもカクテル求めてきているから驚く。

バーはもはや国際的情報発信の場へシフトした

インバウンドでミクソロジーバーへいらっしゃる外国人の方々は、サクッとおしゃれに飲んでお店を後にする。バー使いを良く理解しているなぁと感心して私はカウンターの端で飲んでいた。

なにせバーといえば酔っ払いのようなイメージがあるのだが、長居してグループでどんちゃん騒ぎしたり、酔っ払って暴れたりというのは、私が滞在した期間中は全く見なかった。グラスと向き合ってカクテルを楽しむという大人を楽しむというようなスタイルの人が多かったと言えようか。

ひとりでフラッと飲みにくる人が多かったのもあるので、それぞれの大人時間を楽しんでいるといえよう。
隣の人と目があったら、軽くスマイルだけは忘れない。
そこで執拗に話しかけたり、絡んだりもしない。
時々、カウンター越しにバーテンダーさんが話しかけてくれるので、そんな会話を楽しみながらカクテルをいただく。
そしてサクッと飲んで帰るというスマートスタイル!

東京の生活では渋谷を中心に活動している私なのだが、このスマートな光景を見て、なおさら自分はもっとスマートでいなければならないなと自戒することも。

東京観光といえば、浅草、銀座、皇居、渋谷の交差点、新宿高層ビル、お台場などという、東京の雰囲気を楽しみたいかと思っていたのは完全な思い込みで、東京ならではのカクテルを楽しみたいというインバウンド来日がとにかく増えていることを目の当たりにして驚いた。
もうすでに寿司、しゃぶしゃぶ、天ぷらだけじゃない!

日本のミクソロジーの世界を楽しませてくれるバーテンダーさん(ミクソロジスト)は、世界情報発信のキーマンになってきている。
知り合いのバーマンは日本を離れ、香港、シンガポール、アムステルダム、ロンドン、ダブリン、フィンランド、ノルウェーなどに飛んでいくという人が実に多かった。

世界のどこかでまたみなさんのカクテルをいただけるのを考えると、自分の旅の行動範囲がとても広くなりそうだ。

世界はミクソロジーでも繋がれる時代。


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