新しいカタチへ vol.5 (Yさんの過去・・・)
実はYさんは、会長、ご令嬢の旦那さんだったのです。
状況は違えど、他の社員から何かといらぬ気を遣われる立場です。
そういう意味で私の気持ちを理解してくれる人だったと思います。
その昔、Yさんは、芸能関係の仕事をしておられました。
本人はそのことに触れられるのがあまり好きではなさそうで、多くを語ろうとはされませんでしたが・・・
でもミーハーな私は、Yさんとお酒を飲む度に昔の話をおねだりしてました!笑
「お前 サザン好きやったなぁ」
「俺なぁ サザンのセカンドライブに関わったことあるゎ」
「オープニングで秋木(秋田木工)の曲木チェア使ったんやで!」
「あれはカッこよかったなぁ・・・」
サザンのライブにも関わっておられたことを聞いた時は、驚きでバーの椅子からひっくり返りそうになりました!笑
後々に聞いた話ですが「そんなヤクザな仕事はやめてこちらの会社を手伝いなさい」と奥様のお父様、つまり会長に言われて家具業界に入ったとか・・・
そんな少しミステリアスでカッコいいYさんは、楽しくて何より勉強になる先輩でした。
「お前はそんなことも知らんと家具屋やっとんのか!?アホ」
よく叱られましたが、それが心地よかったりしました!笑
Yさんは百貨店をメインに様々な取引先を開拓する立場です。
一方、私は、量販店の担当となり、スーパーのS友さんやニチEさんの店舗を回っていました。
それでも、たまに退社の時間が合うと・・・
「イタル メシ行くぞ!」
の掛け声とともに色々と連れていただきました。
「こんな古い体質の会社は変えなアカンねん」
タバコを燻らしバーボンを飲みながら、私にそんなことをよく話してました。
将来はここの社長にならはるんやろなぁ・・・
と思っていました。
「佐脇至商店やったら、どうする?」
「いつも想定しとけよ!」
いつも話の最後には、私が店主やったら、どう行動するのか?
つまり家具のサワキの店主になった時のことを質問されました。
特別扱いはしない!なんて言いながら、本当にいろんな心遣いをしてもらったと思ってます。
そんなYさんのお酒の飲みっぷり、タバコの吸いっぷりは豪快でした。
バーボンの美味しさを教えてもらったのはYさんです。
そして移動の車内は、いつもジャズがかかってたことを思い出します。
つづく
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