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【予備試験】論文の成績表が届く前に予想しておきたい8つのポイント


目的

 先入観少なく論文合格要因を分析するために書いています。
合格予備試験の合格発表前は、合格かどうかが気になって、自分の答案の書き方がどう評価されているかということまで、考えることができませんでした。
 論文成績表が返ってきてからでも良かったのですが、実際に成績を見たあとだと、結果を知った上での先入観が入ってしまって、バイアスがかかった分析になってしまいそうなため、論文成績表到着前に、自分が重要と思える要因を予想しておいた方が、正確な分析ができると思って、この記事を書いています。

論文受験前の想定

 昨年は1400位くらい(憲法C、行政F、民法E、商法E、民訴D、刑法D、刑訴F、実務D、選択C)でしたが、今年は予備校の模試で以下のように合格推定できる結果だったので、予備校の模試の精度が良ければ、合格ラインは超えられるとは予想しておりました。
 伊藤塾 36位/ 584人中
 辰巳 47位/ 275人中
 LEC 20位/ 114人中

 論文受験までにどんなことをやってきたかについては、以下の記事にまとめています。 


論文受験直後の感想


 当日受験終えた時は、普段通りくらいできたと思ったのですが、再現答案作成していたら、論点落としや、論理矛盾が多く、これは全然普段くらいの出来ではなく、不合格なのではないかと不安に襲われました。

再現答案は以下から見れます。


他者の評価の結果

再現評価サービス

 昨年度の合格者の方が再現評価サービスをやってくださるということでしたので、怖いと思いながらも申し込んでみました。
 今年は2回目の論文受験で、相対評価の試験なので自分ではまったく評価が読めなかったので、誰かに合格可能性があるかを見てもらいたかったのだと思います。
 評価していただいた結果としては、以下のような感じでした。

憲法E
行政A
民法D
商法D
民訴A
刑法C
刑訴A
実務B(民事C,刑事A)

いわゆる即死をしている科目はなく、
と民訴は非常によく書けていますので、
十分合格レベルに達していると思います。

 これが返ってきたときは、まだ合格可能性が残ってそうだと思って少し安心したのと、昨年Fだった3つの科目である行政法、刑事訴訟法、民事訴訟法がきれいにA評価だったのに一番驚きました。

飛翔さん評価

 https://ameblo.jp/hisyou3601/

 こちらはネットに上がっている再現答案をボランティアで評価されている人で、予備校の出している答案筋から定量的評価をしてもらえました。今年は再現者が多かったため、30名弱の人のデータから相対評価をしてもらえました。
 結果としては、
  合計
   選択抜き9科目の素点 304点、偏差値換算 248.35点
  科目
   憲法 B or C
           行政法 A
           刑法  B
           刑訴   A
           民法  C
           商法   B
           民訴   B
           実務   A
    ということで、選択科目はB以上はあるだろうという感覚はあったことと、2つの他者評価でそれほど大きくずれていなかったため、この評価通りであれば、合格しているだろうと思えるようにはなりました。

 ただ、実際は現場で相当焦って書いているので、答案を細かくみれば、論理矛盾があるないようが何点もあったため、論理矛盾が大きく減点されてしまうようなことがあれば、不合格もあり得るという不安は消えませんでした。

検証したい8つのポイントとその予想

 相対評価のため、自分で具体的な科目ごとのランクを予想することはできないのですが、以下の点がどう評価されたのかを検証したいと思っています。

1. Fを避けることができたか

 この論文試験は素点計算ではなく、各科目が偏差値で0点から50点に圧縮され、AからFでの評価がつくため、  BからEはそれほど点数差が出ないのですが、Fをとってしまうと、他の科目でかなり挽回しにくくなります。
 逆にFさえ避けることができれば、他の科目でどれかが大当たりしてくれれば、合格可能性が十分にあるようになります。
 私の場合は、得意科目はないのですが、逆に苦手科目もないため、どの科目でも最低限度のことはやってFは避けたいと思っていたので、Fを避けられたかどうかを確認したいと思っています。
 予想としては、全科目Fは回避できていると思っています。

2. 昨年より下がる科目はあるか

 昨年は短答後から50日くらいしか論文の勉強ができていなかったため、全く実力が足りなかった時点で受験していました。 そのため、実力的には昨年よりもランクが下がる科目はないはずなので、その通りになっているかを確認したいと思っています。
 予想としては、憲法は去年がなぜかCだったので、下がる可能性はあると思いますが、それ以外の科目は昨年より上がっていると思います。

3. 昨年一番良かったCより低いランクの科目はあるか

 Fを避けるのと似ていますが、昨年2科目Cがあり、今年は昨年のその科目よりも全科目準備ができていたので、全科目C以上の成績かを確認していたいと思っています。
 全科目C以上であれば、論文試験は実力を上げさえすれば、正しい評価をしてもらえるような試験であることがわかりそうです。
 予想としては、相対評価であり、問題との相性もあるので、Cより低いランクの科目はあると思います。

4. 筋を外した場合でも耐える評価はもらえるか

 今回は、刑法1問目、民法1問目は大きく出題意図を外した筋の答案を書いてしまったので、筋外した答案がどの程度減点されているかは、評価基準を探るうえで参考になりそうです。
 民法1問目に関しては、他の受験生もかなり苦戦して出来が悪いようなので、相対的にどれくらい耐えた評価になっているか。
 刑法は逆に昨年より簡単になったと言われているので、筋を外したことでどれくらい悪く評価されているのか。
 ということを確認できると思っています。
 予想では、予備試験では筋を外してしまうと、頑張って書いても耐えていない気がします。

5. 論点落としでも耐える評価がもらえるか

 今回商法は比較的簡単であったため、受験生の出来が良いとのことであるのに対して、私はしっかり書けたつもりでしたが、論点をいくつか落としてしまっているため、どれくらいの評価で耐えているのかを確認したいと思っています。
 予想としては、相対的に全員が書けている科目では、論点落としがあった段階でかなり厳しい評価になるのではないかと思っています。

6. その事案ならではの点にこだわったことの評価はどれくらいか

 上の筋を外した場合に関連するのですが、上記民法、刑法は筋を外していたのですが、この事案ならではの事実にかなり踏み込んで書いたので、それがどう評価されているかを確認したいと思っています。
 商法では、代理人のところで、通説とは違う評価をしてしまっていますが、かなり事案に踏み込んで書いたので、それがどう評価されるか確認をしたいと思っています。
 予想としては、事案に踏み込むことは大切ですが、筋違いの場合は、事案に踏み込めていても、評価は低いのではないかと思います。

7. 論理矛盾、問題文読み間違えはどれくらい減点されているか

 憲法、行政法、民法であとで読み返すと、論理的におかしかったり、問題文を読み間違ているところがあったので、その減点がどれくらいでとどまっているのかを確認したいと思っています。
 予想としては、大きな矛盾や、根幹部分の読み間違いでない限り、それほどの減点はされていなかったのではないかと思っています。

8. 論証の不正確さはどれくらい減点されているか

 論点への理解は深いと思うのですが、長い論証を覚えるのを避けてしまっていたため、規範書くべきところや、定義が不正確な部分が多かったので、それがどの程度減点されているのかを確認したいと思っています。
 今回は、典型的な論証の貼付けを利用したのが、刑訴、民訴、商法でした。予想としては、不正確でも、論点の理解が示せていれば、減点はそれほどないと思っています。

最後に

 この記事を書いた後、数日で結果の成績表が返ってくると思います。口述試験の対策に追われているため、恐らく口述試験後になると思いますが、この記事で検証したかったポイントについての検証結果の記事を書きたいと思います。 




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