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書く治療𓇢𓆸

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最近の記事

2023年のこと

背景としてまず家庭環境に問題があること、そこから生まれる怒りが病気をやる原動力でその病気に喰われながら日々生きている身からすると、自分の表現が反感を買うことや衝突を起こすこともあり、形成されたパーソナリティーの訴えと「そんな自分をわからない他人」を理解するのは簡単でした。3月以降(特に3、4、5、6、7月)の連日の解離(恐怖)とそれについて言い表せないほどの怒りをこれだけ訴えても並大抵な現実ルールには通じず何度も打ちひしがれ打つ手を失い神に命乞いをし土下座までしました。10秒

    • わたしとおかあさん

      精神科。ヘルプマークを鞄につけたとてもやせ細った女の子と、そのお母さんと見られる人が待合室の私の向かい側に座っていた。 二人はお互いにスマホに夢中になっていたのと、女の子の身なりとは裏腹にお母さんの方は指にゴールドの指輪をいくつも重ねていたこと、女の子はお母さんの後ろをまるで子供のようについて歩いていたことに違和感に感じた。二十歳超えているであろう女の子がお母さんの付き添いとは考えにくい。 薬局に行くとまたその親子が。私がソファーに落ち着くとなんとお母さんの方がyoutu

      • 2021年のこと

        2021年は12年で最も良い年だと占いに書いてあった 結婚するかとおもった しなかった 病気みたいになって7年くらい経って、その病気も幼少期からのトラウマによって今に至るなどいろんなことが辻褄があうように眺められて絶望したり、あぁこれも知ってる、これも宿命、と沢山つらかったけれど自分を沢山理解したのかもしれない  あの恐ろしいパニックに今年は4回くらい陥った 自分が自分から離れていきながらそこに閉じ込められて、世界の中に闇があるのではなく闇の中に人間たちは居て誰もそれに気づ

        • こころに嬢王様がいる

          こころに 嬢王様がいるような日が もっと落雷みたいになれる? 生きているところにはいない まばたきの隙間の油断を餌に 断絶の先で咆哮する 貫くとは そういう発光 むずかしい傷を あなたに貫こうとしたら いっしょに考えてくれる? 触れずに抱きしめることを むずかしく 思ってくれる? 小さなころ 先生の腹を蹴った思い出が 似ているのよ つかまれた足の感触が それじゃない方が ほしかった 万物に宿る すべてを光らせろ 夢だからわたし 貫いて 愛されるべき 嬢王様なのよ

        2023年のこと

          浮腫

          南海トラフが確定したこの国に 美しい命がうまれる悲しみに すがることくらい とじこめられた尊いわたしを 自分だけのものにしたくなる 蹂躙されながら幸せあう場所 悲しいこの世は 死になさい 切り離された隙間に流れる 静かな星を紡いで 好きなときに あきらめるわたしがいい

          雑記<火炎瓶/おりがみ>

          人がいなくなる音がこの世でさみしい 冷たいお湯のような足が 温水プールのなかにいたほうが温かい 白杖を見てフラッシュバック 侵害されたら宇宙 高まるスキップ 大鬱病になれ四葉のクローバー 踏み潰す新しい靴のかかとが どうしてこんなにフィットする? 表情してる気は内側に吸い取られて かわいいから大丈夫の毎朝 BLACKPINKを乗り移らせて カフェインと砂糖のないコーラ フリスクはタバコだから煙が出るといい ものの最初に呪いをつける 人の冬が死なない 主体性の火炎瓶を ボストン

          雑記<火炎瓶/おりがみ>

          分裂

          綺麗な女優が何で綺麗かというと見やすいからというように 見やすい世界の都合のよさを自分が分裂することで見せたり見たりするね それは軽視されながら奉仕される人と溺愛されながら軽視される人が同じ愛を与えられていると思い込むように わたしたちは綺麗な女優になり そして病気になる 無かったことにされてきた気持ちが汚言症を通ずるときの、あの突き抜けるような発光に どこから見ても美しい人は存在しないと知る わたしたちは勝訴した クソ死ね!クソ死ね!クソ死ね!クソ死ね!クソ死ね!クソ死ね!

          春だからってふわふわしたことない 一生の季節が19才の夏に溶け込んで 春の匂いがわからない ピンク色の婦人科のピンク色の待合室に寝転んで、大事そうな女の体たちが春にふわふわと浮いているのを撃ち落とし、代わりに沈み込んだわたしはするりと体を抜けた 生きる季節の前では自由なのだと叫びたくなる そんなことしなくてもいい そこにあるだけでやさしいものは重たい碇となりここに落ちてゆくから わたしは舞い上がろう 繋がりの不自由をくるしく抱きしめて あたらしく鼻から息を吸う 19才の夏の匂

          ひたひた、<牛乳に濡れたパン>

          いつも多くの実感を自分の中に残してできるだけ還元されない言葉を喋る 牛乳でひたひたに濡れたパンをそっとテーブルに置くみたいに 静かであることが評価されない そのパンを食べてくれるのなら脳みそを触ってもいいよ 人格と性格の不一致はひたひたで物憂げなかたちを整えないで、新しいテーブルに、新しいテーブルにと牛乳に濡れたパンはまずそうにうつろう影の中にこぼす わたしを育ててくれた脳みそにわたしを殺す理由を肯定してはいけないように、大好きな人に脳みそを触らせてひたひたに溶けてはいけない

          ひたひた、<牛乳に濡れたパン>

          犬に愛されたように

          わたしだけはあなたのことをわかってあげられます を何万通りに言い換えた帳簿みたいにしてください その分厚い人の心と犬の違いを考えなくても犬が好き 犬が好きすぎてさみしいから帳簿の端から端までページを切る夢をみる 傷をつけてもいい存在にあなたを組み込むような共謀をしてきたから確信的な絵を比喩的にこの体に入れることだってできた わたしには通用した 全世界にそんな自分を知らせたい 幼少厨二還りになってからが本気の人生だったのに そんな声ががらくたみたいにたくさん転がっていて そこか

          犬に愛されたように

          2021.1.10

          想像力が実際的なものに繋がらなかった 実際を生きる現実的な人が私だ その私だけで機能してきたわけじゃないから 繋げることができないことのために 誰かを傷つけてしまうと思う 実際的な私は空洞だから 時期が来ればやめたくなる これが一生続いたらいいと思う場所はない パニックみたいにならないなら全部良い その一つ一つが死に焦がれている 誰もどうすることもできないものを 特別にした気分だ 収縮する健康を体の外に眺めて 水にも光にもならず立ち上がる頃に 夜がくるみたい 朝に挟まれていな

          Fujinka

          夏は冷たいクーラーの部屋で 毛布にくるまってスイカの種を数えて 冬に芽が出て 春になったら おおきな実をピカピカに磨いて おおきなお風呂に浮かべるの 桜味の入浴剤飲んで 体がピンク色になったら 抱きしめて浮かぶの でたらめな白いサイン 点線にそるとき 割りたいゆめ 果肉の苦いところが 12本の麻酔で眠りにつくころ この手がどぷんと沈めた 息もできない せーので離して さよならばいばい 夜空を破って 桜になる 女のマーク やたらと広いトイレの個室 壁のアラベスク 愛を包むハー

          2020年のこと

          E.M.シオランを読んで始まる2020 先生に宿題を提出する習慣ができた なんでも書いていいノート   日記や写真や絵やシール 6冊目は作文だけを書いた 作文を毎日書けたことが、わたしにとってとてもいいこと パニックみたいになったときはこの世の終わりを感じた 疑念に占領されて人を信用できなくなることはとても怖い でもそのおかけでカウンセリングが大きく進んだ 声が何回か出なくなった 現在は出ていない 筆談は楽しい いつも死にたいと思っている人にとって、社会が平等に不安に

          2020年のこと

          消えること

          生きていることをささやくための すくない言葉と時間 わたしたちの秘密が転がるもうない時空のことをそっと吹き消しても まだどこかで揺れている気がする 凍える月を密かに温めたりして みんなの月にしたあのころ 特別が震えた 冬になる前に二つの影が離れて 片方だけ先に伸びた 生きていくことをささやくための すくないわたしたち 本物の雪は雪の結晶のかたちをしているんだ 本当だよ わたしたちでみたかったね かまくらの中でかがり火を焚いて いっしょに何もかもと溶けてしまえたら わたしたちは

          消えること

          厨二病

          むずかしい心の濡れているところを 切り取って頭から被りました 黒い空に穴はなくて 穴みたいなことが開けられそうな ここはこわいです 好きなものしか好きじゃなくても 関係ないくらい ふつうに好き 逆さまのスクールバッグ 頭の上から降りしきる雪は ばらばらのノートの破片でも 落ち着くから沈んでいたい 好きなものとひとりきりの死んだふり 冬の窓のカーテンを 静かにカビらせる水に憧れていたら ほんとうに気持ちよかった 綺麗な姿と むずかしくない心は なにもない明るみに向かって 好きと

          厨二病

          僕と遺書

          ある日引きこもりになった僕に 外に出るきっかけを作ろうと 兄は僕にある課題を提示した。 「毎週、兄が指定する全国の美術館あるいは博物館に行く」 というものである。 全て指令通りの場所を巡ることを達成した暁には かかった全ての費用の贈与を受ける その代わりに 一度でも巡ることができなかったらこの課題は終了で それまでにかかった費用は自己負担 というものである。 僕はやらないという決断に至るまで数分考えた この数分が生まれたことが 既に僕らの関係性を説明するまでもなく 第三者にさ

          僕と遺書