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あざとい猫ちゃん


うちには、もうすぐ2歳になるキジトラの男の子、いっと君がいる。
これまでnoteにもその愛らしいエピソードを沢山綴ってきた。

猫は可愛い。
とても可愛い。
目に入れても痛くないし、何なら自分から進んで目に入れたいくらいだ。

しかし愛猫に翻弄されるのは、「可愛い」や「愛おしい」といった自分自身の感情だけではないんじゃないかと最近思い始めた。

ついつい猫に振り回されてしまうのは、猫によるあざといテクニックによるものなのかもしれない。

愛猫のあざといエピソードは山ほどある。
おねだりする時はすりすり、ごろごろ、お腹ごろん、いつもよりちょっぴり目を大きくさせてこちらを見つめてくる。

あざとい。
と言っても、猫ちゃんのおねだりって、きっとこういう仕草が多いと思う。

しかし時折、露骨な「あざとさ」も見せるのだ。

先日、久しぶりに妹が我が家へ遊びに来た。
何度か来てくれているので、もちろん愛猫にも会ったことはあるし、妹が住む実家ではうちの猫の兄弟猫を飼っているので、遊び方や触り方は手慣れたものだ。

妹は愛猫を見るや否や、「可愛い!」とはしゃいだ。
愛猫も、最初の数分こそ少し驚いた様子だったが、すぐにリラックスし始め、近くに寄ってきた。

妹が可愛い可愛いと言う度に、大きな瞳でじっとこちらを見てくる。
挙げ句の果てに、ころん、とお腹を出して寝始めた。

その姿にまたも「可愛い!」と言われると、さらにころん、ころん、と寝返り、大きく伸びをした。

もはやシャッターを切られる度にポーズを取るモデルさながらだ。
可愛い、と言われる度にさらに可愛いポーズを決めてくる。

こやつ、可愛いと言われるのを純粋に喜び、可愛いと言われる仕草も完全に分かっている。
だって普段、過剰にこんな事しないんだもの。

なんて計算高いんだ。
しかもいつもは居ない来客に対しても最大限に自分の可愛さをアピールしている…あざとい…!

自分が今褒められているということを、しっかり理解しているのだ。かしこい。そして可愛すぎる。


猫がどういう気持ちなのか実際のところは分からないが、結局どんなにあざとくても可愛いものは可愛いし、尊い。

人間はきっとこの先、永遠に猫の肉球の上で転がされ続けるんだと思う。
こんなに可愛い生き物を目の前にしたら、そりゃあもう、ひれ伏すしか選択肢はない。
きちんと人間の反応を理解して行動する猫たちには、頭が上がらないのだ。

どうぞこれからも、その可愛さで翻弄してくださいませ。




イラストを描いたり、猫の雑貨屋さんをやったりしています。
ぜひ遊びに来てください◯



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