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"安ギターにしかない"魅力に取りつかれている 後編

前編ではどんなきっかけで興味を持ち始めたか、という部分を書いた。
次はどんな安ギターを手に入れ、どんな魅力を感じ、どんな経験をしたかを書いていきたい。
全部書くとキリがないので、思い入れがある数本を選ぶことにした。
全部まとめて書くと心が折れそうなので追記する形で書き足していきます。
後おまけで思い出にうっすら残った安ギターも書き足してきます。


思い出に深く残った安ギター

Ibanez SZ320EX

金額:27000円(中古)
ざっくりスペック:
 黒
 マホガニーボディ
 スルーネック
 マホガニーネック・ローズウッド指板
 22F
 裏通しかつIbanez独自ブリッジ
印象:
 ジューシー 太い 弾きやすい やわらかい かっこいい 強そう

出典:当時のワイの心と記憶 ちゃんとしたスペックが気になる人は調べてね

しょっぱなから安ギターというにはギリギリな金額のギターである。
中学3年生になり、そろそろ新しいギターが欲しいな~と思いデジマートをだらだら見ていると見つけたギターだった。見た目だけで選んだ。

ようやく買った2本目のギター、変化にめちゃくちゃ驚いた。
なんせズタボロにした上に状態もとんでもないままのSGを2年間使い倒してから持ち替えたもんだから、ネックもまっすぐで弦高が低くめっちゃ弾きやすい!!すごい!!(そこ?)と大騒ぎ。

SGと比べると作りも良くボディの厚みも増え、という似たスペックではあるが、音がとてもジューシーで太い!単音が気持ちいい!と感動していた。
ベリンガーのVAMPに繋ぎ毎日毎日God knowsのイントロを練習した。

ちなみにこれは当時の動画である。なんかアカウントがバグって動画を上げなおしたので投稿日が変なのと3連トリルが出来ずタッピングをしている。


ただこのギター、ジューシーで太いんだけど、太いしなんか弦がやわらかいし音もやわらかいのだ。
なので普通のピッキングをするともわっとした柔らかい音になり、あまり抜けが良くないな…と思っていた。

なんでいい音がしないんだろう、と思いいろ~んな音を聞いて右手も左手もいろ~んな動きを試した。
もちろんエフェクターの音作りも色々試していたが、自分が欲しい部分はエフェクターで出てくるものでは無い、と思った。

結果、当時の自分はこのギターを使い始めたころからピッキングハーモニクスの練習と”強く速く弾く”練習を始めた。
全てはこのギターで良い音を出すため、自分が試行錯誤し調べ考え試し辿り着いた結果である。

自分が好きな安ギターの魅力はここにある。
分かりやすく良くない音が出る
(そこもめちゃくちゃ好き)ため、何をどうすればいい音が出せるかを考えられるのだ。
また、そこに向き合って良い音を出せた時、めっちゃくちゃ楽しい!
そんでついでに色んな技術を覚える!
1石100鳥!イエイ!

大大大前提として、状態が安定して質が良く、弾く事に対してストレスが少ないギターを持つことはとても良いことですし、それこそお仕事をされてる方なんて上記のような探求をせずとも良い音が安定して出せるのはめちゃくちゃ大事だと思ってます。ストレスでギターが嫌になるなんて最悪だし。自分はそういうストレスも好きなタイプなので問題ありませんでした。
自分の目指したい音、ゴールが定まっており探求心が強くて試行錯誤を楽しめる人間は安ギターを楽しめると思ってます!

ちなみにこの当時はkurikinton fox氏とkarimono氏の音を憧れとし黙々と練習しておりました 自分がギターを始めたきっかけの二大ヒーローであり黎明期のネットギタリストを代表するお2人だと思います
karimono氏は一時期ネット上から身を潜めておりましたがMyanというアプリ製作者兼アプリ内使用曲の作曲者として復活、活躍しておりとてもはっぴーですね みんなもMyanをやろう
機材についてですがGibsonの黒のラージピックガードのSGは相変わらずで、昔はBOSSのGT-6を使ってましたが最近はPositive GridのBIAS FXを使って音作りをしているらしいですほぼ同じ音にしか聞こえずやはり音は機材からではなく人から出ているというのが分かりますねYouTubeのコメント欄で質問したら教えていただけましためっちゃ幸せほんと最高あの時嬉しすぎてムホッて声が出ましたね幸せでした(早口)
こちらがYouTubeのチャンネルなので良かったら見てみてください
https://www.youtube.com/channel/UCDwvyfLZ_spk0jONBX76Y0Q

このギターの音が大好きだったため、俺はマホガニーが好きなんだ!!と思っていたが、20年近く経ってからほぼ同スペックのMayonesのSetiusを入手し、マホガニーが好きだったのではなくこのギターが好きだっただけなんだ(良い意味で)と気付いた。作りと質と状態で音なんていくらでも変わる。
あ、Setiusが鳴らす音もめちゃくちゃ好きですよ。ギターとしてめちゃくちゃ優秀だと思う。ほんと。反応もめちゃくちゃ良いし。ちょっと優等生過ぎてつまらないけど。

でもなんだろう、SZ320EXにはナタデココみたいな癖のある魅力があった。
ギチュ~っと噛むと果肉から果汁があふれ出し、途中で心地よくパツッと嚙み切れるあの感じ。
ピッキング次第で果汁をちょっとだけ味わうもよし、グッと力を入れて心地よく嚙み切れる食感を楽しむことも出来る。めちゃ楽しみ方が多くて楽しい。

安ギターは自分のピッキングで色んな表情を見せてくれる、逆に言うと向き合わないといい音がでない安ギターがごまんとある。
まるで自分勝手な一方通行の好意を伝えるだけでは必ずしも良い反応はもらえないという社会で活かせる学びが得られる教材の側面も持っているのだ!

人は痛い目を見ないと本当の意味で学べない、なんて言葉があるように、マイナスの面を身近で感じて身に付くものもある。
良いギターの弾きやすさに甘えるな!安ギターを持て!ハードオフに行こう!不安ならついてくからよ!そしてお店を出たらその足でトリキに行き一緒にメガ金麦を一気しよう。滅茶苦茶幸せな1日になるので。


思い出にうっすら残った安ギター

謎のスキャロップしようとしたストラト

メイプル指板を紙やすりでスキャロップしようとしてハーフスキャロップ位の深さまで頑張っていたが5Fで諦めた。たまに友達にやってもらった。
メイプルって固いんだなって知った。音は良かった。




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