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世界音痴

 日曜日である。本を読もう。

 さて、歌人、穂村弘さんの「世界音痴」(小学館文庫)を再読。エッセイ集である。 やはり、おもしろい。どの文章もよく練られていて、読者のハートをがっちりと鷲づかみにする。タイトルになった「世界音痴」というエッセイはこうである。

 だが、私はまさにその「自然に」楽しむことが、いちばん苦手なのである。

 「自然さ」を奪われた者は、世界の中に入れない。 

 よくわかる! この「自然な」世界に対する違和感。これが穂村さんを歌人たらしめているものであり、さらにいってしまえば、文学を文学たらしめている源泉なのだ、と思う。

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