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2023 霜月の京都・8 重森三玲の庭をもっと観たい旅、夕御飯は“たんぽぽ”さんで

タイトル通り、5月(皐月咲く京都シリーズ)に引き続き、またもや重森三玲である。
11月の13〜14日の二泊2日旅である。
この時期なので紅葉はそんなに望めない。けれどもハトが京都を目指す理由はひたすら“お庭”なのだ。重森三玲のお庭に魅せられて氏のお庭を巡る旅はまだまだ続く。
今シリーズは年内に完成させるつもりだったのだが、実家急展開につき2024年にずれ込んでいる次第。

ここまでの展開を。
2023年11月13日の日曜日。
早朝の西本願寺参拝に始まり、南禅寺の水路閣と本坊と天授庵を拝観。
ランチは御池駅構内の志津屋にてサーモンカルネに初挑戦。
その後正伝寺、再び西本願寺特別公開の飛雲閣を拝観したハト。


流石に脚も限界。南禅寺で珍しく足首をグネったせいで明日が心配なレベルの足の痛みも。それでも予約したお店で晩御飯を食べたいので頑張って移動する。

バスと地下鉄を乗り継ぎ、市役所前駅へ。
夕御飯を予約したお店に向かう。

今回の予約したお店の名は“たんぽぽ”さんという。
大好きな“あおい”さんが日曜日でお休みのため、例によってググりまくって探し当てたおばんざいメインのお店である。
(夕方5時からスタートできるのも嬉しい)

「ここが良いかも」と決めたところ、偶然にも“あおい”さんのごく近所であった。
ただし、このお店は先斗町の通りに面している…若干の緊張感。
ハトのような者が食べに行っても良いエリアなのか…
…まあ、お店によるのだろうな。ググって出てくる情報ではエブリバディ・カモン!な雰囲気であるから大丈夫であろう。


予約の時間より早めに着いたので、暮れ行く先斗町通りを撮影する。
通りは既になかなかの人出。

タイル貼りの外観がなんとも言えない味わいの建物
たんぽぽさんはここ
京都らしい風景に浮かれるハト
千鳥は先斗町の紋章なのだそう
暮れゆく空と灯りのバランスがいい感じ
柳の木が風情を際立たせてると感じる
まだ5時だからタイミングを待てば写真も撮りやすい


5時ちょいと過ぎに暖簾をくぐる。
ハトはこの日一番乗りだ。
“たんぽぽ”さんは若いご夫婦が切り盛りしている、居酒家さん。ネット情報によると今年開店(2023年3月)したとのこと。旦那さんがお酒担当、奥さんがお料理担当だ。

他のお客さんがいないのを良いことにたっぷりとお酒の説明をしてもらう。
オーダーはもちろん、“飲み比べセット”である。お酒は好きだが酒豪ではないハト。
色々味わいたいので飲み比べセットがあるならそれをオーダーしてしまう。
ついでにおばんざいも盛り合わせで。

カウンターにおばんざいのお皿が並んでいなかったのでちょっとだけガッカリ。
一人飯の場合、お皿を眺めているだけでも充分に楽しめるからだ。
空いているカウンター、なぜだろうと思ったら飲み比べのお酒の瓶を並べてくれるためのスペースだったのだ。
おかげで「どれも美味しい!」というアバウトな記憶では無く、ラベルを見ながら味わうことが出来た。

左より神蔵、十石、花洛。
神蔵が今回のお気に入りに。

神蔵(かくら)は、大吟醸の限定モノ。ラベルの文字がキラキラしている。まさに飲みやすいとはこのことか。十石(じっこく)は、生酒。甘酒のような香りを感じた。ラベルのデザインが素敵。花洛(からく)は招徳の別ブランドの純米原酒、この三つの中では一番辛口に感じた。
結果、相変わらず「全部美味しい」のだが、神蔵が好きと店主に言ったらお代わりのラインナップが酸味を感じるお酒メインになったから、神蔵ってそうなのか?とも思った。

おばんざい盛り合わせ。
奥側左から風呂吹かぶ、小松菜?お浸し、ポテサラ
手前左から椎茸煮、厚揚げ生姜煮、生麩煮
お通しのお皿。
もちろん食べてしまった後。
熱々のおでん風の煮物だった。
京都に来たらばこれはマスト。
万願寺とうがらしとジャコのやつ。
飲み比べおかわりはこのラインナップ。
初回より辛口系が揃っていたような…
左よりにごり、日日、英勲


左から
玉川 自然仕込 純米酒(山廃)にごり。木下酒造さん。京丹後の久美浜。
実は今回の6種類の中で一番苦手であった。すごく酸っぱく感じ、それは辛口ということなのだろうけど、まあ、苦手。にごり酒は一時期ハマっていた時もあるが、やはり苦手だったのはこの系統の味わい。そうすると本格派のにごりは苦手なのか?と改めて認識してしまった。

真ん中は日日。やはり伏見の日日酒造さん。これもハトにとっては酸味を感じたのだけど、この三つのうち一番最初に杯が空になった。こちらはお魚が欲しくなる味わい。お刺身よりはカルパッチョのような。味わいがクリアでなんだか現代的。


右。英勲、搾りたて原酒。サイトを覗いたら年に一度の限定生酒とのこと。伏見のお酒。斎藤酒造。飲みやすく、みんなが好きな感じなのではと思う。少し酸味を感じた。本当は魚の煮付けなどが合うのかも。おばんざい優先で魚料理を何もオーダーしなかったのが悔やまれる。

三兄弟
だし巻き玉子。
卵を焼いているところを見ているのは楽しい。

マーコットオレンジのフルーツィ大福。
奥さんの手作り。フルーツは季節のより変わるそう。


美味しいお酒とお料理ですお腹一杯になり。

ちなみにお会計は7000円ぐらいだったと記憶する。
ううむ。ハトにしては破格の晩御飯。でも観光客だし一度は“先斗町”というところで飲んでみたかったから大満足。

たんぽぽさんは5時の時点で客はハト一人だったが、6時近くには満席に。皆さん、ほぼ予約。全体的に大人年齢層。意外だったのは年配の女の人二人連れも。お店のキャパ的にグループ客は無し。ハトも決して若くはないので、なんだかわかる気がする。美味しいお酒とお料理を程よい量で楽しむにはたんぽぽさんぐらいのお店はちょうど良いのだ。

すっかりいい気分に。
このままフラフラ歩いてホテルへとは思うものの、今回は荷物を京都駅のコインロッカーに入れてしまったので、地下鉄で京都駅へ。
荷物を出したら再び地下鉄で四条駅へ。

四条で地上へ出たらやはり食後のコーヒーが欲しくなり。

出来心でコーヒーゼリーに。

足が痛いようと思いながらも四条通を行き交う京都人を眺める。
観光客など、全然関係ない人も多いのかも知れぬ。いや、関係ない人の多いのかも。
ハトも東京で感じることだが、観光客の世界とそこで日常を送っている人の世界は不思議なくらい別世界なのだ。お酒の力もあり、どうでもいい思考を巡らせる、ハト。


翌日も早朝から活動(観光)なので朝食的食料をコンビニにて入手。
そしていつものホテルにチェックイン。

今回は3階。


さて明日は早朝から貴船神社へ。
重森三玲作の庭を目指すのだ。

ワクワクしつつも、一瞬で眠りに落ちるハトであった。

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