新型コロナを社会学の生きた教材に

2020.3.18
伊東弘
#コロナは社会学の生きた教材

新型コロナで亡くなられた方にお悔やみ申し上げます。新型コロナのように全世界が一丸となって解決しなければならない問題はこれまであったでしょうか。亡くなられている方々のことを心に置いたうえで、社会学の生きた教材とすることを皆さんに提案したいと思います。

全世界に平等に与えられた課題

「新型コロナ」の問題を全世界に平等に与えられた課題として捉えてみませんか。例えるなら全世界に統一試験用紙が配られたようなものではないでしょうか。現在はまだその成績は出ていません。つまりライブ感のある社会学の問題ということもできるでしょう。

世界の国々の今がわかる

この課題は国々が全力で取り組まなければならない人類共通の大きな課題です。課題として与えられた条件はウイルスなので平等ということができます。ただ流行の時期がちがうだけです。成績を評価する数値はほぼ同じ条件下で比較することが可能です。罹患者数、死亡者数、死亡率、検査数、流行が始まった日時などを世界各国で比較できるのです。

取り組み

取り組みの方法は国の政策として行ったことと、国民が行ったことに分けることができるでしょう。国の政策として行うこととしては「震源地の封鎖」「特定国からの入国制限」「緊急事態宣言」「検査キャパと実際の検査数」「撲滅を目指すのか医療崩壊を阻止するのかの選択」などを見ることによって各国の医療事情が分かってきます。

政治体制と取り組み

世界なので政治体制が大いに違う国々の政策を比較できます。また経済力は違うが与えられた課題は皆同じなのです。政治体制によっての違いを見ることができます。

予測する

現在はまだ収束していませんから、これまでの自分の知識や経験を総動員して予測することが可能です。その予測に対しての正解はすぐニュースから受け取ることができます。私は社会学者として尊敬するマックス・ウェーバーの理念型を思い起こします。自分の持つ社会学の知識をフル活用してどうなるかを予測します。その予想と現実の差こそ現実社会を理解する上で最も重要な事柄ではないかと思います。例えば明日のアメリカの株式相場はどうなるだろうかとかはすぐ正解がでる事柄なのです。

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