いとバイ通信 2-4

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食と健康

2020.11.6(金)

【農業は環境を守る仕事】
私たちの自然環境の保全の役割を「農業」がしていることをご存じでしょうか。私は自然農法をされている農家さんの作業を3か月ほどさせていただいたことがあります。農薬はいっさい使われませんので土にはたくさんの種類の虫たちがいました。土はほくほくの土になっていました。

【自然と生き物の関係】
ごはん一杯 = 米粒3000~4000粒 = 稲株3株 = オタマジャクシ35匹
地元産のお米をお茶碗1杯食べるとその地域にオタマジャクシ35匹が育つ環境を作ると考えていいそうです。ごはん83杯食べるとメダカ1匹が育ちます。NPO法人農と自然の研究所、㈳農村環境整備センター作成 

【農業は食料生産だけではない】
農業には食料生産の役割に加えて自然の環境を保全する役割があります。地元産の農産物を食べるとは農家と一緒に地域の自然環境を保全する活動に参加していることになります。

【食料の自給】
日本の食料自給率は40%を切っています。今回のコロナ禍ではマスクを自給していなかったことが分かりました。これまで輸入できるから心配ないと考えられてきたことを見直す必要があります。非常時に最も必要なものは食料でその意味で食料自給率は最も基本の安全保障なのです。我々にとって農業とは大切な基幹産業なのです。

【農業を工業の犠牲にしてはいけない】
工業製品の貿易障壁を少なくするために農業を守るための貿易障壁をなくしていこうという考え方があります。農業を外国と同じ土俵にすることはどんなことを意味するのでしょうか。日本の特徴の一つは人口密度が高い国ということでしょう。1枚1枚の農地面積が狭いのです。どんな国と競争させようとしているのでしょう。

【広大な農地と超大型トラクター】
人口が少なく広大な農地での農業は超大型のトラクターが使われます。耕作の幅が日本の何倍もあるトラクターはGPSで自動運転されます。本当に広大なところでは1日1往復するような広さのところもあります。こんな国の農産物とハンデなしに競争していけるでしょうか。

【例えば大豆】
例えば大豆はそんな広大な農場で生産されています。大型トラクターを活用しやすくするために遺伝子組み換え作物が大部分になってきています。除草剤が作物にかかっても枯れない遺伝子組み換えが行われていますので大型トラクターでの農作業に都合が良いのです。それによるコスト削減は非常に大きく日本産の大豆のコストでは太刀打ちできないのです。

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