いとバイ通信54 暴徒はいかに生まれる

いとバイ通信54     暴徒はいかに生まれるか

2020.9.2(水)

トランプ大統領は人種差別反対のデモに関してこれに乗じての暴徒は国内テロ行為と断じ軍隊を派遣して抑えることが求められると主張しました。彼の論法は常に真実でない社会の出来事をまくしたて「だから正義を行えるのは私しかいない」と政敵を非難し自分の岩盤支持層を維持してきました。

岩盤支持層が4割近くいれば当選する制度がアメリカの制度なのでそのことを巧みに利用しているのです。彼によって政治活動は本道の政策を実行するためのものではなく再選を果たすための活動となり下がってしまいました。私はこんな見識のない人間が民主的な手続きを経てアメリカ大統領になってしまう不思議さをずっと考えてきました。

外国のニュースで大きな違和感を感じるのが暴徒の行為です。車を焼いたり商店のウインドーを壊して略奪したりする行為です。日本では考えられない行為です。平和的に行っているデモ参加者と暴徒とは全く別物だと思いますがトランプ大統領は同じとみなしているようです。なぜこのような暴徒がアメリカにはいて日本にはいないのでしょうか。今日はそこを考えてみます。

ガンジーはイギリスへの抵抗運動を指揮しましたがそれを無抵抗運動にしたのはトランプのような解釈をさせないためだったのでしょう。

中村哲先生は日本の誇りですが哲先生は「今戦争をやってる場合じゃない」と言われていました。実際水路ができて農地で作物がとれるようになったら敵味方関係なく皆農作業をして希望のある生活になっていったのです。貧困や家族を食わしていけないことが簡単に戦争に引き込まれていた原因だったのです。私は教育も重要な要素だと思います。

私が経験した飢餓の村でのことです。貧しい子供たちの行動はしっかり注視しないとお金を取られたりします。とられた時はしっかり監視できなかった自分を責めました。家族が食えない状況にある時盗まないことが本当にこの子の正義なのかと自問する状態でした。ですから隙を見せてしまうことは罪を助長することを意味しました。

暴徒から国民を守るという大義で警察や軍隊を使うというのは一つの論ではあると思います。しかし暴徒は極左集団でテロリストとのレッテルを貼るだけでいいのでしょうか。私は暴徒をなくすための活動とは地道で長い時間をかけた活動が必要だと思います。

私がバングラデシュでやりたいと思っている活動はこの地道で長い時間をかけた活動なのです。ストリートチルドレンとは社会の問題を子供ながらに背負ってしまった人たちです。その人たちがせっかくケアーされても大人になって路上生活になれば悪への誘いがあふれています。この活動の成果は悪の道に誘惑されなかったということにつきます。

自分ではどうしようもない社会の矛盾の中に生きるとは私たちが想像もできない厳しい世界なのです。その誘惑に負けるなと自信をもって言える人がどれほどいるでしょうか。

この活動は日本の人の資金とアイデアとバングラデシュの心ある人たちが結びついてできる活動なのです。

※ 「#いとバイ通信」のブログにこれまでいろいろ書いてきています。ぜひご覧ください。

※バングラデシュの人の多さは商売をする時買い手の有無を心配する必要がほぼないと言えます。事業のアイデアさえよければ成功する確率は非常に高くなります。ソーシャルビジネスも日本人のアイデアと資金が加われば高い確率で成功すると私は確信しています。

※成人のストリートチルドレンのソーシャルビジネスの活動を支援する日本の組織がストリートドリームズで募金活動を開始しています。下記のように郵便振替口座ができました。この活動の支援のための募金をよろしくお願いします。

※口座名 ストリートドリームズ 郵便振替口座01710-3-152031

※ストリートドリームズの活動についてはこれからもこのいとバイ通信でお伝えしていきます。


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