健康につながる食事

私は45年間自然食関係の仕事をしてきました。ずっと食と健康のことを考えてきたのです。自然食を宅配する九州産直クラブの設立から関わってきており、SANCHOKU COMMUNEという機関紙に執筆することになりました。ここではその内容を掲載していきたいと思います。

いとバイ通信

このコーナー担当の伊東弘69歳です。初回なので自己紹介をします。私は福岡出身で25歳の時NGOの駐在員として独立したばかりのバングラデシュの農村で1年半活動しました。自然食品の仕事に40年以上前から携わっています。産直クラブの発足時から会員さんへ加入時の説明を行い私の説明を聞かれて加入した会員さんもたくさんいると思います。もっと皆さんに正確でわかりやすい説明をするために食品について学びながら考えてきました。

皆さんはどんな食生活がいいのか悩んだことはありませんか。巷ではありとあらゆる「どんな食生活をすればいいのか」という説があふれています。その中には同じ主旨の真逆の説も多くあり、どちらが信頼できるのか迷っている方も多いでしょう。私は40年近く食生活について考え続けてきました。その中のいくつかの説は私の中で腑に落ちています。

そんな私の腑に落ちた説をこのコーナーで自由に書いていきます。自己紹介も少しずつ入れ、語っている私の信頼度も加味して読んでもらえたらと思います。

自然食品の代表的なものが農産物です。我が家があるのは熊本県菊地市の農村地帯です。そんな農村の真ん中で農業について考えることから始めます。

全ての農家は自然を守り保全することを担っています。農業のおかげでトンボなどの生物が存在します。水の場合では熊本市は典型的で阿蘇市の水田農家のおかげで大量の湧き水を水道水にできています。

私は農薬や化学肥料を使っていない地元農家でアルバイトしたことがあります。畑には図鑑でないとわからないような沢山の虫が生息していました。無農薬だと虫食いの被害リスクにさらされます。また大変なのは草取りです。除草剤を使わないので草取りは欠かせません。種をまくと作物と草の成長の競争になるので草を取ってやらないと作物が成長できません。草取り作業は地面に這いつくばっての作業で農作業になれていなかった私には一番大変な仕事でした。

消費者である私たちは農薬や化学肥料は生産者の知識不足や努力不足と思いがちです。しかし生産者はむしろ消費者の求めるものを作ろうと努力しています。農薬や化学肥料の使用が止まらないのは消費者意識の反映という側面もあるのだということを理解する必要があると考えます。

だから自然食品の運動は生産現場や問題の本質の理解が欠かせません。このコーナーがその理解の一助となることを願っています。

「いとバイ通信」としたわけはNGOの駐在員としてバングラデシュにいた頃村の子供たちからイトバイ(伊東兄ちゃん)と呼ばれていたことに由来します。


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