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補助者受験生は有利なのか?

みなさん、こんにちは。
令和4年司法書士試験に合格した伊藤塾クラスマネージャーの沼尻です。
今年の合格発表から約1か月が経ち、来年に向けて本格的に動き出した方が増えてきたかと思います。

私からは、補助者の実務経験と受験勉強についてお話させていただけたらと思います。
受験生の間でたまに話題に上がる、「補助者は受験勉強に有利なのか問題」についての私なりの考えになります。

結論から申し上げると、「ほとんど差はなく少し有利」です。

具体的に、「ほとんど差がない」部分は択一式です。そして、「少し有利」な部分は記述式です。

択一式について

前者の択一式の理由は、実務に関わると勉強を始めた頃にテキストに記載されているもののイメージが付きやすい箇所が少しだけ多いことだと思います。特に不動産登記法の総論と商業登記法の押印です。ただ、最終的に覚えるものの一部に過ぎないため、ほとんど差が付きません。

例えば、不動産登記法だと原本還付できる書類の有無が挙げられます。これについては、日常的に申請に関わっていると常識的に還付する書類なのか否かがわかるようになってきます。他にも、実際に登記識別情報の有効証明請求に関わったことがあれば、「登記識別情報の提供が必要なのか?」、「手数料は納付しなければならないのか?」といったことが思い出しやすいと思います。また、商業登記法であれば登記を申請するときに「この書類は実印を押してもらっているけど、こっちは認印でも大丈夫だったな」とかです。

記述式について

では、後者の記述式はどういった点で有利なのでしょうか。それは、別紙のどこを真っ先に確認しないといけないかを分かっていることが多く、処理が早いことだと思います。特に、不動産登記の名変登記でこの差が顕れると思います。

例えば、所有者の戸籍の附票や住民票を見たときに登記簿上の住所から現在の住所まで履歴がつながっているのかを確認することが習慣化している点です。その結果として、枠ズレがしにくい傾向にあると思います。一方、問題を解く上で商業登記法では論点的に差が付きにくいと思います。

最後に、試験の結果は補助者の経験があるか否かに関係なく公平です。

択一式であればテキストの記載をどのくらい正確に記憶してきたかのか?記述式であれば答練の解説を基に早く正確に論点を処理する練習と雛形の練習をどの位してきたか?そして、当日の体調をしっかり整えてきたのか?
最終的な結果はこれらの4点によります。
淡々と日々の勉強をこなしていきましょう。


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