ケニアでビジネスをするということ

到着早々、ひょんな縁で現地20年以上ケニアに住んでいる夫婦をご紹介いただき、遊びに行ってきました。ケニアで様々なビジネスを展開されてきたり、20年以上グローバルに羽ばたいている方々の話はかなり面白かったです。

開口一番、そのビジネス本当にいる???というところから詰められましたが、本当に色々と教えてくれました(むしろ創業者の河野さんにも繋がないと)。

民族を意識すること

ケニアには42の民族がいて、上位5位までの民族でケニアの総人口の約3分の2、上位10位まででその約9割。もっとも多いのがキクユ族。(2009 POPULATION & HOUSING CENSUS RESULTS
この民族は、単なる出身の違いというレベルでは勿論なく、国が違うレベルの意識なので、文化や人柄も違えば、政治的にも、一部民族への優遇策やそれに対する反発など、民族をベースとしたさまざまな問題も発生してきました。

民族での違いとして特徴的なのは、なかでも圧倒的に、多数派のキクユ族はちゃんとしているという定性的な評価なのですが、だからこそ連合を組む場合も多いとのこと。それ自体の良い悪いではなく、時と場合によってはより大きな力として意識していかないといけないということです。特にマネジメントが海外系や別民族だと、様々な衝突もあり得ると。
世代的には最近の若手世代はそうした民族意識も弱体化しているという説もあるし、実際今手伝っているAmoebaXでもそうしたことは全く感じないですが、そういう時代・事例もあったということ。

そういう意味で、民族を意識したマネジメント・差配は無視できない要素。ケニアでビジネスをするのは民族を知ることだというのは大変勉強になりました。

インド人の存在

ケニアとインドは長く、深い関係に(インドとケニアの二国間関係)あります。黎明期から多くのインド人がケニアにはおり、経済的な成長・政治的な成長を支えてきました。ケニアの大企業でも、インド系企業が多くを占めたり、会計・法律といった制度的な面でも相当深く入り込んでいるとのこと。
インド人はケニアのビジネスにも制度にも精通している。そういう人材をしっかり巻き込んで事業をやること。

女性の優秀さ(および男性のダメさ)

ケニアに限らず、アフリカでは、圧倒的に女性の方ががしっかりしていて優秀だから女性をどんどん採用した方がいいと(もちろん一般論w)。一般的に、非常に独立志向も強く勤労意欲が高いという。
一方で、男性はダメだし、ダメな父親を見て男性が育つからよりダメになっているとのこと笑 ゆえに結婚願望のある女性もそんな多いわけではなく、独立志向が極めて強いとか?(かなり雑。ほんとかな?w)ただ、これは伝統的に一夫多妻制が続いて来たケニアだからこそ、今の時代の変化・反動としてそうなのかもしれません。
かつて、ナッツ事業で大きく成功したケニアナッツカンパニーもマネジメントが日本人、現地社員はほぼ大半が女性だったようです。

販路が全てであるということ

農作物ビジネスの場合、販路が全てであるということはナッツカンパニーご出身の方から再三教えてもらいました。販路を確保してから、商品や流通経路を増やすことで、いろんな流通加工のアプローチが増えてくるので、すごく効いてくるよと。農家よりも販路なんだなと参考になりました。

人はたくさんいます

これも最初聞いた時どういう意味だろう?と思ったんですが、人手の効率化、それだけが勝ち筋になるか?というとそういうわけじゃないようなんですね。ともかく労働力は余っていて、新卒も2-30%くらい就職できてないという話もある(未確認)。
そうなると、別に5人でやっていたことを1人でできるようになるということ、ただそれだけでは、あんまり強くスケールするかはわからないよねと。意外と今満足してしまってる無駄というかそういうものもあるので、その辺もちゃんと考えないとね。という話も、面白かったです。


その他

あとは今回手伝っている赤玉ねぎ流通プラットフォーム事業が、もろケニア人向け事業なので、それかなり大変じゃない?とか、もっと富裕層向けにネイルサロンやれば?など、忌憚ない意見もいただきつつ、非常に面白い会でした。


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