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バンパーローターの続き

はい、続きです。

2つに分かれた切替車になります。
一定方向では噛み合い、逆方向ではスリップする構造です。
巻き上げ部のキチ車・ツヅミ車と同じですね。

テンプ外してアンクル外してザラ回しの状態です。
特に変わった部品はありませんね。
ガンギ車の色がブラウンになってるところは気になりますが。

ピンぼけしてるし。
これを見るとカナは普通のシルバーの色ですね。
ということはこの時計はガンギ歯に硬さを出して耐久性を求めてることになります。
18000振動だしそこまでトルクも強くないしこの処置は必要かね?とも思いますがこのカフェオレカラーは他の歯車と色調が揃うので嫌いじゃないです。

輪列構造はごくごく普通のものですね。
地板にも特別な仕上げもないしグレードも並のものと言えるでしょう。

これは3番車です。
やはり油が切れていたことによるホゾの焼けが確認できます。青粉でグリグリして除去せねば。

これがさっきのガンギ車。
色調が整うのは時計の芸術的な要素としていいことだとは思います。
裏スケじゃないので技術者だけが見れるものですが。

2番車地板側には穴石もブッシュもなく穴があるだけ。
この個体はまだ穴も広がっていなくて修正もいりませんが、ひどいものは使い物にならず新たに穴を空けた金属を嵌め込むという修理を迫られるものもあります。

これが裏回りになります。
ASのエボーシュマークありましたね。
キャリバーナンバーが見当たらない。いくつだろうか。
先に見ておくべきでした。裏押さえも折れてないので経た年月を考えれば良いものではないかと思います。

ということで耐震装置を外して機械洗浄して終わり。
組み立ては逆回しにするだけなので省きます。
キャリバーナンバーも分かり次第追記したいと思います。

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