見出し画像

SPECIAL OTHERS “Anniversary” Release Tour @日比谷野外音楽堂

この夏で、一番暑い夏だ

柳下"DAYO"武史

比較的涼しい日だった

だけど、会場の観客は誰もが柳下氏の言葉に共感し、沸いた。
COVID-19パンデミックの影響で2年ぶりの開催となった「スペアザの野音」。
特別な意味すら帯びるそのイベントが開催されることを、"アツい"と言わずしてなんと言うのか。

フジロックには、行けなかった

個人的な話だが、何ヶ月も、もっと言えば何年も楽しみにしていた今年のフジロックには、行けなかった。
中高生のときは金銭的な都合がつかず、大学生のときは所属していた部活動の合宿があったせいで予定が合わず、社会人となってからは中止で、一度も行けたことがなかった。
今年はやっとの思いで、ついに、念願の、フジロックに行けると意気込んでいた。
の、だが。
COVID-19の魔の手はついに自分にも襲いかかってきた。
39℃を超える発熱と、窒息するかと思うほどの咽頭痛に身悶えする日々が、フジロックの前々日から始まった。
正直、症状が軽いなら、ちょろまかして参戦してしまおうと思っていたのだが、それどころではなかった。
チケット代の20,000円がもったいないとかもうどうでもいいから、早く回復したい、と思いながら息も絶え絶えにYouTubeのフジロック中継を観ていた。

スペアザは見なかったかも

自分が参戦予定だった7月29日のラインナップには、スペアザの名前もあった。
スペアザは昔から好きなバンドだ。
フジロックでも、絶対に観たいと思っていた。
タイムテーブルが、出るまでは。
スペアザと言えど、吸血鬼の週末には、勝てないでしょう。

というわけで、フジロックに絡めてスペアザの話をするnoteではあるが、スペアザを観る予定ではなかったし、そもそもフジロックには行けていない。

生きる希望となった野音

私もご多聞に漏れず音楽イベントなどに力をもらいながら生きているタイプの人間で、そんなこんなでスペアザはおろかフジロックすら楽しむことができなかったことで、一気に気分が落ち、今後頑張って生きていくモチベーション的なものを見失ってしまったわけだ。
しかし、生活はつづく。
私は、探した。
明日の、これからの活力になるものを。
そして見つけたのだ。
スペアザ野音のチケットを。

フジロックで観るのを断念していた分際で語るのも失礼かもしれないが、本当に本当に本当に、良かった。

野外というロケーションも相まって、凄まじい開放感だった。
2部構成のステージだったが、新作中心の第1部でノリ方を掴みきれていなかったオーディエンスが、往年の名曲連発の第2部でどんどんボルテージを上げていく様は、同じオーディエンスの立場からみても興奮した。
アンコールの"AIMS"は、これまで観てきたライブの中でも指折りにアガった。

きっとそれは、暑い夏の一番アツい部分を閉じ込めていたからだ、と思う。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?