2013年2月10日の日記


 今日は午前中はベッド上で携帯を見たり、本を読んだりしてだらだら

すごした。午後はカツサンドとともにコーヒーというすばらしい

昼食で始まった。食休みをしてから川の向こうの本屋目指して

散歩に出かけた。


 今日は風は冷たいものの日差しがあたたかく、ダウンジャケットの

中は汗をかいてしまうほどであった。とはいえ河原でバーベキューを

やる人はあまりいなかった。橋の半ばでちょっとした

事故があったのかパトカーが止まっていた。

タクシーの後ろに乗用車が止まっていて、運転手と

若者が事情聴取をうけていた。両者に特に

怪我はなく、車に破損もないようだったので、ちょっとした

衝突だったのだろう。怪我がないのはよかったことである。

今日の青空は澄んでいて、血が流れるのにはふさわしくなかった。

もちろん曇りでも雨でも血は流されるべきではない。極力。


 本屋では適当に色々読んだ。まず雨月物語についての

評論。浅茅が宿は源氏物語や長恨歌との関連があるという

ことを言っていた。ぱらぱら読みだったのでまあそうかな、

というぐらいの感想しかもたなかった。それとは別に、

数学についての本も読んで、テンションを高めた。


 他にも何か読んだと思うが思い出せない。印象が薄かったのだろうか。


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 近くのモールの真ん中の広場になぜかスケートリンクができていた。

あまり広くはなく、本当どまんなかにあったのでまるで見せ物の

ようであった。とはいえ氷の上をすべる少年少女およびその

保護者たちは気持ちよさそうであった。


 帰りには図書館によってボヴァリー夫人および

贋金つくりを読む。贋金つくりの、沈没したブルゴーニュ号に

乗り合わせたという女性の話が印象的であった。

難破した後女性は一人の男の子を抱きしめながら救命

ボートになんとか乗り込んだ。しかしもうボートが

人員でいっぱいになり、これ以上人々が乗り込めば

ボートまで沈没しそうになったとき、ボートにのっていた

2人の男がボートに乗り込もうとしてくる人々の手首や

指を包丁や斧で切り落としていった。男たちは

許しをこうかのようにこうでもしないと仕方がない。

知らされていないだけで沈没した船では

こういうことはよくおこる。とつぶやいていた。

女性はその光景を見て失神してしまった。

そしてその光景を見てから彼女は

もう純真な乙女ではいられなくなってしまった。

もう一人の自分はあのとき船と一緒に海の底へと

沈んでしまった。


 自分はあわれまれたいわけじゃない。自分は征服されたい。

そこを間違えないで…彼女は一緒にいる男に向かってそう言う。

このシーンがとても印象的だった。

 17時になり図書館がしまってしまったので、

帰宅した。風呂がわいていたのではいって、

すぐに夕食を食べる。ぶりのかまと

ねぎとろとトン汁だった。

ねぎとろが美味しかった。

 それから興亡の世界史カルタゴ編を読む。

カルタゴは第一次ポエニ戦争で

敗北してシチリアを失った。アフリカ人の反乱をハミルカル

が押さえ込み有力な将軍となる。そしてスペインを

制圧しそこに勢力をたもつ。その後ハミルカルは死に、

娘婿が後をつぐ。しかし彼もやがて死に、ハミルカルの息子の

ハンニバルが後をつぐ。あのハンニバルだ。

 彼はサグントゥムを制圧し本格的に

ローマと戦う姿勢を見せた。エブロ川を渡って

各地のガリア人などを制圧しつつローヌ川までやってきた。

そこから支流をのぼり、分水嶺をこえてポー川水系の谷へ。

難所をガリア人の協力を得ながら越えていき、ついに

北イタリア平原に降り立った。すばらしい。

 それからたぐいまれな軍隊の指揮能力で

各地の都市を撃破していく。

トレビアの戦いでハンニバルの栄光はハイライトを迎える。

しかしそれ以後は下り坂。


 やはりサルデーニャおよびコルシカがローマの手に

おちていて、制海権をローマが手中していたというところが

大きかったように思える。最終的に

カルタヘナを陥落させられてしまったのもそもそもの原因は

そこだろう。陸はともかく、海は完全にローマのものであったのだ。

 ハンニバルはジリ貧になっていき、アフリカ本土を

スキピオに攻撃されるのをもってついに彼は退却を決定する。

アフリカに上陸しローマとの最終決戦にのぞむが

敗北してしまう。カルタゴは負けたが、彼の人生はしかし

まだ終わりではなかった…

 というところまで読んでページを閉じた。

それから数学について色々と考えていた。

私はこれまでの人生において階差数列と等比数列を

混同していたことに気づく。また、等比数列の総和の

計算方法のあざやかさに驚く。

(1-r)をまず代入してしまうという頭の柔軟さに、

まったく感服させられた。数学とはアイデア勝負、

まったく創造力がものをいう世界なのだなという

ことを改めて思い知らされたのである。

それから漸化式のことについておぼろげに調べる。


 そんなこんなで今は23時21分である。3連休のうちの

2日目、日曜日の日記であった。

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