母音

大学卒業後ずっと書き続けていた日記や雑文や小説などを投稿していこうと思います。面白いか…

母音

大学卒業後ずっと書き続けていた日記や雑文や小説などを投稿していこうと思います。面白いかどうかはさておいて、とにかく量だけはたくさんあります。今までそれしかやってこなかったからです。試行錯誤しながらやっていきたいと思っています。

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    今現在の自分が書く文章はここに置いておくことにします。雑文とか小説とかそんなものが中心になると思います

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このnoteを初めて訪れてくれた方へ

 はじめまして、母音と申します。このnoteの概要を少し書こうと思います。  自分がどういう人間かということについては何も説明することが出来ません。これまで何度もそれをしようとして、そして失敗し続けてきたからです。    しかし代わりに過去ずっと書いてきた日記をここにアップロードしていこうと思います。名刺…と呼ぶにはあまりにも長すぎ、分量が多すぎるものですが、どうしてもこれ以外に自分というものを紹介する方法を見つけることが出来なかったのです。  日記はあくまでも過去に書

    • 饗宴

      何を考えればいいのか。 たくさんの人間たち。…が、一所に集まって何か色々と話をしている。お前達は何者なのか、こんなところで一体何をしているのか、と尋ねてみる。しかし彼らは何も答えない。私はさらに声を張り上げて尋ねてみる。すると集団の内の1人が振り返る。そして彼は言う。…自分は名もなき1人のロシア人だと。また別の人間が振り返って言う。自分は1人のフランス人だと。ロシア人やフランス人がなぜ日本語を話しているのだ?と聞くと彼らは何でもないことかのように答える。「君が日本人だからさ

      • 2017年12月8日の日記

        雨が降るという予報だったので一日家にいる。しかしどうやら1日降らなかったようである。しかし1日を通じて恐ろしく寒かった。私にとっては辛い1日であった。  午後、プリンターのインクカートリッジ交換をする。マゼンタを入れたのだったが、すると今度はイエローが足りないという表示が出た。何かおちょくられているような気がしないでもない。  パンチカードマシンや機械式計算機のことについて調べていた。その流れか、グーグルスプレッドシートも久しぶりにいじった。スクリプトも少しいじった。最初

        • 2017年11月30日の日記

           1日中家にいた。雨が降るとの予報であったが、どうも今日はほとんど降らなかったようである。母はぶつくさ言っていた。  今日も色々とやった。duolingoをやったり、adventure timeを観たり。それと秘本三国志をようやくすべて読み終えた。  ずっと昔。本屋で三国志の小説を立ち読みした。丁度孔明が馬謖を斬るところだったのだが、その小説では孔明は斬るふりをして部下に示しをつけると、こっそりと助けて解放した。…いや違う、馬謖は名前を変えた上で改めて孔明の裏の参謀として

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          雑文

          暗闇?違うね。太陽を欠いた昼。窓を閉めてカーテンを引いた部屋。  神経がくたびれてくると体言止めの文章しか書けなくなってくる。言葉そのものの中には人間はいない。言葉と言葉を繋ぐ何かの中にこそ人間はいる。  感情を失った老人。あるいは…机に向かってペンを握って白紙に向かっている老人。そこでずっとそうしたまま、彼は一体何杯のコーヒーを飲んだのか。知る者は…。知る者は…ほんの2、3人しかいない。

          雑文 アインシュタイン

           アインシュタインの面白いところは彼は思考実験を非常に重要視したということである。とにかく頭の中で色々なものを「仮定して」、その上で世界がどうなるかということを考えていたのである。彼は「想像力」を非常に大切にしていた。が、想像力と聞くと日本人はすぐにファンタジックなことを連想してしまう。何か広い野原だとか、そこで眠る龍だとか、辺りを飛び回る裸の妖精だとか、そういうことを夢想する力「だけ」が想像力であると考えているフシがある。それらも想像力の範疇内の事柄であるには違いないが、ア

          雑文 アインシュタイン

          雑文 冬の寒さ

           まあ寒かった。ああ、なんと寒かったことか。空の青さを楽しみ、あれこれと思索する余裕など一切なかった。ただひたすらに脚を持ち上げては少しでも前に落としていく。その作業を繰り返すことしかできなかった。  僕を支配していたのは後悔だった。外出などせずにずっと部屋の中で布団にくるまれていればよかった。せめて行きを電車にして、帰りを徒歩にすればよかった。正午の方がずっと暖かいのだし、より標高の高い場所から川岸の町へと降りてくる方が楽なのは明白なのだから…。そんなことを歩きながらずっ

          雑文 冬の寒さ

          2017年11月9日の日記

          今日は9時前に起きる。朝食は粥。便の調子はよく、粘液もなく、紙に血がつかなかった。量もたくさんあった。午後、昼食後にもやはりたくさんの便が出た。  午前中はいつもどおり、チョコを食べながらコーヒーを飲んだり、パソコンをしたりして過す。お遊び程度にドイツ語のことについて調べたりした。世界の歴史8巻も熱心に読んだが、これはかなり面白かった。  昼食は鯖味噌缶に温泉卵にご飯。たくさんのご飯を食べた。先ほども述べたように、食後便が出る。その後ベッドで色々とやる。その後15時ごろか

          2017年11月9日の日記

          補遺

           風呂に入っていると、何か強烈な虚無感に襲われた。最初はリラックスしていたのだが、あれこれと考え事をしているうちに段々と思考が汚れた方、爛れた方へと向かっていってしまった。目に映るもの、身の回りの全てが馬鹿馬鹿しく思えてきた。湯船に浮かぶ垢も、壁のタイルの間に蔓延っている黴も、それを餌にして生きている極小の虫たちも、何もかもが馬鹿馬鹿しかった。私は必死にそんな思考の渦から抜け出そうとした。しかしもがけばもがくほど私は深淵の中へと堕ち込んでいった。しまいには自分がスヴィドリガイ

          雑文的小説

          耳を千切っても世界から音はなくならない。 道路を破壊することは出来ても、道を消すことは出来ない。 そして矢印である。道路標識である。あるいは…空気の震えである。 そしてまたこんなところに来てしまった、と彼は呟いた。そこは図書館である。…川のそばの平地に建てられた2階建ての木造建築。また僕はこんなところに来てしまった。真ん中に入り口があって、そこから入るとすぐにロビーがある。ロビーから左右に廊下が伸びていて、そこに並んだ部屋に本棚が並べられている。2階もほぼ同じ構造である

          雑文的小説

          2017年10月22日の日記

          朝から雨であった。なのでずっと家にいたい気分であったのだがそうもいかなかった。選挙の投票があったからだ。午前中あれこれと候補者のことを調べて、12時ごろ家を出た。雨はかなり強く降っていて、風も強くて時々傘を持っていかれそうになるほどだった。  道はところどころ水溜りが出来ていて非常に不快だった。路地の途中、家を取り壊したのか更地になっている一角があったが、完全に泥の池と化してしまっていた。  投票所はどういうわけか非常に混んでいた。いつもは並ぶことなどほとんどなかったので

          2017年10月22日の日記

          2017年10月19日の日記

           昨日書けなかったことを書いていくことにする。  図書館につくとまずフローベールの狂人の手記を手に取った。これがまず非常に面白かった。筋はあったないようなもので、内容のほとんどが若き日のフローベールの内面告白といったような作品である。「自分がこれから何を書こうとしているのか、自分でもわかっていない」などというような文章があったが、これは偽らざる本音であったことだろう。小林秀雄が言うように、まさにフローベールは「無」を書こうとした作家であった。無を表現するためのいわばキャンバ

          2017年10月19日の日記

          雑文 砂漠

          ここには何もない。そう書かれた看板が砂漠のど真ん中に立てられている。もちろん俺が見つけた時には看板は倒れていて、半分以上は砂に埋もれていた。それを俺が掘り出して再び立て直したのだ。俺がここから去ってしまえば再び看板は倒れ、砂に埋もれてしまうことだろう。しかしそんなことはどうでもいいことだ…。大体この看板にかかれている内容は正しくない。ここには何かがないわけではない。まず砂がある。忌々しいサソリもうようよしている。それにこの辺りは近くを砂漠を横断するキャラバンの通行路が通ってい

          雑文 砂漠

          対話

          「引退してしまった歌手が好き。解散してしまったバンドが好き。死んでしまった作者の本が好き。今はもうなくなってしまった町が好き。崩れてなくなってしまった城が好き。あたしが暮らしていた町にね、元々城だった場所を整備しなおして作った公園があったの。そこそこ有名な武将が城主だったって聞いたけど…」 「そしてこの世からいなくなって初めて、君は胸を張って自分のことを好きだと言えるようになったわけだね」

          雑文

          しかしどこもかしこも寒い。雪女に世界を支配されてしまったかのようだ。どんな場所にも腰を落ち着けることが出来ない。クーラーが強かったり、日差しが強すぎたりする。 僕はまたここに来てしまった。中央図書館前のベンチ。そこに座って僕はこの文章を書いている。右隣のベンチには2人の老婆が座っていて、もう30分ほどもおしゃべりを続けている。図書館が取り壊されても、世界が終わってもこの2人の老婆は残り続けるかもしれない。そして失われた世界のことについて、それも卵の値段だとか友人の近況だとか

          耳掃除

          デパートの最上階近くの休憩スペース。私の隣には1人の中年男性が座っていた。彼はひっきりなしに耳の穴をほじり、粉を床に落としていた。数分ほどそれを続けてやっと手を止めたかと思うと今度は鼻の穴をほじり始めた。その後も鼻の次は髪、その次は肘、といった具合に体の各部分をかきつづけて粉を辺りに撒き散らしていた。粉がこちらに漂ってこないかと、私は気が気ではなかった。それで横目でずっとその男のことを見ていた。するとその内に妙なことに気がついた。男の体が少しずつ透き通っていっているのである。

          耳掃除