ものすごい雨だ。夜のように暗くなって、さあ今にも降り出すぞと、という状態になってからが長かった。いつまでも暗いままで雨がなかなか降らなかったのである。緊張がとけてあくびがではじめてきたころ、ようやくバケツをひっくり返したような雨がドドドと降り注いできたのである。

　しかしこの文章を書いている間に大分勢いは弱まってきた。雷も前回の嵐に比べたら他愛のないものである。まあそれでも暇潰しにはなるくらいの雨であった。