見出し画像

紙面上での自己表現。#部活の思い出

依月です。
昨日に引き続き、今日も今日とて部活の思い出を。

僕は無声演劇部のほかに、高校1,2年生の時に「出版部」という、いわば新聞部のようなものにも所属しておりました。
活動内容は言うまでもなくって感じ。
年に5回+速報2~5回ほど、学校新聞を書いて校内に配布する。
言ってしまえばただそれだけの事。


学校新聞なので内容もある程度決まりつつ自由なテーマも多い。
学校の行事を記事にしたり取材に行ってそれを記事にしたり、時には部員の興味のあることに関して特集を組んで記事にした時もありました。


僕は「編集委員」という名の幹部の一員みたいな立ち位置にいたので特に代持ちの高2の時はかなりの時間を出版部にささげたような気がする。

毎号毎号何かしらに記事を書き「面担」という、その面の取り仕切りのような役目をして、毎回校了日が近づくと放課後は最終下校時刻ギリギリまで残ってPCに向かっていた。何なら隠れて最終下校時刻過ぎてからも作業していたこともある。不良なのか何なのかわからねえな。
提出してもらった原稿に不備があれば訂正するし、誤字脱字や表現は何度も確認、記事を書く担当が見つからなければ期日ぎりぎりになって自分で書くこともあった。

特に見つからなかったのは【鳴竹】という項目。

身の回りのことなにか1つをテーマにして、自分の考えや見方を書き問題提起などをするという項目。

そして僕はこの【鳴竹】を書くことが一番好きだった。
なんというか、一番【自分】というものを表現できる気がしたから。

もちろんこの記事も大変だった。大体いつも書く人が見つからないから書いてくれ!っていう状態で依頼が来る。依頼が来るのはたいてい締め切りの日の終礼後。実にそこから2時間以内に完成版を提出しなくてはならない。完成版とは、きちんとした内容を書き顧問の添削を受け、書きたい内容と書くのにふさわしい内容のすり合わせを行い、そうして何度も書き直したうえで提出するもの。自分でテーマを考えることから始め、2時間以内に600~700字の小論文を書き上げる感覚。しかも添削や書き直しの時間も考えると第1稿は1時間以内に書き上げるのが理想。

ハードモード。
しかもその時に自分の担当の面もあるともっとやばい。
分身したくなる。


それでもあの忙しさはすごく好きだった。

作業の途中で食堂に逃げてアイスを買ったり飲み物を買ったり、音楽を大音量で流し、演劇系の練習している音を聞いて(部室と活動場所が近かった)、途中様子を見に来た若手の先生にお菓子を求めて…
作業を終えて一緒に最終下校時刻まで残って作業していた同期と糖分を摂取しながら帰る道は漠然と【青春】を感じるもので。

出版部の引退は高2の3月で、無声演劇部よりも遅かった。
だから、無声演劇部を引退して抜け殻になりかけた僕にまた別の楽しさを教えてくれた、舞台の上とはまた違う表現方法を教えてくれた、そんな場所でした。

現役で活動しているときにはそんなこと全く意識せずに過ごしていましたが、僕たちの代の後期と1つ下の代の前期の記事が評価され、都大会3位になり総文祭という文化系のインターハイみたいなものに出場できたのはまた別のお話。

たまに高校に行く機会があると、そのたびにその時出ている学校新聞を見てしまいます。
見てみると、僕たちの代が作り出した文化が受け継がれている感じがあってうれしかった。
速報をなるべく多く出したり、カラー印刷を導入して写真を多く配置したり、文化祭で速報版を来客の皆さんに配布したり。

僕たちの作り出した文化が受け継がれ、伝統になっていく様を見られてすごくうれしくなったし、誇らしくなった。

何よりもあの忙しい日々が報われたような気がした。

あの時の経験は今も生きている。
あの時、時間のない中【鳴竹】を書いたことは、大学受験の小論文の時にかなり生きた。自分の文章の型がすでに完成されていたので小論文の対策にそう時間を要さなかったし、何より文章を書くことに楽しさを感じていた。
文章を書くことが好きになったから大学に入ってからレポートを書くことも苦になっていない。
PCで文章を打つことが好きだから大学でPCテイクのボランティア?バイト?もしているし。
ずっと字数を気にしながら文章を書いていたから、書きながら何となく字数を調節できるようにもなった。

そして何より、
文章でも自分を表現できるようになった。

出版部は僕に新たな居場所と新たな息抜きを教えてくれた。

大変だった。
本当に大変だった。

でも
あの日々のおかげで文章を書く楽しさに出会えた。

今でもたまに【鳴竹】のようなものは書くし、その中の一部はこのnoteに投稿している。

まだしばらくはこの紙面上(画面上?)での表現も続けていきたい。


今日はきっとこんな日。

この記事が参加している募集

部活の思い出

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?