#プレゼント

ここ二年ほど、関連会社から出向してきている同僚の出向解除が近づいている。出向先の私たちの上司に何かプレゼントをしたいと言うので、具体的に何を贈るのか、上司を参加者から省いた定例会議の場で相談を受けた。そんな会議自体を、連携強化になるならと、許すような寛大な上司のため、何を贈ろうともそれなりに喜んでくれそうなものだが、その場でああでもないこうでもないと、そら・・そらで次々に候補を口に出していた。

酒が好きだろうという妄想から、グラスやジョッキはどうだろうと悩む声には、上司からハイボールを毎日飲んでいると聞いていた私が、そのエピソードを交えて賛同。上司がゴルフをやることを知っていた同僚は、帽子はどうだと候補に挙げる。私は上司から、本人がスキーをする映像を見せられていたので、見た目よりも割とアクティブなスポーツを好むようだから、関連用品なら何でも喜びそうだと返す。ポロシャツとかどうかと言う声に、私はじゃあ帽子とセットでいいじゃんなどと意見を重ねる。これから夏だし、扇子はどうかと誰かが言う。個人的にそんなイメージは無いが、あれば使うだろうと単純な感想を言ったりした。

他には酒、クラブ、ネクタイ、ハンカチ、マウス・・・横文字な候補も並んだが、その場では決まらず、発起人である同僚が候補の中からどれかを調達することになった。結果的には、バカラグラスを買ってきたそうだ。普段から見返りを求めない、聡明な上司だが、さぞ喜んだことだろう。


結局感じたことは、プレゼントに関して言えば、最初に思い浮かぶものに落ち着きやすいだろうこと。大事なのは、何を貰ったとしても、受け取る側は嬉しいと思うだろうということ。とは言え、そのための相談は、最初に思い浮かんだ物以上のものがないか、確認するためだけの時間になるだろうということ。


・・・私の退社時にも考えるのは面倒くせえなあ。