ダジャレ雑貨で福祉にユーモアを
青森県八戸市の福祉作業所「あおば」の利用者さんたちが制作している雑貨が人気を集めています。
県外にもファンがいるというその雑貨は、ホタテの貝殻を使ったスマホ立てに、思わずかじってしまいそうな南部せんべいそっくりのコースター。青森県とりんごの形をしたけん玉など、青森にちなんだユニークな雑貨ばかり。
今ではSNSで話題になり、県外からも問い合わせが寄せられるほど人気なんだそうです。
そんな人気グッズの誕生はあるスタッフの思いつきとダジャレだったそうです。
就労継続支援B型事業所あおば
就労継続支援B型とは、一般企業に雇用されることが困難であって、雇用契約に基づく就労が困難である者に対して、就労の機会の提供及び生産活動の機会の提供を行っている事業のことです。
自立した日常生活又は社会生活を営むことができるよう、一般企業等に雇用されることが困難な方に対して、就労の機会を提供することを目的としています。
事業所では、生産活動及び自立生活を促進する機会の提供を通じて、知識及び能力の向上のために必要な訓練、更には就労に向けた支援を行っています。
あおばでの利用定員は30名で、月 ~ 土曜日 の午前10時から午後3時30分まで利用者の方達が作業を行っているそうです。
主な一日の流れは以下のような形です。
事業所を運営するふれ愛プラザあおばさんのHPによると利用者さんたちの作業も軽作業からショップや厨房の作業までいろいろあるようです。
雑貨誕生のきっかけ
スタッフの西村豪(たけし)さんが、「実はダジャレから生まれたんです」と笑って見せてくれたスマホ立ては、その名も「スマホタテ」。
ホタテの殻の形をしたスマホ立てなので、そのまま「スマホタテ」と名づけなれました。
きっかけは西村さんの「ひらめき」だったそうです。
八戸で生まれ育ち、ふるさとが大好きな西村さん。青森にちなんだもので地元を盛り上げられないかと、考えていたところ、昨年6月ごろのある日。仕事中にひらめいたのが、全国有数の水揚げ量を誇るホタテとスマホの組み合わせだったと言います。
開発当初、西村さんは、近くの市場からホタテの貝殻を譲ってもらい、作業所で試作を重ねたそうです。
貝にスマホを差し込む穴を開け、スマホが倒れないように穴の大きさや位置を細かく調整。
スタッフや利用者の意見を聞き、穴の周りにはビニールチューブを取り付けました。チューブのおかげでスマホも、使う人の手も傷つかないように改良されました。
貝殻に穴を開けるのは危ないためスタッフが行うが、それ以外は利用者さんに任せているそうです。
作業で重要なのは貝殻にヤスリをかける工程。作業のスピードは人によって異なるそうだが、1日に磨けるのは1人3~5枚ほどだと言います。
スタッフが仕上がりを確認し、不十分なときは磨き直しをお願いすることもあると言います。
施設を利用する利用者さんも、買っていただいた方に安心して使ってもらえるように、丁寧に磨いているという事で形のユーモラスさと丁寧な仕上がりが人気の秘訣だと言います。
ダジャレグッズいろいろ
あおばには、ダジャレから生まれた他のグッズもあります。
「青森けん(県)玉」
青森県の形に切り抜いたヒバの木をけん玉と組み合わせた「青森けん(県)玉」。
あおばでは青森のヒバを使った玩具を作っており、木の加工は得意だということです。
「こびりっコースター」
南部せんべいそっくりのコースターは「こびりっコースター」。「こびりっこ」とは、青森や岩手を含む南部地方でおやつをさす言葉で、コースターとひっかけています。
ヤスリがけをした板にゴマや落花生、エビなど8種類の模様を特殊加工で描いています。
パソコンでデザインを考えたり、商品を袋詰めしたりするのも利用者さんが行っており、スタッフの西村さんは「おかげさまでたくさんの注文をいただきありがたい。売り上げが増えれば、利用者の工賃にも反映される。青森が盛り上がるようなものを、これからも作っていきたい」と語っています。
スマホタテは全国発送も承っているそうです。是非、青森名物のホタテを模したスマホタテをご利用してみてはいかがでしょうか。
ホタテのロックンロールが似合う面白グッズがあなたの日常に笑いとユーモアを与えてくれるかもしれません。
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