見出し画像

「水曜どうでしょう」は、なぜ「水曜ロードショー」の名前をパクったのか?

皆さんは、水曜○○といえば、何を思い出すでしょうか。
この記事では、「水曜どうでしょう」と「水曜ロードショー」という二つの番組について考察していきたいと思います。



出典:北海道どうでしょう


水曜どうでしょうとは


「水曜どうでしょう」は、北海道テレビ(HTB)制作のバラエティ番組で、鈴井貴之、大泉洋、安田顕などが出演している旅番組です。
この番組は、日本国内外の様々な場所を旅しながら、その地域の文化や風習、食べ物などを紹介することが特徴です。また、番組の独特なスタイルやユーモア、そして出演者たちのキャラクターなどから、多くのファンを獲得しています。

番組の前身は毎週月曜日から木曜日まで放送された帯番組『モザイクな夜V3』であるが、局内外から「低俗番組」の烙印を押され、打ち切りとなった経緯があり、当時の制作陣が「1曜日だけでも番組を残してくれ」と懇願した結果、水曜日の深夜帯に自社制作番組枠が残されて、番組がスタートしました。

当初は、4月改編まで半年間のつなぎ番組の予定であり、会社からは全く期待されていなかったと言います。制作陣としても、「半年しかできないんなら好き勝手やろう」という思から、「北海道じゃないところでロケする番組を作ろうじゃないか」というとで番組のスタイルが作られていきました。

番組内の一つの企画だった「鈴井・大泉による旅メインの企画」が人気となったことから、1997年後半からは放送する企画のほとんどが旅企画となり、出演者・ディレクターがひたすら会話を繰り広げていくスタイルがとられました。

1999年12月8日の放送では深夜23時の放送にも関わらず、レギュラー放送時代の最高視聴率となる18.6%を叩き出し、年末にはゴールデンタイムでのスペシャル番組も放送されました。


出典:Netflix japan

どうでしょうの影響


それまで地方局制作の番組といえば、基本的にその土地に根差したグルメや観光情報を中心とした番組が多かったが、その枠にとらわれない制作スタイルが口コミやインターネットなどで話題を呼び、各地のテレビ朝日系列局や独立局への番組販売による放送が開始されました。

その影響で、他の地方局でも似たようなスタイルの番組が制作されるようになり、ロケーション同行ディレクターの藤村忠寿氏は、後にYouTubeで、編集の仕方や、テロップ・SEの入れ方の影響を受けた動画がいくつも見受けられると指摘しています。

出典:マニアックチャンネル

水曜ロードショーとは


「水曜ロードショー」は、日本テレビ系列で1972年から1985年まで放送されていた映画番組です。毎週水曜日の21:00から22:54まで放送されており、映画の放送以外にも、特別企画や追悼企画なども放送されました。

放送開始から半年経った10月4日の放送分『続・黄金の七人』から、映画解説者として映画評論家の水野晴郎氏が登場し、エンディングの解説や、次週予告の後、締めくくりに使った台詞として、「いやぁ、映画って本当ほんっとうにいいもんですね!」は、水野氏のトレードマークとなりました。

放送された主な映画


水曜ロードショーで放送された主な映画は、次の通りです。


出典:wikipedia

なお、水曜ロードショーは、1985年9月25日で番組の放送が終了を迎え、同年の10月4日からは、放送曜日を金曜へ移動した『金曜ロードショー』となり、現在も放送が続いています。

「水曜どうでしょう」番組名の由来


水曜どうでしょうは、視聴者の人気を得た後、通称「どうでしょう」・「水どう」・「どうリタ(どうでしょうリターンズ)」・「どうクラ(水曜どうでしょうClassic)」など数々の相性が存在しています。

元々の番組タイトルの由来は、企画段階では「花と筋肉」という案などが提案されていたと言われています。タイトル案が全て却下された後に、鈴井貴之氏が「放送日が水曜日だから」と「水曜ロードショー」から、「水曜どうでしょう」と決定したという経緯が語られています。

番組作りの姿勢「こんな番組作ってみました。どうでしょう?」を表現しているとも言われ、そのため番組タイトルは「どう-でしょう」とは発音せず、「どうで-しょう」(『ロードショー』と同じアクセント)と発音するのが正式な発音となっています。

どうでしょうが確立したスタイル


番組には、観光要素が一部含まれる場合があるが、基本的には食事や買い物にクローズアップされることはほとんどなく、藤村ディレクター曰く、レギュラー放送当時に放送されていた『進ぬ!電波少年』(日本テレビ)の手法を参考にした、と後に語られています。

普通に景色や食事シーンをとっても面白くないという発想からきており、狙うのはそこで起きるハプニングを自分から起こしに行く、その仕掛けがこそがどうでしょう流の「旅」だったと言われています。

局からは三脚も持たずにロケに出ることを問われ、藤村ディレクターは「僕らは雄大な景色を撮るわけじゃない。どれだけ身軽にハンディに、鈴井さんと大泉さんの表情を逃さずとらえられるか」ということを意識していることを語ったそうです。

その後のどうでしょう


「金曜路ロードショー」に変わり、現在でも多くの人々に映画の娯楽体験を提供し続けている「水曜ロードショー」と同じように、「水曜どうでしょう」も放送終了後も、特別版のDVDやブルー例の発売といった形で、そのコンテンツは現在でも続いています。

今回の考察で、「水曜どうでしょう」が、その名前のインスピレーションを「水曜ロードショー」から受けたこと、言葉を選ばずに言えばパクったことがわかりました。水曜どうでしょうの人気は、規制の価値観や枠組みにとらわれず、低予算の中での必死の番組作りや、面白いものをどん欲に追及する中で、他コンテンツの「多くのおもしろ要素」を意識的にパクったことが成功の要因の一つだったのかもしれません。

皆さんも、一度、ご自身のスタイルを確立する際には、どうでしょう流のどん欲な姿勢で臨んでみるのも、どうでしょうか。

良かったらコメント、スキ、フォローお願い致します!

その他、noteのコラム記事の紹介です。

興味がある項目がありましたら、ぜひご覧ください。

心に残る映像を、より多くの皆様に。
千葉県松戸市のファインの動画はコチラから!

メインサイト
https://fine-production.co.jp/
サブサイト
https://peraichi.com/landing_pages/view/lp-fine-production

もし、サポートをいただいた場合は、現在進行形の制作や今後のチャレンジのために大切に使わせていただきます。 サポートや支援の代わりに、シェアかコメントをいただけると大変励みになります。!