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【葬送のフリーレン】魔法について:魔導具

漫画「葬送のフリーレン」では、魔法を出力するために必要な物や概念が幾つかあります。

それら全体については、以下にまとめていますので、御一読ください。

本記事では、その中でも魔導具について、関連する記述を整理し考察していきたいと思います。

なお、議論は人類の魔法が中心であるため、女神様の魔法や魔物・魔族の魔法には当てはまらない箇所もあることをご留意下さい。


対象は単行本全11巻107話までですので、ネタバレを避けたい方は読むのを止めて下さい。


魔導具とは

葬送のフリーレンの作中では、魔導具の定義についての明確な記述はありません

ただ、作中で魔導具と明言され、かつその機能も記載されているのは、「支配の石環」のみであり、その記述から推察されるのは、「あらかじめ術式が刻まれている魔法の道具」という定義です。

支配の石環は魔導具の一種 第9巻105ページ

ただ本記事では、少し定義を広げて、「特定の魔法を行うのに必要な道具」という定義で、これ以降の内容を議論したいと思います。

なおこの定義だと、杖と聖典も魔導具に入る可能性がありますが、それらについては、別の記事にてまとめたいと思います。


魔導具の種類と役割

魔導具の種類としては、主に以下の3つあると考えています。

魔法実行型

1つ目は「魔法実行型」で、道具自身が魔法を実行するタイプのものです。

役割は主に、使用者にとって複雑で扱えない魔法を、道具を用いて使用できることです。

具体例としては、上記に挙げた支配の石環の他に、以下の描写にある、魔力を込めると仲間の腕輪の位置がわかる腕輪です。

仲間の腕輪の位置がわかる腕輪 第4巻186ページ

上記は使用する人の魔力を込めていましたが、以下の服だけ溶かす薬のように、魔力を込めなくても使用できる魔導具もあります。

服だけ溶かす薬は魔力を込めなくても使用できる 第3巻161ページ

ちなみに薬が魔導具なのかは微妙な判断ですが、以下のフリーレンの発言にあるように、魔法薬という分類もあるので、実際の線引きは難しいですが、魔法を実行しない薬との区別はあると考えています。

魔法薬という薬の分類もある 第9巻45ページ
薬草はおそらく魔法を実行しない薬 第4巻154ページ

他の具体例については、記事の最後の補足に記載しました。


魔法補助型

2つ目は「魔法補助型」で、道具自身は魔法を実行しませんが、特定の魔法を実行する際に使用する道具のことを指します。

役割は主に、特定の魔法を実行することであり、それがないと魔法自体が成立しないことがポイントです。

具体例としては、以下の描写にある暗黒竜の角で、それが召喚魔法に必要な道具だと読み取れます。

暗黒竜の角は召喚魔法に必要な道具 第1巻18ページ

アウラが使用する服従の天秤は、服従させる魔法を実行するために必要な道具であり、魔法自体はアウラが実行しているため、「魔法補助型」の魔導具だと考えています。

服従の天秤は魔法補助型の魔導具 第3巻11ページ
おそらく天秤が手元にないと魔法を実行できない 第3巻89ページ

女神様の魔法にも、儀式と呼ばれる魔法があり、それには道具が必要なので、「魔法補助型」の例と言えます。

儀式には道具が必要 第4巻65ページ

他の具体例については、記事の最後の補足に記載しました。


ゴーレム型

3つ目は「ゴーレム型」で、これは「魔法実行型」の道具と呼べなくもないですが、かなり高度な動作や魔法も可能なので、別タイプとしました。

役割は「魔法実行型」と重なりますが、ゴーレムが結構自由に動くので、遠隔で魔法を実行できることも、役割の1つと言えます。

具体例としては、以下の描写にある脱出用ゴーレムです。

脱出用ゴーレム 第6巻6ページ

高度な動作の例としては、状況に応じて敵の攻撃を無力化したりすることで、魔法の例としては、回復魔法が使えることです。

脱出用ゴーレムは敵の攻撃を無効化する 第6巻73ページ
脱出用ゴーレムは回復魔法を使える 第6巻150ページ

若干オーパーツ気味ではある所は、ツッコまないでおきます(笑)

他の具体例については、記事の最後の補足に記載しました。


その他

上記の3種類が主ですが、以下の描写にある封魔鉱は、魔法を実行するのに役立つ道具というよりかは、無効化する道具なので、魔導具と言えるか微妙ですが、魔法に関連する道具なので、「その他」に分類しました。

封魔鉱は魔導具かどうかは微妙 第7巻63ページ

他の具体例については、記事の最後の補足に記載しました。


まとめ

本記事では、魔導具について、関連する記述を整理し考察しました。

今後も魔法に関する記事を定期的に投稿していく予定です。


長くなりましたが、最後まで読んで頂きありがとうございました。



魔導具の具体例の補足

魔法実行型

明言はされていませんが、勇者の剣、またはそれが刺さっている土台は、何らかの魔法を実行している魔導具であると思われます。

勇者の剣または土台は魔法実行型の魔導具の可能性あり 第3巻154ページ

隕石鳥を入れる籠も、隕石鳥のスペックを考えると、何らかの魔法を実行している魔導具であると思われます。

隕石鳥を入れる籠は魔法実行型の魔導具の可能性あり 第5巻4ページ

不動の外套は、様々な防御術式の魔法を実行する魔導具だと言えます。

不動の外套は魔法実行型の魔導具 第6巻124ページ

女神の石碑も、特定の魔法を実行する魔導具だと言えます。

女神の石碑は魔法実行型の魔導具 第11巻176ページ

魔法補助型

何に使うかわかりませんが、魔物の頭蓋骨もおそらく、暗黒竜の角と同様に、特定の魔法を補助するための魔導具だと思われます。

魔物の頭蓋骨はおそらく魔法補助型の魔導具 第1巻113ページ

以下の描写にある魔物の角も同様です。

魔物の角はおそらく魔法補助型の魔導具 第3巻37ページ

ゴーレム型

マハトと対峙したゴーレムです。

マハトと対峙したゴーレム 第9巻147ページ

統一帝国時代にも、ゴーレムはあったそうです。

統一帝国時代のゴーレム 第11巻147ページ

その他

以下の描写はすべて、何に使うかわからなかった魔導具です。

紅鏡竜の巣にあった魔導具 第2巻79ページ
迷宮にあった魔導具 第6巻31ページ
温泉のある街でフリーレンが買った大量の魔導具 第7巻174ページ
聖雪決勝の採れる場所で買った高価な魔導具 第9巻58ページ

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