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アメにも負けず、ムチにも負けず

そろそろ、セキュアベースの話をしたい。


誰かに創造性を発揮してもらいたいとき、成果に対する報酬は逆効果になるらしい。特に事前に決められた報酬は特に逆効果になるという。ちなみにダメだったら罰ゲームといったペナルティはさらに効果が低い。

「やりたい」と思っていたことを「10万円あげるからやってよ」と言われるやりたくなってしまう。アンダーマイニング効果と呼ばれる。
アンダーマイニング効果 - Wikipedia

このあたりのヒトのやる気スイッチの仕組みはおもしろくて、心理的安全性や自己肯定感にも繋がる話だがセキュアベースという考え方がこの創造性の発揮に深く関連していそうだ。

創造性の発揮とは、なにかにチャレンジすることであり「不確実な何か」を求める行為といえる。これに全力全開で取り組もうとすると、この「不確実な何か」釣り合う「確実な何か」を心が求めるらしい。そしてそれは「セキュアベース(安全基地)」という概念で説明できる。

幼児の発達過程において、幼児が未知の領域を探索するには心理的なセキュアベースがあるとよいという説を唱えたのがジョン・ボウルビィという心理学者だ。
ジョン・ボウルビィ - Wikipedia
このセキュアベースが大人になってからも重要で、どんな失敗をしてもまたチャレンジすればいいと思わせてくれる環境(親、パートナー、友達、同僚などなど)の存在がいることで創造性がドライブする。

アメにも負けずムチにも負けず「自分がそうしたいから」を笑ってもっと促す、コケても支えてくれる存在がいるだけでリスクが冒せるようになる。今までの人生経験からも実感がある。

高度に合理的な社会に生きてる気がするのに、こういう合理的のなさ、ロジックよりも気持ちで頑張れちゃうヒトの心が本当に興味深い。

なにとぞ。

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