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保育園で生成AIの先生をしてきた

そろそろ、保育園で生成AIの先生をした話をしたい。


きっかけ

子どもが通っている保育園では、
外部の講師を招いて子どもたちへ何かを教える
というユニークな企画をやっている。
この企画を知り、

  • 子どもたちに教えられることはないか?

  • 逆に子どもたちの関心事や考え方を身近で学べるかも

  • 自分の子どもの園での様子をちょっと伺い知れる

と思い、子どもたちへ伝えたらおもしろそうなことを考えた結果、
生成AI(ChatGPT)をつかって先生をやることを思いついた。
早速、やりたい旨を園長先生や学年担当の先生へ伝えると快諾いただけた。
また、「◯◯ちゃんのパパが先生をやっている」という関係性は子どもたちにとってもすごい良い刺激になる、ということもこのとき教えていただいた。

準備

いざやると決めたものの具体的に何をやるか、にとても悩んだ。
生成AIをつかったゲームやクイズなど刺激になるようなアイデアを用意して打ち合わせをしたが、「子どもたちの創造性を引き出すような使い方がよい」という方向性になった。
私は無意識的に「生成AIが子どもたちに対して何かを教える」というイメージをもっていた。だが、この型にハメにいくやり方は、教育としては不十分というか旧式だった。そこで、教えるのではなく子どもが考えを広げるための助手のようにAIをつかうため、答えや正解を決めずに発散させるような内容を準備するようにした。
具体的には、子どもが園内で撮影した写真をChatGPTへ渡し、ChatGPTが解釈した結果に対して子どもたちでどんどん質問していく、という構成にした。子どもの創造性を引き出して、いろんなことを未就学児でも分かりやすく説明するGPTsを用意した。

先生をやってみて

好奇心全開

やってみるまでは、子どもたちが写真をとれない、質問が思い浮かばないなど場が成り立つのか心配だった。だが、実際やってみると好奇心が想像以上で写真も取りまくるし質問もめちゃめちゃでてくる。考え方が柔軟で気になることが次々でてくる。10名✕3セットで実施したが各回で時間が超過するくらい盛り上がった。

最新技術かどうかは重要ではない

自分たちが子どもだったころに電話やテレビが当たり前にあったように、今の子どもにとってはAIが身近にあるのが当たり前。例えば、写真に写っているものをChatGPTが解釈して正確に答えると、大人なら「おお….すごい」となるのだが、子どもからすると「それは写真に写ってるじゃん」という感覚である。活用するためには、技術の変遷を知る必要もない。

教育現場ってよい

  • 送り迎えで会ったことのある子が「◯◯ちゃんのパパが先生をやっている!」ととても喜んでくれた

  • 年中の子が「AIはきょうのおやつはなにをたべるの?」ときいてきて可愛さ極まりなかった

  • 保育園の先生たちのコーチングスキルを目の当たりにして質問の奥深さを知った

  • 「先生~!先生~!」と10人くらいがお見送りしてくれて感動で涙が流れそうになった

さいごに

大変なお仕事であると思うが、教育現場の魅力を体感させていただいた。やってみようかなと思ったことはやってよかった!になるなあ。

なにとぞ。

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