ぱのらまくん_6

3. ずっとマイペース【「GINGAKEI」発売記念パノラマくん対談】

ミニアルバム『GINGAKEI』は11月13日発売。
発売を記念して、幻のキャラ「パノラマくん」と対談をしております。
今日は、3曲目『ずっとマイペース』について。

ぱのらまくん_6

パノラマくんは4年前から時間が止まっているから、同じ方向しか向けない

・イントロデュース

岩渕「今回もやっていきましょう。」

パノラマくん(以下「パ」)「よろしく。あのさ、一つ気になってる事言っていい?」

岩渕「もちろん、そういうの言える関係性でありたいから。」

パ「毎回思うけど、以下『パ』ってなんだよ。書くのめんどくさくなりすぎだろ。一文字にアイデンティティを凝縮するな。」

岩渕「すまんすまん。たまにこれに時間費やしてる時、自分が何やってるか分からなくなるんだよ。

パ「いや自分で始めたことなんで最後まで書ききってください。」

岩渕「自分のペースで書き進めていきたいと思ってる。はい、今回はそういう『自分のペース』にまつわる曲です。」

パ「導入下手。

・ミクスチャーの快感原則

パ「この曲の作曲はタノらしいけど、いつ頃にできた曲なの?」

岩渕「最初にできたのは2月の後半。タノから最初に送られてきたデモのタイトルは『SUPER JUNK』だった。だから、アルバムの最初にできた曲だね。

パ「なるほど。確かに、このアルバムで貫かれてる、リフをループさせて、サビに抜けていく展開はこの曲から始まったものだよね。」

岩渕「そう、この曲からアルバムのコンセプトが決まっていった。最初送られてきたデモは、ギターとベースのリフで進めつつサビに突き抜ける『ミクスチャーの快感原則』が詰まった曲で、当時、築地市場にいた俺はテンション上がりすぎて、そこにある魚を買い占めたというエピソードが残っている。」

パ「なんで、築地市場にいたかは置いておいて、『ミクスチャーの快感原則』って何よ。」

岩渕「俺らがお世話になってるある人がその言葉を使ってたんだ。タノとしてた当時のLINEを遡ったけど、二人で『ミクスチャーの快感原則』について話し合っていた。一言で言うと『モヤモヤから爽快なものに突き抜ける』ってことかな。

パ「そう言われるとすごく分かるかもしれねえ。」

岩渕「何度も話し合いながら、もっとヒップホップのトラック感を足していくアレンジがなされ、今のピアノリフが入ったバージョンへと変わっていった。サビも最初のデモからは大きく変わったね。」

パ「より、突き抜け感があるものってこと?」

岩渕「そう、3通りくらい作ったんだけど、中でも一番抜けるやつを選んだ。」

パ「深く考えずに踊れて、直感的に楽しめるアルバムってコンセプトはこの曲から始まってたんだね。」

岩渕「うむ。それがタノの持ち味でもあるしね。


・野菜

パ「この曲で言うと、『野菜!』って叫ぶセクションが印象に残るけど、これは最初から決めてたの?」

岩渕「そう。タノからもらったデモに最初にラップとサビをつけた時に、既に『ずっとマイペース』ってタイトルと、『野菜!』って叫ぶところは思いついてた。ただ、あまりにインパクト強すぎて、ファンの子の中には、この曲のことを『野菜』って呼んでる人もいた。」

パ「失礼だな。もう曲じゃなくて食材じゃん。」

岩渕「勢いで書いた歌詞だったから、自分でも正直自信が持てなくて、悩んで他の歌詞にしたこともあったんだけど、メンバーが直感で出たものだから『野菜』がいいんじゃない?と言ってくれて、今の形になった。あとは、2番では『アルパチーノ!』って叫ぶところもあったんだけど、それは流石に伝わる人限られるからやめた。

パ「確かに難しいな。でも、好きなものを言い続けるって結果的に一番マイペースな歌詞になってるよね。」

岩渕「この曲で言ってるマイペースってのはダラダラするって意味じゃなくて、自分のペースを作るってことなんだよな。それがすげえ難しんだけど。」


・金太郎飴方式

岩渕「あとは、この曲では歌詞に『金太郎飴方式』を採用してる。」

パ「次々に新たな方式を出してくるなよ。なんだいそれは。」

岩渕「一つの大きなテーマがあって、どこを切り取ってもそのテーマの言い換えになってるってこと。例えば、『5時間かけて 飲み干すテキーラ』はそれだけとっても『ずっとマイペース』って意味になる。」

パ「なるほど。それはヒップホップ的な作詞法にも繋がってるかもね。」

岩渕「そうそう。ヒップホップって、例えば『俺がどれだけヤバいか』っていうテーマをあの手この手使って言い換えて言ったりする。そういう言葉遊びの無限さって、ラップの面白さの一つだと思う。」

パ「言い換えれば言い換えるほど、強度が増すしね。説得力が出るって言うか。」

岩渕「昔の曲で言ったら『Gaffe』とかモロに金太郎飴方式。」

パ「名前だけ致命的にダサいんだよなあ。」


自分は音楽のどこに快感を感じてるか分析してみるのも楽しいかもしれない。リズムだったり、メロディだったり、言葉だったり、何も鳴ってない「間」だったり。ライブと音源で聴こえ方が変わるのもこの曲の面白さだと思います。ライブは、音源よりもっと肉体的なグルーヴを体感してほしい!

次回は、4曲目「Chopstick Bad!!!」です。

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