この記事のサムネイル画像に驚いてしまった人はいるだろうか。もしいれば申し訳ない。しかし、今回の過去投稿第7回目でChildish Gambinoの代表曲である『Redbone』を取り上げるとなると、このアイコニックなアルバムカバーアートをサムネイルにしないわけにはいかない思った。このアルバム、『Awaken, My Love』の中では、彼は少しソウル色の強いスタイルをとっており、これまでとは違う才能を私たちに見せてくれた。特に今回紹介する曲、『Redbone』はその典型的な例であると思う。終始裏声で歌い上げる彼の声はまるで女性の声のようで（良い意味で）、このアルバム以前の作品を聴いていたリスナーの中には別の人が歌っていると思っていた人は多くいるのではないだろうか。私は完全にそうであった。私がなぜ今回この曲を取り上げるに至ったかというと、それは前回の今日のJohn'sイチ押しLyrics Vo.7に関連して"Kool-Aid"を使った歌詞を取り上げたかったからである。前回の記事をまだ読んでいない人は先にそっちを読むことをお勧めする。

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Childish Gambino - Redbone 2:09〜

My peanut butter chocolate cake with Kool-Aid

クールエイドを飲みながら食べる僕のピーナッツバターチョコレートケーキ
2:09〜

まず前提として、タイトルにある"Redbone"とは少し肌の明るい混血の黒人のことを指している。なぜかというとそういった黒人の肌や髪の毛には赤い色素が含まれていることが多く、それによって明るい色に見えると言われているからだ。次に"Kool-Aid"とは前回紹介したように、主に子供に飲まれているような安価なジュースのことである。

そして、この曲のコンセプトは「浮気等からくる女性に対する疑心暗鬼な気持ち」である。
結論から言うと、このラインはChildish Gambinoが過去に関係を持っていた女性のことを表現したものである。つまり、"My peanut butter chocolate cake"（私のピーナッツバターチョコレートケーキ）というのはその女性の明るめの黒い肌の例えであり、"Kool-Aid"とはその液体の色のように赤く染められた彼女の髪の毛と肌に含まれる赤い色素のことだと言われている。加えて、「クールエイド」と「ピーナッツバターチョコレートケーキ」という2つの単語は「その女性の魅力」と「逃れられない誘惑」も同時に表しているのでないかと私は考える。なぜなら、両者ともに甘いものであり、甘さとは多くの人にとって中毒性の高いものだからである。そして、"Kool-Aid"にはさらにもう1つの意味があるとも言われている。"Drink the Kool-Aid"という「リスクを犯す」という意味の表現がもともと英語には存在し、そこから考えるに「Childish Gambinoはその女性が信用ならないと頭ではわかっておきながらも誘惑に負け、関係を続けてしまっている」という解釈もできるのだ。ここまでの意味が果たして本当にこの2単語に含まれているかどうかはわからない。しかし彼はありとあらゆる才能の持ち主であるために、どうしても深く探ってみたくなるものである。
私はこの曲の大ファンであり、歌詞も比較的簡単であるため、よく口荒みながらウォーキングをするのだが、このラインだけはどうしても少し声を荒げて歌ってしまう（よく恥ずかしい思いをする）。なぜなら、そこにはやはり彼の叫ぶようで且つ囁くようなソウルフルな歌唱があり、バックで鳴っている気怠そうなドラムもうまく彼の失望感のようなものを表しているため、非常に歌詞に共感しやすいからである。ちなみにこのドラムは全てChildish Gambino本人が叩いているらしい。この楽曲のプロデューサー、Ludwig Göranssonと彼が一緒にスタジオにいるときに、遊び半分で叩いた彼のドラムに2人ともインスピレーションを感じたらしく、そのままそれを元に曲を作成したという。これはLudwig Göransson本人がGeniusの動画で説明しているので、興味がある人は是非観て欲しい。

P.S.　みなさんこの"Childish Gambino"という名前がどのようにして生まれたのかを知っていますか？実は"WU-TANG NAMES GENERATOR"という、自分の名前を入れるだけでかの有名なヒップホップグループのメンバーのような名前をランダムに作成してくれるサイトがあって、彼はそれを使ってこの名前を手に入れたらしいです。私も昔試してみたのですが、作成された名前は"Visual Demon"でした笑　みなさんも試してみてはどうですか？下にリンク貼っておきます。あともし皆さんにもつい声を荒げて歌ってしまうような曲があれば是非教えてください。

written by じょん