今日のトピックは「VR対応の全身スーツとVR研究」について。
昨日は「Twittterなどで話題になっている『らくがきAR』」をまとめています。ぜひあわせてご覧ください。

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こんにちは、こんばんは。
VR/ARの会社を設立した大学院生(@iwhododo)です。
VRは注目の高い領域だけに、日々大量のニュースを目にします。
そこで毎日１つだけVRに関連したトピックを取り上げてお届けしています。
※ちなみに選定基準は100%の独断と偏見に基づきます。

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VR/AR対応スーツ「TESLASUIT」販売

株式会社アスクは、VR Electronics社が展開するTESLASUITブランド製のVR/ARに対応したスーツ型デバイス「TESLASUIT」の取り扱いを開始したと発表しました。価格は要問い合わせ。

「TESLASUIT」は、触覚フィードバックやモーションキャプチャ、センサーで心拍数の計測などを実現する統合したスーツ型デバイス。VR/AR環境で、危険な環境を再現したシミュレーションやXRコンテンツによる効果的な教育トレーニングなどに感覚や没入感を提供します。

触覚フィードバックはスーツに備えたEMS(神経筋電気刺激)によって送られるため、原理的にはシックスパッドや医療用の低周波マッサージなどの応用といえます。

アスク社は「TESLASUIT」の他にもオランダManus VR社で開発されたVR対応の11DoF対応グローブ型デバイス「Manus Prime II」など高度なVRデバイスを販売。
関連：今週の「ヤバいVR」10選【Vol.5】～'20/6/07　8.11DoFのVRグローブ「Manus Prime II」が7月発売

フルダイブVRの実現は近いか

VRの境地とも言えるフルダイブは、「視覚・聴覚・触覚・味覚・嗅覚」の五感すべてがVR空間に完全にリンクした状態を指しています。

ライトノベル及び関連作品群の『ソードアートオンライン(SAO)』が有名ですが、それ以前からもフルダイブの概念は提唱されてきました。エンターテイメントとしても『マトリックス』などでその世界観が描かれています。
関連：『マトリックス4』米公開、2022年に延期決定 ─ まもなく撮影再開なるか

フルダイブの要件としては
①脳から出力される信号を読み取って操作する出力機能
②五感を利用者にフィードバックする入力機能
に加えて、
③感覚のフィードバックを調整する機能
が必要とされており、これによって過度な痛みや体格差などを設計しなければなりません。いずれもまだ研究段階です。
もっとも、脳コンピュータインターフェイスとしてはTESLAやSpace XのCEOも務めるElon Musk氏のNeuralinkが8月28日に最新情報を公開するとTweetしており、期待が高まっています。同社は既に人間を被験者としたテストの実施を発表しているため、その結果が明らかになるかもしれません。

VR研究の現状

現状のVRデバイスなどでは「視覚・聴覚・触覚の一部」を制御することによってバーチャルな体験を与えています。

触覚については、東京大学名誉教授の舘暲教授らは、「触原色原理」というコンセプトを基に、ロボットを通じてすべての触感を再現する試みを進めています。

出典：舘研究室

実際に、2017年には舘氏を会長に据えた「Telexistence株式会社」が設立され、導入試験が一部でコンビニの品出しなどで開始されています。
関連：人間の仕事は奪われるのか？　遠隔操作ロボットが実用試験を開始【#44】

他方で今回の「TESLASUIT」はあくまで触覚を表現するデバイスであり、『レディー・プレイヤー1』で描かれた世界により近いかもしれません。
関連：人生で一番好きな映画『レディ・プレイヤー1』が金曜ロードショーで放送されるので果てしなく褒め称える。 【#25】

当然ながら味覚・嗅覚といった分野についてもVR研究は進んでいます。特に大学など研究の場から発展していくVR/ARについて、私自身も自らの研究を通じて貢献したいと考える次第です。
一緒に取り組んでいただけるメンバーも探しています。

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過去のnoteはこちらにまとめています。

出典：ASK. TESLASUITブランド製、VR/ARに対応したスーツ型デバイス「TESLASUIT」の取り扱いを開始