電波戦隊スイハンジャー#104

第六章・豊葦原瑞穂国、ヒーローだって慰安旅行

阿蘇3



松五郎総統は斜に構えてふふっ、と笑った。


「ニヒルな自分」を演出したかったのだろうがサンリオキャラ顔なので全然様になっていない。


「君たちには、黒川温泉1泊2日。オトナの修学旅行をプレゼントしようではないか。


日程は明日の夕方4時に黒川温泉旅館『岩しみず』入り口前に集合。現地に引率がいるので心配することはない。詳しくは行けば分かる。以上」


くっくっくっくっく。ふあーっはっはっはっは!


「なんか○スラー総統というよりはマモーって感じなんですが。あんた、演じる事を舐めちゃいませんか?」


ヤマ○ネタもウッチャンキャラにも詳しい正嗣が松五郎のブレブレキャラを厳しく指摘した。


ディスプレイに映る松五郎の背景には見たことのある和箪笥。女性の白い脛がすっすっ、と交差しせわしなく畳の上で掃除機をかけている。隆文はそれが妻の美代子のものだと思った。


げ。おらの実家の部屋でねえかっ!


「こらー!おらのノーパソ使ってハッキングはやめれー!」


ふっふっふ…とまだコスプレに浸っている松五郎は金髪のかつらの髪を気取ってかき上げた。


「やあレッドくん」


「じゃなくてー!何なんだべ?いきなり明日修学旅行、って明日は野上先生のじーちゃんの実家の掃除だってば」


これぇ!隆文さんのパソコン勝手に使って遊ぶのやめれー!


と美代子が調子に乗った小人を頭上から叱る声が聞こえた。


母ちゃんから仕事しなさいよ!と怒られている勘違いユーチューバーのようである。


「うわあ、生活感出過ぎてコスプレ台無し!」聡介はひゃっひゃと笑いながら画面を指さした。


「もぉーみよちゃん、もうすぐ終わるから~」


「ダメだべ。あと3分で電源切るべ」



隆文の妻、美代子は公共のルールに厳しい所があり、夜遅くまでPCやゲームをやっていると相手が隆文でも容赦なく叱る。電源を切る。


でも何かが引っかかる…隆文は美代子の行動に違和感を覚えた。


ふぃぃいいいん…と松五郎の背後で掃除機のモーター音が鳴った。


「波動砲充填…」かぶさるように少年の声が楽しげに宣言した。


「略5、4、3、2、いち!!吸引!!」ぶおん!


ぎゃああああ~っ!!!と悲鳴を残し、松五郎の体は掃除機のヘッドからホース内に吸い込まれていった。


ヒーロー戦隊がみんな、あまりの衝撃ハプニング映像にノートPCを囲んで固まった。


「み、美代子、なんてことを…」と呟いてすぐ隆文は先程の違和感の正体に気づいた。


そうだ、美代子は夜遅くに掃除機をかけるような非常識はしねえ!


画面に映る美代子の脚は褐色の少年のものに変わっていた。続いて薬師如来ルリオの、してやったりの笑顔のどアップ。


ルリオは最初から美代子に化けて背後から狙っていたのだ。


「ふふふ、乙女を泣かせた賢しき小人に正義の鉄槌…真理子さんの仇は取ったよ。あ、サトル見てる~?」


「見てるよ、掃除機が紙パック式でよかったね」


悟が何気に恐ろしいセリフを吐いた。今流行りのサイクロン式だったら小人はどうなっていただろうか?という意味である。


「わー!ヘビヘビヘビ!出せーっ!」と掃除機の内部から小人が必死で叫んでいる。


松五郎には昔、蛇に呑まれた過去があった。結局妻の乙ちゃんが蛇の腹を裂いてその時助けたが、その記憶から蛇と狭い所には恐怖症になってしまったのだ。


「こらっ。夜に掃除機かけちゃーご近所迷惑だべよ!…ってあれ!松五郎さん吸われちまったの?」


次に画面に映り込んだ白いふくらはぎは本物の美代子のものだった。


「あれルリオくん、お茶さ飲んで行けー…って逃げちまっただよ」


画面には美代子の裸足の足裏がどん、と大映しになる。きっと掃除機の蓋を開けて手際よく松五郎を救出しているのだろう。


「わぷっ…部屋のゴミってほとんどが綿ぼこりと髪の毛なんだべな…」


約5分後。


松五郎が紙パック内の砂埃で全身真っ白になって向こう3日間は凹んでいるだろうさえない表情をしていた。


「旅費は先払いしてあるから心配すんな、阿蘇からドライブで来るもよし、テレポートで現地集合もよし、以上…」


悪ノリの報いを受けた小人総統が蚊の泣くような声で話を締めくくって一方的に画像は切れた。


店のノートパソコンの画面はホームの検索エンジンに戻っている…


その時、この小人に無理矢理ヒーロー戦隊にさせられた若者たちに浮かんだ気持ち、それは等しく同じであった。


なんか、とてもスッキリした…!



翌日の朝9時に野上家を出発した黒のランドクルーザーPURADOは力強いエンジン音で熊本市内を抜けて、たった1時間半で阿蘇郡産山村の野上鉄太郎生家の敷地内に到着した。


「うっわぁ、阿蘇って涼しいところですねー」


後部座席から降りたきららがもう秋の気配さえ感じる冷涼な空気を胸一杯に吸い込んで大きく伸びをする。


「そうだよ、阿蘇はもうすぐ秋だ。冬になると薪ストーブを使うくらいクソ寒い。


最低気温が北海道より低い日もあるんだ。山と草原と棚田、水も食い物もうまいし、避暑地には最高だ。が…」


運転席から降りた聡介は草ぼうぼうに囲まれた昔ながらの農家の家屋を眺めてどうしたもんか、と言いたげなため息をついた。


「じいちゃんが死んで今は俺が所有者なんだが、こうやって定期的に手入れして廃屋にならないよう維持するだけなんだよ…」


聡介が玄関の鍵を開けて戸を開くと、広い土間の中央に二口のかまどがでん、と居座っている。


「うほっ、かまど!!」


かまどの存在が隆文の農家DNAを刺激させたのだろう、家主の聡介より先に土間に飛び込んでつるりとしたかまどの壁面に隆文は頬ずりした。


「うん、どこも壊れてねえし現役で使えるべ。温泉から帰ったらこれで飯炊かねえか?」


「悪くない」と聡介は顎に手を掛けて肯いた。


「まあ、それより先に僕達はやる事がある。この積もったホコリを取り除く事だよ!野上先生、水は出るのかい?」


悟が珍しくTシャツにジーンズ姿である。まあ掃除しに来たので全員似たよーな恰好だが。


「うん、俺達がいる間だけ、ガス電気水道は全部使えるようにしてる。土間の裏に井戸もある」


「よーし、やるべ!」と隆文の号令で全員が掃除に取り掛かった。


紅一点のきららとお肌を焼きたくない蓮太郎はハタキと雑巾で室内のホコリ拭い。残りの男どもは庭と畑の草刈りに散り散りになる。


「きららちゃん…マスク二重にしてないとノド痛めるわよ」


家屋の戸といい窓といい全部開け放し、1年分の空気の淀みを戸外に追い出す。蓮太郎は花粉症防止眼鏡に二重マスク。きららも同様の装備をしている。


「ほこり、というより砂みたいにざらざらですうー。うーすぐにバケツが濁るうー、掃除機使っちゃだめ?」


「おバカさんねー、この火山灰の量吸ったら掃除機がぶっ壊れるわよ」


「え、これ火山灰なんですか?」


出来るだけ箒で埃を掃き出して、取りきれない汚れを水拭きするしかない地味な作業にきららはもう飽きたようである。


「阿蘇山からの火山灰がここまで降っているのよ。さっすが世界最大のカルデラ活火山ねー」


「カルデラってなんですか?テレビではよく聞くけど…」


「火山活動で出来た巨大な大地の窪み…スペイン語で鍋とか釜とかって意味なんだ。手伝うぜ」


と家主の聡介が言って入って来た。


土で真っ黒になっている軍手を外して土間に直置きにしてある金だらいに放った。顔とTシャツの前面もが土で黒く汚れ、麦わら帽子を脱いだ顔には汗の粒が浮いている。


「聡ちゃん畑の草刈りはもういいの?」作業開始からまだ1時間も経っていないのに。


「ああ、鍬とか使うのめんどくせーから、まとめて手で草引っこ抜いて土耕してきた…でもちょっち一休み」


聡介は持参したクーラーバッグからイオン飲料の500mlペットボトルを取り出しでぐびぐび一気飲みした。


「まるでモグラだったべ。おかげでおらと七城先生やる事無くなった…」と現役農家の活躍を見せてやる!と意気込んでいた隆文が正嗣を伴って、物足りない顔で帰って来た。


「ばっかもーん!庭で草刈りしてる勝沼手伝わんかい」と聡介が入って来たばかりの二人に鎌とペットボトルを持たせて再び外に追い出した。


その癖自分はというと「あ~、掃除したばかりの床って冷たくて気持ちいいー」と床に寝転がっているのである。涼しい場所を目ざとく見つけて占拠する猫のようだ。


「聡介先生、さっきのカルデラの話…」


「ああ、阿蘇山とは阿蘇五岳、根子岳、高岳、中岳、烏帽子岳、杵島岳の総称だ。


ニュースで火口が映るのは、ありゃ中岳。30万年前から噴火を繰り返して今の阿蘇カルデラの地形が形成されたと言われている。


一番大規模な噴火は約9万年前。九州全土と山口県の一部を火砕流で焼き尽くし、降灰は日本全土を覆ったそうだ…」


「に、日本全土ぉ!?」


きららと蓮太郎が掃除の手を休めて聡介の話に聞き入っていた。


「今大噴火されたら、日本中が凶作になって森林も枯れちゃうじゃない。なんてパワーのある山なの!」


「そう、住んでる人間にはたまったもんじゃない。

長い阿蘇の歴史上、いま阿蘇山は『大人しくしてくれてる』んだ。

きららちゃん、神様が荒ぶる。って言葉聞いた事ないか?」


「『もののけ姫』でアシタカが言ってました。神様が大暴れするって意味ですよね?」


「本来は自然活動が人間社会に及ぼす災禍を荒ぶるというんだ。


火山、河川、海は人間がコントロールできるもんではないからな。だから自然を神格化して神事を行い、供物を納めて『いましばらくは大人しくしてください』とお願いする…


それが日本の地霊信仰、アニミズムの始まりなんだ。まあ詳しくはじいちゃんの著書に書いてあるから読んでみてよ」


もうすでに読んでます。なかなか面白かったです…とはこの時さすがにきららは言えなかった。


聡介が手伝いに入ったため、室内の掃除はそれから驚く程の速さで進んだ。


床と家具の拭き掃除をし、途中休憩を挟んで外の男子どもが庭の草刈りを終えて帰って来た時には、時刻は昼の1時半を過ぎていた。男子メンバーは交替で庭の水道ホースで体に付いた汚れを洗い流した。


井戸から引いた水が作業で火照った体を冷やしてくれてなんとも心地よかった。しかし、阿蘇の水は冷たいなあ…着替えを済ませた琢磨は金だらいに水を張ってきららに渡そうと…うっかり奥の間の襖を開いてしまった。


上半身裸のきららが慌てて片手で胸を隠した。


「きゃああー!琢磨さんのえっちぃ!」


「す、すいません!」


琢磨が閉ざした襖に何やら柔らかいものが投げつけられた。きららが脱いだTシャツを丸めて投げたのだ。


やっちまった…夏バテして声掛け忘れてたよ。


でも、おっぱい大きかったな…。心底反省していない若者は、襖の前で小さくガッツポーズをした。



黒川温泉4時集合までまだ時間があるので、昼食は近くの農家レストランで食べることにした。


その店は肥後のあか牛料理で有名だったので全員焼肉定食を注文した。みんな労働の後で空腹だったので、30分以内で全員完食してしまった。


あか牛も野菜もご飯も、普段美食に慣れている悟と蓮太郎が唸ってしまうほど美味しかったのだ。


「アタシ最近、お笑いタレントとグルメリポートしたんだけどさー」と最近タレントとしても活躍し始めた蓮太郎が食後の名水コーヒーを飲みながら芸能界での仕事の体験談を語り出した。


半分「あのタレントは実は…」というこぼれ話、半分は「今のタレントは引き出し多く持ってないと生き残れない」という愚痴であった。


「アタシは本業は舞踊家で芸能界舐めてタレント引き受けたのが甘かったのよね…


そこ立ち位置違う、とか料理の味の表現伝わらない、とか最近売れ始めたお笑いタレントにご指導ご鞭撻いただいちゃったわよ!」


「で、蓮ちゃん誰とレポートしたよ?」


「夜中のネタ番組に出てる『ラインダンスDE神楽坂』ってコンビ知ってる?」


「知ってます、べらんめえ調の江戸っ子コントが人気なんですよ。ボケの樋口とツッコミの汀《みぎわ》です」


お笑いに詳しい正嗣が強引に話に割って入った。


「あの二人のネタはお父さん世代から子供にまでウケる。売れますよ」


コイツ、お笑いの話になると熱くなるな…


正嗣の意外な一面に聡介と蓮太郎は正直引いてしまっていた。



約束の4時、黒川温泉の人気旅館「岩しみず」の前に戦隊全員がテレポートで移動した玄関先には、小角とウズメ夫妻が待っていた。


「よー、オトナの修学旅行な始まりだぜー」とおちゃらける小角は高級旅館に合わせて黒のスーツ姿であった。でもなぜか彼がスーツを着ると「老けた六本木のホスト」感が漂うのだ。


受付でゆったりしたグレイのスーツに身を包んだウズメに丁重に応対する男性は、宿の社長だな、と悟は推測した。


ドメイヌ・ド・アンジュー女伯爵。それがウズメのヨーロッパ圏での仮の姿。


指揮者ミュラーの話によると「表には滅多に出ないクラシック界のパトロン」だそうだ。社長の態度からするとウズメは常連客のようである。


「じゃ、男子は大人数やから離れの戸建てで、きららちゃんはうちと相部屋や」と社長から鍵を預かったウズメは二階建て離れの「鷹の間」の鍵を夫に渡した。


「さーおれ様に付いてこーい」と小角は慣れた足取りで戦隊の男どもを本館裏の離れに連れて行ってしまった。


きららはフロント横の談話スペースになっている座敷で、ウズメと旅館の社長と世間話する羽目になった。


「いやー、うちの旅館が口コミで『人気の隠れ宿』とお客が増えて行ったとは20年近く前の『失楽園ブーム』からですかねー」


そや、とウズメが出されたほうじ茶の茶碗を丁寧に両手で包んでから言った。


「その時ここは農家旅館でな、閑古鳥が鳴いとったで。泉質も料理もええのになんで?って社長がこぼしてたからうちがアドバイスしたんや


『客はお金で買えない何かを得たいから旅をする、もてなしだけでは何かが足りない』って。


この旅館にはコンセプトが無かったんや。


ちょうど亭主が失楽園読んでて『今の日本のリーマンに受けてるらしいぜ』って言ってたからうちも読んだ。


完全に中年男目線のうっすいポルノやったけど、うちは男の見栄が描かれてる、と思うて社長に電話したんや」


「マダムから助言受けた時はそんな事できるか!と思うたですよ。だってこの旅館を『訳ありカップルが来やすいような鄙びた雰囲気にしろ』って言うとですよ」


その時の事を思い出したのだろう、社長は微苦笑を浮かべていた。


「男は、今夢中になっている女には見栄を張って惜しげもなく金を使う。だったらターゲットは時間も金も、秘密もある中年カップルや。潰れる前にやってみんかい!ってハッパかけたな」


「で、言う通りに離れの間を増やして内装を渋くして全館内湯にしてみたら、これが大当たり。そう、訳ありカップルの顧客が増えたとですよ、お嬢さん!」


社長は話に夢中になってついきららの手を取りぶんぶん上下に振った。きららにしてみれば、は、はあそうですか…と相槌を打つしかなかった。


「そして私は決めたとです、この旅館を訳ありカップルの理想郷にしようと!」


「それが、旅館岩しみずの『訳ありカップル景気』の始まりやった…懐かしいなあ」


社長とウズメがあまりにも訳あり、訳ありと連呼するのでフロント近くにいる男女連れ3組の、特に男性の背中がぎくっ!と縮こまったのを目撃した。


なるほど、あれが訳アリの人かあー…。まっいっかー、温泉楽しみだなー。



「野郎ども、脱げ」


と湯けむりの中ですでに逞しい全裸になっている小角が浴衣姿の戦隊のヤロー全員に脱衣を強要した。


まあ旅館内湯の脱衣場で言っているんだから当然の行動なんだが。


なんで温泉入るのに命令されなきゃいけないんだよ…


と思いながらも聡介がまずぱっぱと浴衣を脱ぎ全裸になった。趣味はひとり温泉めぐり(特に岩盤浴)。公共浴場に慣れきった男の仕草である。


おおーっ!と残りのメンバーが聡介の度胸にどよめき、次々に全裸になり、竹垣に囲われた露天風呂の前に集まり、かけ湯で全身を洗ってから小角を先頭に湯の中に疲れた体を落ち着けた。


「か、勝沼さん!」


と隆文が3か月前に見た悟の、良く言えばアンガールズ体型、悪く言えば貧相だった胸板が明らかに二回りぐらい厚くなっているのを確認し、感激で叫んでしまった。


スポーツトレーナーの資格を持つ秘書の福嶋くんの指導の元、食生活、筋トレと血の出るような努力の賜物である。


「へー、最初見た時ゃエヴァ初号機体型だったけど、たった3か月で頑張ったじゃねえか」


と小角は、実は誇り高い悟の地道な努力を、素直に認めた。


いやぁ…と悟は恥ずかしそうに胸板を隠しているが、聡介目線からすれば、実は見て見て!と乳房を両腕で抱え込んでいるグラビアアイドルのポーズに見えて仕方が無かった。


「まあなんだ…おまえら戦隊スイハンジャーは、結成してまだ3か月、特にシルバー聡介とピンク蓮太郎は入ってまだ日も浅い。


人間関係ぎくしゃくしている所もある。とゆー訳で、男同士が心を開き合うには裸になって一緒に風呂入るしかない!と思っておれ様が企画したんだ」


なんと強引な企画だろーか、とみんな口には出さずに思った。


蓮太郎に至っては温泉で顔を洗い「うっわー泉質いいー、お肌に吸い付くー」と女子力高い行動しちゃっている。


ところでだ、と小角は合風呂している全員を見回し、心の壁を取り去るどころかぶち壊しかねない質問をした。


「おまえら…童貞喪失はいつ?」


おい天狗、おまえはサークル旅行に来た大学生か?


実はこの露天風呂にはもう一人、鉄太郎の幽霊も入っていた。


ぎょっとした顔を小角に向けた鉄太郎に、小角は(見えてるよ、修行が足りねえな)と心の声を送りにやにや笑った。


やだなあ、おい聡介よ、じいちゃんは孫の身の下相談聞くべきなんだろうか…?















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