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就寝用布ナプキンショーツKAANEプロジェクト⑪〜生理パンツ、こんなん作りたい!〜

【結論】生理パンツ、こんなやつが作りたい!!

・吸収体が布ナプキン仕様(白色)
・夜用(布ナプキン部分がお尻まですっぽり包む)
・ショーツと一体型
・洗って繰り返し使える

改めてどんなものを作りたいと思っているのか、そのきっかけになった出来事や思い入れなどを綴ってみる回です。

布ナプキンとの出会い

初潮を迎えてからというもの、紙ナプキンとタンポンしか知らなかった私。
布ナプキンなるものが存在するのを認知したのはおそらく今から5年くらい前だったと思います。

7SEEDSという少女漫画がきっかけでした。
人類滅亡にさらされた地球が舞台で、荒れ果てた未来の地球で突然目覚めるというはじまり。

その場所で生きていく若者を描いている物語でめっちゃくちゃ面白いんだけど、ヒロインの1人がそこで布ナプキンを母親から教えられ育ったために他の女子メンバーに使い方を教えているというシーンが印象的でした。

紙ナプキン、そりゃ自然で暮らすには無駄が多いわ・・・
たとえ少量持っててもすぐに使い果たしちゃうしな。

でも未来に飛ばされちゃうなんてことないし!うん、私には関係ないない!

・・・100%他人事だった。
はずなんだけど、なぜだか気になっていた布ナプキン。

そんなある日、代官山で布ナプキン専門店に出くわすことに。
大きくそのお店のテーマが看板に掲げられていたのです。あの代官山の街中で。

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恐る恐る2階へ続く階段を上り、お店の扉を開ける。
その扉は私の布ナプキン生活への入り口となりました。

なんで布ナプキン?

月経血コントロールという言葉を知っていますか?
私は布ナプキンを使う一番のメリットは正直これだと思います。

・何度も洗って繰り返し使えるため環境に優しい
・最初だけコストがかかるけど買い続ける必要がないから経済的
・コットンで作られているものだから体にやさしそう

上記のようにたくさんいいことはあり、それらも全て私にとっても大きなメリットではあります。

しかし月経血コントロールができるというのはこれらのメリットを上回る可能性を持っていると感じるのです。

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昔の人はどうやって生理を過ごしていたのでしょうか?
紙ナプキンやタンポンなんて到底ない時代。

きっと、何か布を当てていたのではないかと推測は容易にできますが、
昔の人たちは尿のようにある程度溜めてからトイレで出す、ということをしていたようだという話を聞いたことがありました。

自然と月経血コントロールをしていたというのです。

それが紙ナプキンという便利なものが入ってきたおかげで(?)その機能を知らず知らずのうちに忘れてしまって、いわば垂れ流し状態になってしまったと。

月経血コントロールができるとなぜいいのか。
自分で出すタイミングが調節できるわけですから、漏れたりすることが少なくなるのではないか。

もちろん量の多い時や最初は難しいかもしれないけれど・・・おしっこだって大人の私たちはしっかりと自分でコントロールしてますよね?眠っている間でさえ。

3歳の私の息子ですら日中は自分でコントロールしていますから。
そのうち夜だって練習を重ねてお漏らしをしなくなっていくわけです。

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止めたり出したりすることを意識してトレーニングする。

そのために必要な筋肉、例えば骨盤底筋が鍛えられる。

骨盤底筋が鍛えられるということは、内臓や骨盤、姿勢が正しい位置に導かれる。

正しい位置を維持できると、滞りなく血流がめぐることにつながり、凝りや痛みの原因を予防できる

さらには、私の信頼しているヨガピラティスのインストラクターの方にお話を聞いたところによると、

腹横筋、多裂筋、横隔膜という身体のインナーのユニットがオンになることで体軸ができ、そのためボディメイク効果排泄コントロールで尿もれ防止効果への期待などなど、書ききれないほどのいいことがたくさんありました。

月経血コントロールができる、ということは女性にとって大切な筋肉を整えることになり健康になれるということなのだ。
私はこの結論に行き着きました。

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なんで夜用?

生理期間を布ナプキンで過ごすことになれてくると、夜もトライしてみようかな、という気持ちになってきます。

だって、お風呂を上がってからショーツを履く→朝目覚めてトイレに行くまでに8時間とか、長ければ12時間くらい時間があるわけですから!

夜寝る時、私の場合はつたい漏れが心配でショーツ型になっている紙おむつのようなナプキンを履いて寝ることが多いんです。

せっかく日中に布ナプキンを使って体とコミュニケーションしているのに、一日24時間の半分くらいはそのチャンスを失っているなんてなんだかもったいないなぁと考えるようになりました。

そこで、ショーツと一体型になっている布ナプキンを探してみたところ、それがなかなかない

ショーツと一体型になっていても、布部分が短く昼用だったり、夜用の長いサイズがあってもショーツと一体型ではなかったり・・・リサーチを続けていくと、そこでひとつの商品にであいました。

それが吸水ショーツです

吸水ショーツじゃなんでダメなのか?

結論を言いますと私は現在、夜はこの吸水ショーツというものを使うことに落ち着いています。
私が求めていたものに一番近かったから。

しかしながら吸水ショーツは基本的に吸水部分が黒いんです。

だから経血がどのくらい出ているのか、どんな色をしているのかチェックができない。
朝、洗うにしても経血が全部落ち切っているのかどうかも確認ができない。

確かに、経血を見るのは気持ちのいいものではないですよね。
できたらなかったことにしたいし、黒ければ汚れが目立たない。

同じ女性としてその気持ちは痛いほどよくわかるし、それを求める声が多いことも理解できます。

ただ私としては、なかったことにされた感覚が虚しく、モヤモヤしてしまい仕方がなかったのです。

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生理をやり過ごすのではなく、自分の体と向き合うための定期検診と捉える

まだ布ナプキンや月経血コントロールのことを知らなかった30代前半の頃。
10歳くらい年上の女性と友達になったことがありました。

彼女が言ったことが今でも忘れられない。

「女性は生理があるからええよな。月に一度デトックスできるってことやん。」

え、デトックス・・・?
その時の私は生理がわずらわしいもの以外のなんでもなかったので、全くピンときませんでした。

生理って辛いな、だるいな、面倒くさいな、なくなればいいのに・・・
そう思っていた10代20代。

だけど、妊娠を意識し、出産を経験して行き着くひとつの仮説ができました。

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人間の体ってその人にとって必要なものはすでに全てインストールされている状態なのでは?
機能は十分に装備されているということです。

ツラい生理をなかったことにするとか、なんとかやり過ごしてしまうというのではもったいない。
28日間かけて進行した一大プロジェクトの結果なんです。

さて、今期のプロジェクトはどんな結果でしたか?
色は?量は?期間や痛みはいつもと異なるのか?
異なるなら何が影響しているのか、軽くなったのならどんな生活習慣がよかったのか。


自らの生活を振り返りチェックできるチャンスとは思えないでしょうか。

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すでに持っている最高のこの体を今思い出す

ずっと私は、自分たちが街の中で暮らしていると思っていました。
便利なツールが増え、便利な物が増え、私たちはもとからある街に家を建てて暮らしているんだ、と。

だけど、日本中を旅してみて、大自然のド真ん中で眠ってみたりして、一期一会の出会いを繰り返して、妊娠して宇宙とつながっている感覚を体験してみちゃったりして今感じるのは、

私たちはただ自然の中で偶然に生かされている生物なんだ
ということ。

今これを書いているスターバックスも、家族4人で毎日眠っている3LDKの鉄筋コンクリートのマンションも、子どもたちが通っている保育園や学校も。

下を向けば大地があり、上を向けば空がある。

そう、ただただ自然の中に人間が作った街の中で一時的に暮らしている、そういうシンプルなものではないでしょうか。

もっとシンプルに自然を身近に感じていいし、もっと身近に自分の体の機能を信じ、耳を傾けてもいいんじゃないかな。
「思い出す」というフェーズがそろそろ来ている気がするんです。

すでに持っている最高のこの体を今思い出す。
そのために長い時間使える就寝用布ナプキンショーツを作りたいと考えています。

参考文献:
三砂ちづる(2004)『昔の女性はできていた―忘れられている女性の身体に“在る”力』宝島社

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