花を自分らしく撮るためには・・・
花の写真が好きです。しかし納得のいく写真がなかなか撮れません(-"-)
そもそも自分がどういう写真を撮りたいのか知るべく、いろんな写真を観ました。
そこで出会った一枚が、メイプルソープの「rose」です。
http://www.allposters.co.jp/-sp/Roses-1988-Posters_i13435456_.htm
この写真、よく見るとバラは枯れ始めています。しかしメイプルソープがこの花を心から美しいと思っていることや、バラの持つ凄みや矜持のようなものまで伝わってくる気がしませんか?枯れていこうとしているのにエネルギーを秘めているようにも見えます。
メイプルソープはひとつのアートとして花を愛しており、それが古典的題材でありながら新たなイコノグラフィーであることも理解していました。過去の表象にとらわれず、まったく別の視点で花を見つめ、淫靡な謎を与えたのです。その美しさの前で、観る者は戸惑いとある種の曖昧さを感じずにはいられません。そして、それこそがこのフォトグラファーがこだわった手法であり、彼の作品すべてに通じるものです。被写体が異質あるいは社会の常識に反するものであるときは、さらにいっそう古典的で厳格、幾何学的、形式主義的なアプローチを試みたのです。
花は誰が撮ってもある程度素敵な写真になります。ですが自分らしい意思の宿る写真にするには、対象と向き合って意図して写真を撮る必要があると思っています。
例えば画像のバラを撮るにあたり、私が考えたことは以下のような感じです。
①バラの花のどういうところが素敵だと思っているのか ②なぜ花屋の中で数種類あったバラのなかからこれを選んだのか ③なぜこの1輪を選んだのか
①について→咲いていても中が見えないところが神秘的。花びらの質感が好き②について→淡い淡い色が春らしくていいと思ったから ③について→まだ小さな蕾といい感じに咲いているもののバランスが良かった
①を活かすために→正面からマクロで撮影する 質感が伝わるような明るさを探す ②を活かすために→色は目で見えてる色に近づける 背景は極力シンプルに 白or 黒orグレー ③を活かすために→①とは相反するが、全体が入るような1枚を撮ってみる
ざっとこのようなプロセスを経て、今回の2枚の写真を撮りました。(正確にはいろいろ条件を変えつつ20枚弱は撮ったかな・・・) こんなに考えてから写真を撮ったのは初めてでした(;´・ω・) 意思の宿る写真にはまだまだ足りませんが、何も考えずに撮っていた時よりは少し成長できたかな^^ メイプルソープの花の写真集を買ったので、花や花瓶を買ってきて真似してみて、メイプルソープの目を借りてみたいと思っています。
写真を撮る人なら、自分にしか取れない写真を撮りたいと少なからず思っているのではないでしょうか。写真は絵画と違って、作品を仕上げるだけでは作者自身を感じさせるのは難しいです。繰り返しになりますが意思のある写真にしたければ、対象と向き合い自分の中で咀嚼するプロセスを地道に繰り返すしかないように思います。
もちろん出先で思わず心が動いてシャッターを切ることはありますが、そういう場合も後から何がよかったのかな?と考えてみるのもまた面白いです^^
対象と向き合って咀嚼する、まだまだ練習が必要です。。。
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