シネマ詠 参拾参 『未来世紀ブラジル』 虫の死で綻ぶ世界極まりて劇はまぐあい哮え狂う後世

画像1 シネマ詠 参拾参 『未来世紀ブラジル』
画像2 1985年 アメリカ映画 テリー・ギリアム監督 近未来のディストピアという範疇にほとんどのSFが取り込まれてしまうが、シニカルなパロディと風刺が故に世界の本質が炙り出されて面白い。深刻に迫る映画ではないが、様々なオマージュやジョークの滑稽さもさることながらシュールな映像のなかに、世界を中和する反語的な違和は妙に哲学的に響くのがミソなのかも知れない。

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