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ワークライフバランス①直行直帰

ワークライフバランスその1

今回はうちの会社(訪問看護事業)で導入している「直行直帰」という働き方について、
その導入背景とともに書いていきたいと思います。
#シリーズ化計画

そもそもワークライフバランスを考えるきっかけになった記事↓

直行直帰のメリット

訪問看護や訪問リハビリ事業所(以下、事業所)といった場合、
基本的には1人のスタッフが利用者の家を訪問してサービスを提供し、
それを1日に3〜5件ほどこなすというのが仕事になる。

ここで、そのスタッフの身になって考えればすぐに分かることだが、

朝自分の家を出て事業所へ向かい、その事業所から1件目の利用者の家に向かうのか、
朝自分の家を出てそのまま1件目の利用者の家に向かうのか、

コストパフォーマンスを考えれば明らかに後者が良くて、その制度(事業所のルール)を「直行直帰」と呼んだりする。

直行直帰があれば、
<スタッフ目線で>
・朝や夕方の渋滞を避けられる
・自家用車で運転に慣れている
<事業所目線で>
・よりたくさんの訪問件数をこなすことが出来る
・事業所で用意する車(社用車)の費用を抑えることが出来る

訪問看護や訪問リハビリ事業所は他の業種と比べてこの直行直帰ルールはすごく適した業種と思うのだが、全く取り入れていない事業所もたくさんある。

いったい、なぜなのか?


直行直帰を認めない理由とは?

直行直帰を認めない = スタッフの自家用車を業務に使わない
という方針(選択)を取っているのだが、

これには、
スタッフが自分の車を仕事に使いたくないというケースと、
事業所側がスタッフの車を使うことを許可しないケースの、2つがある。

先のケースはスタッフの希望なのでまあ仕方が無いとして、
事業所側がスタッフの車を使うことを許可しない理由について、今回は少し深掘りして考えてみる。


理由①すでに社用車がたくさんある

まず考えられるのは、すでに事業所で社用車をたくさん確保している場合。これはもはやどうしようもない。

この場合よくあるのが、その社用車に事業所名がプリントされていることが多い。事業所としては広告、宣伝、営業目的でなるべくその社用車を使いたいと思っている。
#おそらく目にしたことがあるはず

しかし、それって本当に広告・宣伝になっているのだろうか?

たしかに事業所名が広告塔になって道路を1日中たくさん走るので、その名前を認知してもらうのには非常に効果があると思うが、認知してもらったところで本当に顧客(利用者獲得)は増えるのだろうか?

色んな考え方があるので是非は問わないが、私の場合はそうではなくて、いずみ訪問看護ステーションの「ファン」を増やしたいと思っているので、認知ではなくファンを取りに行く。
#ここ大事

なので事業所名をプリントした社用車は1台も用意していない。なにより、私が従業員だったら、事業所名がプリントされた車で訪問したいとは思わない。
#過去には経験しました


理由②毎日オフラインで朝礼と終礼をしている

次に考えられるのは、オフラインで毎日朝礼と終礼をする場合。

毎日朝一番にスタッフ全員が事業所に集まってあいさつをして業務が始まり、夕方にも同じように集まって業務が終わるということを大事にしていると、スタッフの直行直帰は出来なくなってしまう。
お互いに直接会って話さないと情報共有が出来ないと思っていると、こうなってしまう。
#情報共有は大事なんだが

スタッフ全員にiPadを貸与し、便利なアプリをいくつか入れるだけで情報共有をとても効率良く行うことができる。
特にコロナが流行して以降、ビデオ会議や印鑑省略なども加速して、どんどん非接触でも仕事が行えるような社会になってきている。
そろそろ朝礼と終礼はオンラインへ移行しませんか?


理由③スタッフに任せられない

主には上記①②だと思うが、それでも直行直帰が導入されていない場合の理由は、もうこれしか考えられない。

・スタッフが怠けて遅刻するんじゃないか
・空き時間にちゃんと記録しているのかな
・車検も含めた日々の車の点検をちゃんとしてるのかな
・自動車保険の管理がよく分からないな
・自動車税をちゃんと支払っているのか
・事故が起きた時の連絡先がもはや管理できない

他にもあるかもしれないが、もはやこういうよく分からない理由で直行直帰を導入していないこともあるかもしれない。


それでも直行直帰は欠かせない

こんな感じで、直行直帰という働き方をなかなか導入出来ない理由もいくつかあるとは思いますが、

うちの会社では圧倒的にメリットの方が大きいので、直行直帰の制度は欠かせません。
#一番初めにつくった会社のルールがこれ

もちろん直行直帰という「働き方を選択できる」ということが大事なので、

「自家用車で訪問回ってくれない?」みたいなスタッフへの強要は全くありません。

あくまでスタッフが自分で選べる、というのが大事な点です。

やはり自分の人生、自分でいろいろ選んで決めたいですよね。