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千葉公園総合体育館竣工式及び内覧会リポート

 令和5年4月15日(土)に、千葉公園総合体育館の竣工式にご招待いただきました。議員として正式に任命されるのは5月1日なので、就任前のプレお仕事という感じです。また施設の内覧もさせていただきましたので、竣工式典の様子と合わせて、施設の概要といくつか気づいた点についてお伝えいたします。

千葉公園総合体育館は3つの施設を集約したもの
今回竣工したこの施設は、老朽化した「千葉公園体育館」、「千葉市武道館」及び「千葉中央コミュニティセンター体育施設(プールを除く)」の機能を集約したものです。

災害時の避難場所としての役割
 ここは災害時の避難場所としても活用される予定です。頂いた資料によると、災害対応機能として、マンホールトイレ、井戸設備(中水利用)、蛇口付き受水槽、非常用発電設備などがあるそうです。
 井戸設備のところに書いてある、「中水」というのは、「飲むことは出来ないが、人体に影響を及ぼさない形で再利用される水」のことを指します。災害時の飲料水というのは非常に貴重ですから、手洗いやお風呂などに使える水が別にあるというのは非常に心強いのではないかと思います。
 また、「蛇口付き受水槽」というのが書いてありますが、なんで蛇口がついてると良いのでしょうか?大きな災害の時には、下水道に問題があった場合には、水道の使用を制限されます。そうなると、いくら受水槽に水があっても利用することはできません。しかし、もし受水槽に蛇口がついていれば、直接取り出すことができるため、中の水を飲料水として無駄なく利用することができるのです。そのため、最近では防災の一環として、受水槽に蛇口を設置する集合住宅も増えているそうです。この蛇口付き受水槽については、以前受講した防災講座で教えていただきました。講師の馬場内さん、ありがとうございます!受講した知識が役に立ちました!

アリーナの正式名称はサブタイトルも含めて「YohaSアリーナ 〜本能に、感動を。〜」
 私が驚いたのは、アリーナの正式名称の長さです。頂いた招待状の「場所」の欄に、「YohaSアリーナ 〜本能に、感動を。〜」と書いてあったので、これを書いた担当の方はなんて抒情的なんだろう、と思っていたんですよね。全部が正式なお名前だったんですね。
 命名権(ネーミングライツ)を取得した拓匠開発の工藤英之社長は、主賓挨拶の中で、「正式名称にサブタイトルが含まれているのは世界初なのではないだろうか」とおっしゃっていました。「YohaS」は、千葉公園で行われている夜のアートイベントの名称、また、「本能に、感動を。」は同社の経営理念だそうです。
 気になるネーミングライツのお値段ですが、年間440万円で、契約期間は、2023年4月20日から2028年4月19日の5年間だそうです。

テープカットの様子

誰もが利用できる・使いやすいユニバーサルデザイン
 竣工式典の挨拶の中で、千葉市長と千葉市議会副議長が強調していたのは、誰もが利用できる使いやすい施設を目指しているというところでした。ユニバーサルデザインで誰でも利用することができる多目的トイレ、多目的更衣室、多目的シャワー室、またお子さんと一緒に利用できるキッズルームや授乳室などが設置されていました。また、難聴者の方の聞こえを支援する磁気ループが2箇所に設置されています。アリーナの観客席には、車椅子対応の観客席8席に加え、車椅子の方が観戦できるオープンスペースの観客エリアも確保されていました。施設に一基あるエレベータは17人乗りの余裕のある大きさのものとなっています。大きさを体感してもらうためなのか、内覧会参加者の皆さんは必ず一度このエレベータに乗るように誘導されていました。
 キッズルームのキッチンスペースに、ミルクを作る際などに利用できる給湯ポットを設置してもらえるかお聞きしましたが、安全性を考慮し今はまだ設置を考えていないそうです。また、バリアフリー対応はかなり進んでいましたが、一点、自力でトイレを使えない方のためのユニバーサルシートが多目的トイレに無かったため、市長に設置要望をお伝えしました。

女性用・男性用トイレ


だれでも更衣室
だれでも更衣室の中の様子
キッズルーム
キッズルーム内のキッチン
おや、水飲み場の隣のこれは何だ
マイボトルに水を入れられる給水ステーションでした

アリーナ部分はでっかい床暖房(冷房)で温度を調整
 アリーナには、他のエリアとは異なる「床輻射式」の空調設備が設置されていました。これは、ざっくり言うと、アリーナの床全体が大きな床暖房(冷房)になっているということです。説明を伺った限りでは、床面を温める(冷やす)と同時に、部屋の端に設置された吹き出し口から、その暖気(冷気)を緩やかに吹き出すことで、床からの放射熱(吸収熱)と、緩やかに吹き出された暖気(冷気)による空気の対流によって、空間の温度調整を行うシステムのようです。
 このシステムの場合、床面から近い居住域のみの温度管理ができるため(人がいない空間を冷暖房する必要がない)、高い省エネ効果が期待できます。少ない電力で、広いアリーナ部分をムラなく快適な温度に調整できるのは避難所の空調システムとしても非常に優れていると言えます。また、空調による強い風がないため、バドミントン競技など、風の影響を受けるスポーツも空調の風を気にすることなく競技を行うことが可能となります。
 気になったのは換気についてです。太陽光の影響を受けないために、アリーナには窓が一つもないという説明があり、また、床輻射式を主とした空調の場合には換気能力がどの程度あるのかが気になりました。

全面床暖房(冷房)のアリーナ。また、よく見ると確かに窓はひとつもない
もう一つの小さめのアリーナ。こちらも床暖房(冷房)

武道場の畳はドイツ製
2つある武道場は内覧の際はどちらもフローリングでしたが、一つはこれから畳を敷く予定だそうです。使用される畳のサンプルが置いてありましたが、驚いたことにドイツ製でした(下写真参照)。調べてみると、ここで使用されているドイツのBSW社製の畳は、国際柔道連盟と全日本柔道連盟の両者から公認を受けている畳のようです。耐久性などの基準があるんだそうですが、今や畳といっても、いわゆる伝統的な井草の畳ばかりじゃないんですね・・・。まぁ確かに、何度もすり足などをするため劣化が激しいでしょうから、普通の畳では維持が大変なのはわかります。

畳サンプルの横に、よく見るとMade in Germanyの文字が

 この他、トレーニングジムや弓道場で行われた蟇目の儀を見学いたしました。今後も、利用者の声を聞きながら、さらに施設の改善が進んでいくことを期待します。

トレーニングジム
弓道・アーチェリー場
蟇目の儀


市民ネットワークちばの4人で記念撮影

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