『ポラロイド』の感想

 そういうタイトルの映画を、1日にシネプレックス幕張で観てきた。

 本当は『天気の子』を観ようと思っていたんだけど、時間が合わなくて始まってしまっていたので、他のを観て帰ろうか……と調べたら、観たことが無い映画で面白そうで時間が近いものがこの映画だったのだ。
 というわけで、まったく前情報なしで、ただホラー映画らしいというだけで観た。

 なかなか面白かった。
 写真好きのヒロインがバイト先の骨董品屋で手に入れたポラロイドカメラが呪いのカメラみたいなやつで、どんどん仲間が殺されていく。「心霊系殺人鬼もの」って感じだが、襲撃にはルールがあって「次は誰が狙われる」みたいな雰囲気は『ファイナルデスティネーション』っぽくもある。
 でも、あれかな、邦画の怨念系のホラーをよく見ている人はそっちに近いものを感じるのかもしれない(私はその手のにはぜんぜん興味がなくて、ほとんど観てない)。
 ポラロイドカメラに殺人鬼の霊が住み着いていて、写真に撮った人物の背後に影となって現れ、写真から写真に移動したりして、その人物を襲う――というワンアイデアで突っ走ってるんで、ちょっと弱いところもあるけれど、敵のルールを逆手にとって反撃していく展開は良い。それに、ラスト近くで起こるちょっとしたどんでん返しも悪くない(ちょっと前ふりが足りない気もするが)。
 ただ、怖がらせるパターンとかが、とにかく「静かになって登場人物にホッとさせたところで突如大きな音を立てる」の一点張りなのが、イラッときた。なんかもう少しやりようがあるでしょうよ。じゃなきゃ、そういうドキドキはなしにしてスプラッタ系にいくとか……。
 あと、「スタンド攻撃みたいだな~」と思いながら観ていたのだが、よくよく考えると、この写真の中からの攻撃って、完全にジョジョ第四部の吉良のオヤジのスタンドじゃないか。ポラロイドってとこまでも。
 日本の作品の影響を受けた監督なのかな。
 手放しで大傑作って感じじゃないが、意欲は買う、みたいな感じだった。

 どっちが、と言われたら断然『ハッピー・デス・デイ』だね。絶対に。

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