フリー・ガイを観てきた

 久しぶりに劇場へ。
 京成ローザの会員カードが期限切れてて焦った。更新料に付いてきたチケットでドリンク付きで一本観られたからよかったけど。

※一応、注意。
 多少、ネタバレがあります。ストーリー上の大きなネタについては触れていませんが。


 ずっと見たかった映画でハードルが勝手に上がっていたが、それでも期待以上の面白さであった。
 似たようなネタの映画である『レディ・プレイヤー1』より好きかもしれない。
 『ゼイリブ』を知っている人は、絶対に笑えるし……。
 マライヤ・キャリーが好きな人は、ずっと楽しく見ていられるし……。
 ヒロインのゲーム内でのキャラがなんだかベッキーに似てるし……。
 とにかく、面白いところしかなかった。なにもかもが刺さりまくり。

 フィールドでPCが好き勝手出来るゲームのNPCたちにスポットが当たった映画……というメイン部分の面白さは、オンラインのゲームをあまりやらない私にも「あ~そういうことか~」とわかりやすい演出だったのもよい。
 『ゼイリブ』と言ったのは、サングラスがキーアイテムだからなのと、主人公が友人にもかけてみろと勧める辺り――なのはもちろんだが、サングラスをかけたときに世界の真実を知ったり、自分が支配されていることを知ったりする辺りもゼイリブだな~って思ったのだ。
 カプチーノ……とつぶやくカフェ店員のシーンとかで泣きそうになる。
 主人公の活躍をみんなが見守るシーンや、浜辺での出来事なんかは、『トゥルーマン・ショー』を彷彿させた。
 ストーリーもよくできている。単純に「凄いゲームを奪い取られた二人がそれを取り返す話」というだけでなく、虚構の存在であるガイの言葉が現実世界の二人の関係に回帰して収束する最後の展開も本当に素晴らしい。
 ゲーム会社のオーナーが「ネット内での嫌な人の集合体」みたいなやつなのも面白かった。
 最後の強敵との戦いのシーンも秀逸だ。
 ちゃんと出来上がってない敵の言動でゲラゲラ笑わせておいて、アベンジャーズ、スター・ウォーズその他のネタのオンパレードでこの手の映画とゲーム好きのハートを鷲掴みにしつつも、あのとどめの「Believe it or Not」ですよ。かかった途端に涙があふれてしまった。
 だってさ、『アメリカン・ヒーロー』ですよ!
 知ってる人います? 覚えてます?
 たまらなすぎるよ。『アメリカンヒーロー』って、アメリカ本国ではどのくらいの知名度なの? 私ゃ大好きだから、本当にたまらなかったよ。この歌のドーナツ盤、自分のお金でかった最初の洋楽レコードだよ。
 それにマライヤ・キャリーも好きで聞きまくってたから、やたらと懐かしい曲がかかってご機嫌だったし。

 見てない人は、見るべき映画だ。特にゲーム好きは。
 お金がなくてなかなか円盤を買わない私が購入を検討しているくらい良かった。


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